新世紀のフレンチ・ロック・ミュージカル『1789』、小池徹平が泥臭い農夫役で新たな一面に挑む!

インタビュー
2016.3.14
『1789 -バスティーユの恋人たち-』W主演の小池徹平(撮影/石橋法子)

『1789 -バスティーユの恋人たち-』W主演の小池徹平(撮影/石橋法子)

小池徹平が力強い歌声を響かせる、愛と革命のミュージカルで帝国劇場初主演!

2012年にフランスで初演されメガヒットを記録したロック・ミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』。2015年4月には小池修一郎潤色・演出により宝塚歌劇団月組で上演され好評を博した注目作が今春、再び小池修一郎の潤色・演出によりフランス版とも宝塚版とも違う、東宝版として装いも新たに上演される。本作で主演の農夫ロナン役を演じるのが小池徹平だ。加藤和樹とのWキャストでも注目を集める中、小池に意気込みを聞いた。

あらすじ: 18世紀末のフランス。貧しい農夫ロナンは貴族に理不尽な理由で父を殺された怒りから、パリへ飛び出し、革命に身を投じる。一方、王太子の教育係・オランプはマリー・アントワネットとフェルゼン伯の逢瀬を手引きして、パリにやってくる。ある日、運命的な出逢いを果たしたロナンとオランプは強く惹かれ合うが、対立する身分の違いが壁となる。やがて1789年7月14日、バスティーユ牢獄が襲撃され、無残にも革命の火蓋は切って落とされるのだった……。


「小池先生いわく”平民の泥臭さが足りない”と、今の僕の課題です」(小池)

--宝塚版の舞台をご覧になったそうですね。

フランス版よりも先に予習なしで観劇しました。フランス革命前夜を舞台に飢えた平民だった農夫ロナンが王家に関わる人物と恋に落ち、恋か革命かに悩む姿が分かりやすく描かれていた。フレンチ・ロックの楽曲が非常にかっこよく、華やかで軽快な舞台だなという印象でした。今回の東宝版では、宝塚版にはない楽曲が入ったり、実際に男性が演じることで生まれる役の太さや力強さだったり。歌もダンスも、男性らしい力強いものが入ってくるので、まったく別物という印象になるんじゃないかと思います。

--具体的に作品や役柄について、小池先生からコメントが?

昨日が立ち稽古の初日で、そこで小池先生から「君はまだ都会的すぎる」と。平民の泥臭さ、田舎臭さが足りないといわれたのは課題ですね。ロナンは冒頭で父親を殺されて、そこから革命の同志と出会い、恋も経験していく。田舎の青年がどう成長していくのか、そこを自分たちでちゃんと作り上げていってほしいとも言われました。台本も前半部分だけをいただいてまだ3日目なので、今は混乱状態です(笑)。

ーーいつも役柄にはどういうアプローチを?

役にもよるんですが基本的には時代や役柄についての資料をあたったり、そんな予備知識と同時に台本を読んで掘り下げていく。台詞から人物像を造形して、それが違うといわれればそこからまた練り直しての繰り返し。まずは自分でこういう人物だろうと想像してから、細かくアプローチしていくタイプですね。

--Wキャストは初めてとか。

今回そこが面白くもあり、ありがたい。例えば、通常は演出家から受けたアドバイスを瞬時に処理して稽古を進めることは難しいけど、Wキャストの場合、加藤くんが演じている間に考えることができる。加藤くんの芝居の中にも、先生から言われた役へのヒントが隠れているのかもしれないとも思うし、初めての見方ができるのがすごく楽しい。良い芝居をされたら単純にすげえな!と思うし、でも俺がそのまま取り入れるのもまた違うんだろうなとか考えたり、良い刺激をもらっています。

--加藤さんとは、どんな話を?

2人で話しているのは、互いにキャラクターも違うし、見た目の身長差でも与えるイメージは変わってくるだろうなと。彼はもともと泥臭い男らしいイメージがあって、僕は子供っぽかったりピュアだったり、少年のイメージが強い。その中でどこに男らしさを加えるのかは僕の課題ですが。そういう相反した部分と同時に、どこか共通した部分も見せられればいいよなとも話していて。ある場面で動きを揃えるのか、間の取り方を合わせるのか、先生と相談しながらこれから詰めていければ。

--Wキャストでいえば、昨年L役で出演した舞台『デスノート THE MUSICAL』では、主人公・夜神月役が浦井健治、柿澤勇人のWキャストでした。

あの時は体力的にきつかったですね。Wキャストの2人は1公演たっぷり休んだ分、出番では全力で向かってくるので、その声量に張り合わなければならない。1日2公演のときは特に大変でした。今回は僕がWキャストの立場で休める機会が増えるので、体調面も整えやすくなるのでありがたいですね(笑)。

--体調管理で心がけていることは?

