初キスシーンの増田有華に、鯨井康介が「僕のほうがバクバクしている！」ミュージカル『bare -ベア-』

オフブロードウェイ・ミュージカル『bare －ベア－』が、6月30日（木）からシアターサンモールにて開幕した。初日の数時間前には、マスコミ向けの公開ゲネプロが、さらにその直前には囲み会見が行われ、キャストの鯨井康介、田村良太、増田有華、川崎麻世そして演出の原田優一が顔を揃えた。

舞台は全寮制のセント・セシリア高校。ごく普通の男子ピーターにはある大きな秘密があった。それは、学校一の人気者であるジェイソンという同性の恋人がいること。いつかは自分たちの関係を「bare」（さらけ出す）し、堂々と愛し合いたいと強く願っていた。一方、美人で行動もハデな女子アイヴィーは、卒業前の演劇発表会の練習をきっかけに徐々にジェイソンに心を寄せていき…。

ジェイソン役・鯨井は、初日を前にして「ドキドキですね。こんなに初日に緊張することはないんですが、いつも以上に緊張している。高校生の不安定さとか何くそ！やってやろう！という気持ちとかが、いい作用になってくれたら。とはいえ大人なので、最終的には落ち着いてやろうと思います」とコメント。

一方、ピーターを演じる田村が「今は緊張していない。だいたい始まる2分前くらいに緊張するんですが」と余裕を見せ、アイヴィー役の増田も「まだ緊張してないですね」というと「えーー！俺だけかー？」と鯨井がとんでもない表情のままフリーズ。

そんな中、川崎が「僕も毎回毎回緊張しています。毎日反省しながら千秋楽に達成感を味わう。それが楽しみ。むしろ緊張していないとやりがいがない」とベテランの余裕を見せていた。

この舞台の難しさについて問われると、増田は「楽曲も大変だったが、キスシーンが特に大変！舞台でキスシーンがあるのは初めて。人に見せるキスシーンをどうすればいいのかと悩みました。顔に髪の毛がばさっとかぶっていると、もったいないから顔は見せたほうがいいとアドバイスされたり…」と裏話を披露。

ちなみに誰がキスシーンの相手となるか、という質問が飛ぶ前に、速攻で手を挙げる鯨井。「相手は私です！光栄です。でも構えている感じもないし、内心僕のほうがバクバクしています」と正直な気持ちを語っていた。

なお、気合いを入れるべく昨夜はニンニクが入った料理をたくさん食べてしまったという鯨井に、さすがに増田から「ちょっと！ニンニク臭は胃の中で3日間続くんだよ！」と嫌がられる。すると川崎までもが「僕はニンニク入りの豚汁を食べたね」と鯨井を後押し。困り果てる増田だった。

「校長のさらに上をいく役どころですが」と笑いを誘う演出・原田は、ご存知の方も多いだろうが「レ・ミゼラブル」のマリウスやアンジョルラス役、「ミス・サイゴン」のクリス役など、名だたるミュージカルの大役を演じてきた実力派俳優。「初演に続き、個性豊かなキャストと、有能なスタッフに集まっていただいた。さらに千秋楽に向けてさらにパワーアップした舞台を作れるように頑張っていきたい」と意気込んだ。

ちなみに公開ゲネプロでは、生バンドが舞台中央上段に設置され、その奥にに大きな十字架が輝く中、全寮制の高校生活の中、時には悩み苦しみ、青春をぶつけあう若者たちが生き生きと輝いていた。中でもジェイソンの双子の妹ナディア役・谷口ゆうなのパワフルかつ正確な歌声は要チェック！

そしてAKB48卒業後、精力的にミュージカルに出演している増田は、前回の「最高はひとつじゃない2016 SAKURA」を経て、さらに磨きのかかった歌声を披露していた。