舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』が開幕 岡村直樹、和田琢磨ら出演「我々と一緒に旅を楽しんで」

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2025.12.6
舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』記者会見より

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』記者会見より

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1995年にKONAMIよりリリースされたプレイステーションソフト「幻想水滸伝」をはじめとするRPG作品シリーズは、2025年12月15日に30周年を迎える。公式Live番組をはじめ、コミカライズ、展示会、オーケストラコンサート、アニメ化、カフェなどとのコラボレーション、グッズ化、そして新作ゲーム……と非常に多くの企画が進行中だ。

豪華なキャストスタッフ陣を迎えた舞台化に、往年からのファンは大きな賑わいを見せた。

2025年12月6日(土)からの舞台開幕初日を前に、記者会見とゲネプロ公演が行われたのでその様子をお届けする。

仲間たちに支えられてリアン(ぼっちゃん)が完成した——

ーー公演に向けて今の素直な気持ちをお願いします。

ビクトール役 磯貝龍乎:単純にうれしいと思います。長い公演でアクションも多くあるので、第一に怪我をせずに、そして皆様にこのゲームの最高のシナリオをお届けして、感動の旋風を呼び起こしたいと思っております。劇場でお待ちしております。

フリック役 山田ジェームス武:僕は「幻想水滸伝」がすごく好きっていう話をしていたのですが、まさかこういう形で携わらせていただけるとは。早く稽古がしたいなとずっと思っていました。先日、衣装付き稽古をしたとき、「本当に舞台の上にいる」っていう気持ちがすごく楽しくてうれしくて。稽古でみんなのお芝居を見るというよりは、ニヤニヤしながらお客さんのような気持ちで楽しめました。本番では個人のキャラクターへのリスペクトも持ち、僕たちが演じるにあたってそのキャラクタ―たちの想いもしっかり舞台上で表現して、より原作を好きになってもらえるような作品をお届けできたらいいなと思っています。ぜひ本番を楽しみにしていてください。

ーー舞台の見どころを教えてください。

テッド役 長江崚行:長く愛されてきた作品ということで、ファンの皆様の中にはこのキャラクターやシーンにたくさんの思い入れがあると思います。舞台では確実にそこに在るみんなが愛したキャラクターたちの面影を見つつ、こんな出来事を経て彼らは生きているんだなという因果を感じられる作品になっていると思います。舞台ならではのスピード感に一緒についてきていただきながらも、隅の隅まで楽しんでもらえたら嬉しいですし、そこが舞台ならではの見どころだと思います。

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』舞台写真

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舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』舞台写真

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ーー東京と京都の二都市での上演に向けて意気込みをお願いします。

グレミオ役 和田琢磨:19公演をやらせていただきます。僕も学生時代にこの作品をすごく遊んでいましたが、また大人になってからこの作品に触れると、また違った魅力を発見できるなと稽古をやりながら感じることができました。おそらく来てくださる方も僕と同じように、以前のゲーム体験の頃とは違った「幻想水滸伝」の魅力を感じていただけるんじゃないかなと思いますので、ぜひ我々と一緒に旅を楽しんでいただければなと思っております。

ーー原作を知らない方向けに「こういう風に楽しんでほしい」という紹介をお願いします。

山田:そもそもの原作がとても面白く、のめりこんでしまうようなストーリーです。舞台ならではの人間模様、人間ドラマというのをこの作品ではすごく色濃く作っているつもりですし、原作の部分でもそういうところが魅力的だなと思うので、原作ゲームをプレイしているしていないに関わらず、人と人との関係性や、苦しい部分をどう乗り越えて成長していくかを、一緒になってリアルタイムで感じられるんじゃないかと思います。演劇としてもとても楽しい作品だと思っています。

ーーご自身の意気込みと、お客様へのメッセージをお願いします。

リアン・マクドール(ぼっちゃん)役 岡村直樹:僕は初舞台、初主演でこの舞台『幻想水滸伝』に立たせていただくので、本当にわからないことだらけでしたし、不安なこともいっぱいありましたが、この素敵な仲間たちが支えてくれてリアン・マクドールという人物が完成しました。この舞台も、その素敵なみんなの力で素敵な作品に仕上がっているので、もうガツガツ見てほしい。見逃すところなく、釘付けになってこの世界を楽しんでいただきたいです。

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』舞台写真

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舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』舞台写真

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和田:ぼっちゃん、個人的に自分が好きなシーンってどこですか?

岡村:えー!? シチュー! シチューです!

和田:え、そこ!?

全員:(笑)

磯貝:みんな汗水かいて(アクションを)頑張ってる中で!

岡村:バトルシーンだと、あの……テオ・マクドールとの闘いが——。

和田:ああ、素敵なシーンですよね。

岡村:釘付けになって見てほしいです!

山田:釘付けにさせてやろう!

岡村:わぁー! 楽しみにしていてください!

