【訃報】歌舞伎俳優 四代目 片岡亀蔵さん
片岡亀蔵さん
歌舞伎俳優の四代目 片岡亀蔵さんが、2025年11月24日(月)に亡くなった。享年64。東京都足立区の知人宅を訪問中に発生した火災に巻き込まれたもの。
片岡亀蔵さんは、五世 片岡市蔵の次男として1961年9月15日に生まれた(出身・東京都)。兄は六代目 片岡市蔵。1965年12月、歌舞伎座『仮名手本忠臣蔵 十段目』の一子由松で片岡二郎の名で初舞台。1969年11月、歌舞伎座『辨天娘女男白浪』の丁稚三吉ほかで四代目片岡亀蔵を襲名。1995年5月、歌舞伎座で名題昇進。1998年第十七回眞山青果賞助演賞受賞。
時代物、世話物、新作などジャンルを問わず、敵役から老け役、滑稽味のある役など幅広い役柄をこなし、存在感のある確かな演技力で舞台の脇をしっかりと固めるベテランの俳優として活躍。風格とよく通る声を持ち、近年は『義経千本桜 渡海屋・大物浦』の武蔵坊弁慶、『俊寛』 の瀬尾太郎兼康、『仮名手本忠臣蔵』の斧九太夫、『弁天娘女男白浪』の南郷力丸、『夏祭浪花鑑』の三河屋義平次、『髪結新三』の家主長兵衛、『河内山』の北村大膳、『魚屋宗五郎』の父太兵衛、歌舞伎 NEXT『朧の森に棲む鬼』のウラベなどを演じ、味わい深い演技で舞台を盛り立てていた。
最後の舞台は2025年10月名古屋・御園座『京鹿子娘 道成寺』所化妙念坊、『鼠小紋春着雛形』辻番与惣兵衛など。12月には京都南座「吉例顔見世興行」に出演する予定だった。
松竹(株)演劇広報宣伝部興行宣伝室 【歌舞伎座】によると「葬儀などは決まり次第、改めてお知らせいたします。」とのこと。
謹んでお悔やみを申し上げます。