コンパイルハート期待の新作、死に際に想いを託すRPG「魔壊神トリリオン」プレイレポートをお届け

コラム
アニメ/ゲーム
2015.8.5
 ©2015 COMPILE HEART/PREAPP PARTNERS

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コンパイルハートの新ブランド「魔界1番館」第1の刺客「魔壊神トリリオン」発売

 2015年7月23日に、コンパイルハートの魔界一番館より、「魔壊神トリリオン」が発売されました。「魔壊神トリリオン」とは、天界との闘いに明け暮れる魔界に突然現れた魔壊神トリリオンを倒すため、魔王の少女たちを育成する育成RPGです。死に際に想いを託すRPGである本作の最大の特徴は、そのジャンル名のとおり、仲間たちを犠牲にして戦うということです。その膨大な力を持つトリリオンに、仲間の犠牲で少しづつライフを削りつつ、最終的に撃退を目指します。今回はそんなイラストの可愛さとは裏腹に少しハードなゲーム「魔壊神トリリオン」のプレイレポートをお届けしましょう。

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魔王後継者の能力を上げつつ、絆を深める育成パート

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 最初に育成する魔王を3人のうちから1人を選択します。公式サイトでは魔王は6人になっていますが、残りの3人は3人の育成が終了後に育成できるようになります。

 育成方法は、修練コマンドで経験点を入手し、そのポイントを使ってステータスを上げます。それら上げられる能力には基本ステータスの他にパッシブスキル(自動で発動)アクティブスキル(任意で発動)があります。

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 入手できる能力はかなりの数があるため、経験点の使い方はかなり悩まされるポイントです。実際に戦闘に入るまでは正直どんなパラメーターが重要で、どんなスキルが役立つかがわからないからです。また、物理型にするか魔法型にするか、はたまた防御型にするかといった、さまざまなキャラクター育成方法が存在することも、混乱に拍車をかけています。慣れてくれば、色々なタイプのキャラクターを育成でき、さまざまな遊び方を出来る良いシステムではあるのですが、初見では混乱を招きやすいです。

 そのようによくわからなくなってしまった場合は、後述する戦闘時の攻撃予測が早くなるSPDと、トリリオンへのダメージを少しでも上げるためATKかINTを優先してあげましょう。本作での防御は戦闘システムの関係上、防御よりも攻撃のほうが重要だからです。また、トリリオンの攻撃を回避するために移動する技を入手しておきたいですね。

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 育成パートでは能力の他に、想いポイントが上げられます。これは、魔王と交流することで入手できるもので、戦闘時HPやMPの代わりになります。この値が1でも残っている時は、HPもMPも減らず、このポイントから減っていきます。いわば、真のライフといった趣の超重要ポイントなため、積極的に魔王と交流し、想いポイントを入手しましょう。また、修練期間中は100を超えた日常イベントと、キャラクターイベントが発生。この日常イベントには選択肢や戦闘があり、その結果次第でスキルや経験点、想いポイントがもらえます。

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希望を胸に死地に赴く美しき魔王たち

 魔王との交流では想いポイントの他に親密度が上げられ、その交流値次第で、特別なイベントが発生します。このキャラクターイベントでのキャラクターの掘り下げが見事で、そのキャラクターへの感情移入を高めることに成功しています。本作の魔王たちは表向き嫉妬や暴食といった7つの大罪をモチーフにした性格をしていて、割りと自由気ままに過ごしているように見えます。しかし、その裏ではそれぞれにそれら大罪とは別の、彼女ら本来の性格や魅力を持っています。主人公との交流を通じてそんな彼女たちの一面を垣間見、そしてそれぞれトリリオンに立ち向かう理由を見つけます。そのような過程を見るうちに、気づくとなんとしても彼女たちを生存させたいと思うようになっていきます。

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 そうして特定の日数が経過すると、トリリオンが侵略を開始します。勝てない可能性が高いと周囲も、そして魔王本人も分かっているはずですが、彼女らは誰一人、死ぬために向かうわけではなく、勝ってそれぞれの希望を叶えるという目的を果たすためにトリリオンに立ち向かいます。そんな彼女らの強い心がとても魅力的で、ゲーム的にも感情的にも絶対に無駄死にはさせないと決戦に望めます。