今回は平民役なのでそこまで体重を増やさないようにしているのと、食事面では朝晩にたっぷりの野菜で作るジュースを必ず摂る。一方で、ストレス発散も必要なので毎晩お酒をいただきながら(笑)、現場での体幹トレーニングや筋トレ、あとは稽古場で体を動かしていると自然にスタミナが付いてくる。

「自分よりガツンとくる歌を歌われると必死に練習する、負けず嫌いですね」(小池)

--本作で帝国劇場初主演です。

ありがたいことに、舞台には毎年出演していますが、まさか自分がミュージカルにこんなに出させてもらえるとは思っていませんでした。ミュージカルの経験はまだ浅いですが、歴史ある劇場に立つ機会をいただけたので、しっかりと役をまっとうしたい。

--歌手活動とは勝手が違う?

まったくの別物だと考えています。やっぱり役を担って歌うのと、作詞作曲して歌うのとでは違いますよね。ミュージカルで歌っているときは歌詞、動き、段取り、周囲の状況などいろいろなことを考えているので、歌手のときとは違う集中の仕方をしています。

--フレンチ・ロックの印象は。

かっこいいと同時に、難しいですね。ロックとしてがつがつリズムを刻む曲もあるんですが、びっくりしたのがバラード。メロディーが本当に素敵で、きっとみんな「うわ!なにこのバラード」ってなると思う。今はまだそこまで気持ちを込めて歌える段階ではないのですが、それでもただ歌うだけで気持ちが入っていく感覚がある。これに感情が伴ったら、すごい気持ちいいんだろうなと今から楽しみです。

--ミュージカル作品は今後も続けたい?

チャンスがあるならやり続けたい。作品に携わることでいい仲間がどんどん増えてきて、それがまたのめり込むきっかけになっている。同時に最初は歌い方であったり、ただ圧倒されるだけだったのが、発声法が気になったり、自分ももっと上手くなりたい!という思いで見れるので、自分にとっていい出合いだったんだなと思います。

--ミュージカルを経験する以前と今とで変わったことは?

変わったことというより、やっぱり自分は負けず嫌いなんだなと改めて自覚しました。自分よりガツンとくる歌を歌われると負けたくないと思って練習に励んだり。そこで、半音でも音域が上がったらテンションが上がるので頑張りがいがある。練習するのも大好きだし、自分はハードルが高い方がやる気になるんだなと。現場にいることがプラスに作用するので無駄に稽古場に居残ることも少なくない(笑)。

--舞台の魅力とは?

やっぱり何ヵ月も同じ作品を追求できるのは、役者冥利につきる。昨日より一ミリでも前進したいとか、職人のようにここまでストイックになれる仕事もないと思う。共演者の考えも深く聞けたりするので、後々の付き合いにまで発展することもある。最近は舞台がないと物足りないですね。

--本番での仕上がりが楽しみです。

今回はロナンの恋人役であるオランプもWキャストなので、4通りのまったく雰囲気の違う『1789』が楽しめると思う。小池先生の演出でさらに新しくなった東宝版とフレンチ・ロックの素晴らしさを、多くの方に堪能していただきたいですね。

地元大阪での会見でもあり終始リラックスした表情を浮かべ、爽やかな笑顔が印象的だった小池徹平さん。コメントでは「ハードルが高いほど燃える!」「ストイックな舞台がないと物足りない」など、柔和な表情からは伺い知れない男気も垣間見え、加藤和樹版とは違った男っぽい役作りへの期待感がいっそう高まった。心情溢れるフレンチ・ロック・バラードも生歌でぜひ。

公演情報
『1789 -バスティーユの恋人たち-』​
■潤色・演出:小池修一郎
■出演:小池徹平・加藤和樹[Wキャスト]/神田沙也加・夢咲ねね[Wキャスト]/花總まり・凰稀かなめ[Wキャスト]
古川雄大、上原理生、渡辺大輔、ソニン、吉野圭吾、坂元健児、広瀬友祐、岡幸二郎
■公式サイト:http://www.tohostage.com/1789/

<東京公演>
■帝国劇場
■期間:2016年4月11日(月)~5月15日(日)
※プレビュー公演:2016年4月9日(土)・4月10日(日)
■チケット一般発売:2016年1月30日(土)
・2016年4月24日(日)12:00公演(e+半館貸切)
・2016年5月08日(日)12:00公演 e+独占販売
・2016年5月10日(火)18:00公演 e+独占販売
・2016年5月14日(土)12:00公演 e+半館貸切


<大阪公演>
■梅田芸術劇場 メインホール
■期間:2016年5月21日(土)~6月05日(日)
■チケット一般発売:2016年1月30日(土)
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