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』舞台写真

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』舞台写真

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』舞台写真

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色あせない原作ゲームの魅力と、身体表現されることでわかるもの

各々が役柄のような、心地良い関係性が見られた会見の後はいざ本番の舞台だ。

リアン・マクドールと命名された主人公(ぼっちゃん)を演じる岡村直樹は、今回が初舞台で初主演。舞台映えする端正な顔立ちに、得意なアクションで舞台への期待を一身に浴び続ける。配役決定以来、公式番組や東京ゲームショー(TGS2025)などにも出演し、その身に「幻想水滸伝」を浴びてきた。板の上ではまだまだ経験の少ない新人といえど作品愛は大きく、そんな彼を支えようとベテラン俳優陣が主人公を導く。

原作愛を披露する和田や山田のキャラクター理解の深さは安心して観ることができ、長江は笑顔の裏に壮絶な過去を隠し持つのが非常に上手く、磯貝の緩急のある演技は作られた物語の中にリアリティを生んでいる。

戦争がテーマの作品のため、残念ながら途中で退場するキャラクターたちもいる。最初は「ぼっちゃん」と呼ばれて庇護の対象でもあった主人公が、人と出会い、旅で鍛えられ、住民や仲間の死から想いを継ぎ、成長していく——。

舞台の序盤ではかわいらしさもあった男の子が、徐々にとハキハキと話すようになり。戦闘中は誰かの陰に隠れていたのに、いつの間にかまっすぐに敵を捉えるようになり。そしてリーダーとして多くの人の想いや運命、責任を背負う覚悟を持って演説するようになった姿を見たときは鳥肌が立った。

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』舞台写真

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舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』舞台写真

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また、RPG作品には欠かせないアクションは非常に見ごたえがある。

大斧を使うグレミオ(和田琢磨)、弓を扱うテッド(長江崚行)とオデッサ(桜井しおり)、剣を扱うフリック(山田ジェームス武)・ビクトール(磯貝龍乎)・テオ(高木トモユキ)・バルバロッサ(鍛治直人)、体術のパーン(山沖勇輝)、短刀のクレオ(桜樹楓)やカスミ(山内優花)、魔法のルック(日暮誠志朗)・ウィンディ(大湖せしる)など。主人公リアン(岡村直樹)が扱うのは棒術で、長さのある武器をくるくると回しながら小柄な体を生かして相手を翻弄する。

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』舞台写真

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』舞台写真

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』舞台写真

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』舞台写真

最後に、筆者の個人的な感想を少し述べよう。
原作ファンの方が、舞台を見てゲームをプレイしていた時の気持ちでキャラクターに感情移入しながら見ることができるだろうことはもちろん、「有名な作品だからタイトルは知っているけれども、原作は未プレイ」という方にもぜひ観てほしい。
原作ゲームは108星(キャラクター)を仲間に集めるが、命を落としたり別れたり、パーティー編成もプレイヤーの選択次第。舞台のあのシーンはゲームではどんな描かれ方をしているんだろう。どれだけ大変な道のりなんだろう……。私は今、すごくゲームがやりたい。(※リマスター版がNintendo Switch™ 、PlayStation®5、PlayStation®4、Xbox Series X|S、Xbox One、Steam®で発売中)

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』記者会見より  最後に笑顔で!

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』記者会見より  最後に笑顔で!

2025年12月6日(土)~12月14日(日)東京・シアターH、12月18日(木)~12月21日(日)京都・京都劇場にて上演。

取材・文・写真=松本裕美

公演情報

舞台『幻想水滸伝-門の紋章戦争篇-』
(C)Konami Digital Entertainment/舞台「幻想水滸伝」製作委員会

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■日程・会場:
[東京公演]
2025年12月6日(土)~12月14日(日)
シアターH
 
[京都公演]
2025年12月18日(木)~12月21日(日)
京都劇場
 
原作:「幻想水滸伝」(KONAMI)
脚本・演出:中屋敷法仁
キャスト:
リアン・マクドール(ぼっちゃん)役:岡村直樹、グレミオ役:和田琢磨
テッド役:長江崚行、フリック役:山田ジェームス武、ビクトール役:磯貝龍乎
パーン役:山沖勇輝、クレオ役:桜樹楓、オデッサ・シルバーバーグ役:桜井しおり、マッシュ役:伊勢大貴
カスミ役:山内優花、ルック役:日暮誠志朗
テオ・マクドール役:高木トモユキ、ウィンディ役:大湖せしる
バルバロッサ・ルーグナー役:鍛治直人

 
アンサンブル:加藤ひろたか、とよだ恭兵、蓮井佑麻、白崎誠也、結木 雅
 
■料金
・プレミアムグッズ付き 14,000円(非売品グッズ付き/全席指定 ・税込)
・一般 11,000円(全席指定 ・税込)
※未就学児入場不可 ※営利目的の転売禁止
※プレミアムグッズ付きには非売品グッズ「オリジナルフォトフレーム&ビジュアルカードセット」が付属します。
※プレミアムグッズ付きは前方のお席を保証するものではございませんので予めご了承ください。
※公演中止の場合を除き、お客様の体調不良ほか天変地異及びそれに伴う交通機関トラブルなど、事情の如何に関わらずの変更・キャンセル・払い戻しは一切いたしません。ご了承の上、お買い求めください。
 
■公演に関する問い合わせ
公演事務局 0570-200-114(12:00~17:00 土日祝除く)
■制作:ゴーチ・ブラザーズ
■協力:株式会社コナミデジタルエンタテインメント
■企画制作・プロデュース:4cu(Frontier Works Inc.)
■主催:舞台「幻想水滸伝」製作委員会
 
【公式サイト】https://suikoden-stage.com
【公式X】@Suikoden_stage(https://x.com/Suikoden_stage
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