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1ミスで即死!! 何もかもケタ違いの戦闘で必要なのは予測力

 本作の戦闘は自分と相手が交互に行動する、いわゆるローグライク形式を採用しています。ただし、それら戦闘で表示される数字は通常のゲームとは桁違いで、最小単位が100万、最終撃破目的であるトリリオンのHPに至っては1兆と、プレイヤーに容赦なく絶望を与えてくれます。それに比べ、自分たちの体力は多くて1億~2億がせいぜいです。ザコ敵の攻撃はともかく、トリリオンのまともな攻撃を喰らえばただではすみません。なので、本作は基本的に相手の攻撃を喰らわないということが前提となります。

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 そんな戦闘で重要な事は攻撃予測です。トリリオンの攻撃は攻撃範囲は大きいですが、攻撃発生前に予め攻撃範囲が表示されます。なので、これらの範囲に入らないように、そして攻撃の隙間をぬって如何に相手に接近して攻撃するかが戦闘のポイントとなります。この攻撃範囲を見切り、安全地帯を模索しながら少しづつ近づくといった、ある種詰め将棋的な戦闘が普通のRPGと違い、新鮮な楽しみを提供してくれます。ただし、前述したとおり、ワンミス即終了のかなりシビアな部分があるので、戦闘前のセーブは欠かせないようにしましょう。

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 戦闘中、トリリオンは奥から手前に向かって移動してきます。そうして、エリアの端にまで来てしまうと魔王は撤退扱いになります。撤退すると、その魔王にはさらなる修練期間が用意されます。なので、これをうまく利用すれば、さらなる強化を望めますが、これには回数制限があり、さらに撤退時は侵略度が上がってしまいます。この侵略度が一定数上がってしまってもゲームオーバーなため、撤退数次第では全ての魔王に回る前にゲームオーバーになってしまうこともあるため注意しましょう。

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 戦闘終了し、死亡が確定した魔王は、最後の力を振り絞って死に様スキルと呼ばれる大技を放ちます。その効果は、トリリオンに傷を与えるか、次の魔王をサポートする効果を与えます。この死に様スキルを与えた後の魔王のイベントは、彼女らの絶望がすごく伝わってきて、先ほどの希望にあふれていた彼女らとのギャップで、個人的にすごくキツイシーンです。それだけに、次こそは犠牲を出さずにトリリオンを倒したいという強い気持ちを与えます。

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プレイすればするほどキャラクターが好きになる

 本作はその可愛らしいキャラクターイラストもさることながら、各種イベントでのキャラクターの掘り下げなど、プレイすればするほどそのキャラクターが好きになるように、そして心から死んでほしくないと思える点が魅力的でした。そう感じれるからこそ、本作のテーマである仲間の死を乗り越えるというものがより深く味わい深いものになります。なので、彼女らの死を乗り越え、初めてトリリオンを倒した時の達成感は素晴らしいものでした。

 本作はマルチエンドを採用しており、魔王全キャラクター分のエンディングが用意されています。また、実は育成キャラクターは公式サイト上の魔王6人だけでなく、魔王が全員いなくなった後は条件を満たすと別キャラクターも育成できるようになるようです。全キャラクター分のエンディングを見ようとするとかなり長いゲームになりそうですが、個人的にどのキャラクターも好きなため、全てのEDを制覇したいです。

 このように、とても魅力的なキャラクターがたくさんいるゲームですので、イラストや世界観に惹かれるものが合った人は多少難易度が厳しいですが、是非プレイしてもらいたいです。ただし、もしみなさんがプレイする際は、これだけは注意しておきましょう。最初に選ぶ魔王は、一番のお気に入りのキャラクターにしないほうがいいです。育成に不慣れな序盤で好きなキャラクターが無駄に命を散らすというのはあまりに残酷ですから。

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