土偶から妖怪ウォッチまで大集合!「大妖怪展」開催

2016.4.10
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縄文時代から現代に至るまでの4000年間の妖怪を集めた「大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで」を東京・大阪で開催する。東京都江戸東京博物館では7月5日(火)から8月28(日)まで、あべのハルカス美術館では9月10日(土)から11月6日(日)までとなる。

平安時代から縄文時代の国宝「辟邪絵」をはじめ、現存する最古の「百鬼夜行絵巻」として名高い真珠庵本などの中世絵巻といった重要文化財までもが展示される本展には、各時代を象徴する妖怪たちが名を連ねる。

浮世絵に描かれ庶民に親しまれてきた妖怪や幽霊たち。特に幽霊は歌舞伎を題材にしたものが多く、かの葛飾北斎や歌川国芳らが描いた浮世絵の妖怪は、現代でも広く浸透し高い人気を誇っている。なかでも、楽器やヤカンなどの器物が妖怪に変化した姿を描いた月岡芳年「百器夜行」や、スタジオジブリのアニメにも登場した巨大ガイコツが印象的な歌川国芳「相馬の古内裏」など色彩豊かな作品は必見。

そもそも妖怪の源流は、仏教の伝来によって地獄の思想が広まり、もののけや鬼が地獄の獄卒や奇怪な生き物として造形化されたとされている。先述した「辟邪絵 神虫」(部分)は平安時代の傑作中の傑作と称され、1日に3300の鬼を喰らうという異界の怪物を描いた作品で、必ず目にしておきたい。

縄文人の自然に対する畏れや無邪気な心情を造形化した土偶に始まり、日常生活の異変を妖怪の仕業とし形象化した「妖怪ウォッチ」に至るまで、妖怪は現代社会の心のあり方を投影している。

今年の夏は、妖怪祭りを体感すべくぜひ「大妖怪展」に足を運んでみて。【東京ウォーカー】