身体と空間のコミュニケーションに重きを置く、注目の演劇企画・ヨハクノートへインタビュー
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ヨハクノート『余白の音』
コンセプトは「厳粛な遊び」。身体と空間のコミュニケーションに重きを置いた「濃密な体験」としての演劇を展開する『ヨハクノート』代表の臼杵遥志、出演の池本梨華に今回の公演について伺った。
--ヨハクノート結成までの経緯を教えてください。
臼杵:元々、漠然とユニットというか自分の屋号を持ちたい願望はあって。周りの同期たちが続々と自分の団体を旗揚げしていたし。今回の公演はいいタイミングなのかなと思い、結成に至りました。あとは形から入るタイプなので。なんだろう、カッコよくない?
池本:ユニット持ってるのが?
臼杵:ユニットってくくりがカッコよくない?
池本:本格感はあるけど(笑)
臼杵遥志 撮影:飯田奈海
池本梨華 撮影:飯田奈海
--ヨハクノートの作品の特徴や雰囲気、作風を教えてください。
臼杵:団体紹介には「厳粛な遊び」「濃密な体験」とあります。これ、話し出すとめちゃくちゃ長くなるので割愛しますけど、最近お気に入りのフレーズだと「面白いけどコンセプチュアル」を目指してます。あとは脚本業と演出業を分けるというか、戯曲の中の登場人物がなにを語るのかとそれをいかに立体化するかの二つを意識的に区別しています。というのも、基本的に古典作品を扱うことが多いので戯曲と上演の間にある時間の隔たりについて考えることになるので。その辺は割と他の学生団体と差別化できてるかなと。
池本:雰囲気や作風…。
臼杵:これが旗揚げだから、ヨハクノートというよりは臼杵作品のになるんですよね…。今まで(臼杵作品に)2回出演して2回スタッフとして関わってる身としてはどうなの?
池本:物語の軸となるシーンと抽象シーンの幅とかバランスが好きかな。今回はかなり意欲作というか、一番静か。スタッフとしては臼杵は作品に対して後ろ向きな妥協は絶対しないから結構大変。
臼杵:(苦笑)
臼杵遥志過去作品「東京」 撮影:飯田奈海
臼杵遥志過去作品「東京」 撮影:飯田奈海
臼杵遥志過去作品「東京」 撮影:飯田奈海
--次回公演『余白の音』について、作品のあらすじを教えてください。
臼杵:寝て食って死ぬ話です。
池本:産まれて産んで死ぬ話です。
余白の音 福岡公演
--次回公演『余白の音』の見どころを教えてください。
臼杵:どらま館2年目1発目に相応しい、新たなどらま館の使い方になるであろう、っていう。あとは役者の層の厚さ。福岡公演で「おそろしい隙のなさ」って誉めていただいて。全員主力級の人を集めてるので演出家としては幸せですね。課題のクリアが早いので作品の器を大きくするのに時間を割ける。
池本:バラエティ豊かだよね。
臼杵:早稲田に限らず色んな活動領域から人を集めてます。役者はもちろんスタッフさんも。作品がどんどん立体的な手触りになっていくのはとても楽しいです。
余白の音 福岡公演
余白の音 福岡公演
--ヨハクノートの今後の展望・野望があれば教えてください。
臼杵:法人化…。
池本:(笑) ユニット化より先に?(※ヨハクノートは現在臼杵の個人企画)
臼杵:ユニット員は欲しい。やっぱり団体じゃなきゃ踏み込めない領域というか届かない痒いところにはいずれぶち当たるだろうと思うので。あとは人の痛みが分かる人になりたい。
池本:個人目標かよ。
役者 撮影:飯田奈海
役者 撮影:飯田奈海
--ヨハクノートに関心を持たれた方に、メッセージをお願いいたします!
臼杵:関心を持ったのが運のツキなので、せっかくなんで一緒に遊びましょう。
池本:みにきてください!
臼杵:要はそういうことです(笑)
余白の音 福岡公演
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日時:2016年4月8日(金)~2016年4月11日(月)
8日(金) 19:00
9日(土) 14:00/19:00
10日(日) 14:00/19:00
11日(月) 17:00
会場:早稲田小劇場どらま館
出演者:池本梨華 南舘優雄斗 臼杵遥志(以上、劇団木霊)岡本セキユ 堀紗織(以上、くらやみダンス)藏下右京 小久保悠人
〈東京公演のみ〉福士輝(劇団木霊) 津田颯哉(実験劇場) 河村杏里 國府田稔