綾野ましろ 新境地に踏み出した彼女のことば「私の音楽でつながってもらえれば嬉しい」

2016.8.1
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綾野ましろ 撮影=菊池貴裕

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アーティスト・綾野ましろが胎動している。8月3日にはアニメ『D.Gray-man HALLOW』エンディングテーマとなる新曲「Lotus Pain」を発表した彼女に話を聞いた。現在も札幌在住の彼女の地元への思い、『D.Gray-man』に対する気持ちなどを話してもらった。遂にそのポテンシャルを包む殻を破りつつある綾野ましろの言葉に耳を傾けて欲しい。

――新曲がアニメ『D.Gray-man HALLOW』のエンディングテーマという事で、PVも拝見させて頂きました。

ありがとうございます。

――先日の日本橋三井ホールでのワンマンライブも拝見しましたが、PVなどで見せる少し儚げな表情と違って、物凄いパワフルなライブだなと思ったんです。

嬉しいです。そうです、私、儚いんですよ!(笑)。

――モニターに片足かけて煽っていくスタイルにびっくりしました。

そんなことしてましたっけ!? うわー!

――ロック系もお好きと伺っております。

はい、でもジャンルに括られるんじゃなくて、そのアーティストさんの醸し出す世界観とか歌詞とか…感覚で選んで聞きますね、最近はアイドルさんとかもよく聞きますね。

――どの辺のアイドルを聞かれるんですか?

dropさんとか、全部君のせいださんとか、PassCodeさんとか、ゆるめるモ!さんとか好きですね、可愛いっていうのが大前提なんですけど。

――今回の新曲は作詞にも挑戦されていますが、どうでしたか?

『D.Gray-man』は、もともとコミックでずっと追いかけていた作品なんです。前に放送されていたシリーズも全部見ていて、待望の新シリーズがついに始まるんだ!って聞いた時に、単純にファンとして嬉しいなって気持ちと、是非歌いたいなって思いが両方あったんです。

――はいはい。

これまでの主題歌を歌われたアーティストさんたちも作品の世界観を凄い活かして曲を作られていたので、私も『D.Gray-man』の世界観を歌で彩ることができたら、夢を叶えられたらって思っていて。本当に嬉しいです。

――単行本の新刊が出たり、物凄く作品に動きがありますよね、今。

ファンのかたも期待してる人も多いと思うんです。間が空いた部分があるので、10年間抱いてきた夢を壊されたくないという気持ちがあるんじゃないかなと、私もそういう部分ありますし。でもずっと応援している人に受け入れられる物を作りたかったんです。逆に今まで作品を知らなかった人にも「コミックも読んでみたい」って思って貰えたら……とは思いますね。

――それはいいですね。PVでは涙も流されていたと聞きましたが。

こんなに思い入れがあったのかと気づきましたね。監督さんにはバレてないと思っていたので普通に「おつかれさまでーす!」とか言っていたんですけど、バッチリバレてました(笑)。

――「Lotus Pain」は今までの作品と比べてもかなり大人っぽい印象を受けました。

言葉遣いとかはかなり意識しました、アニメの世界観も考えるとこういう感じになるかなと。

――今後のライブの中でもこの曲は大事なポジションを担うんじゃないかな、と思ったんですが。

そうですね、アップテンポからバラードまで取り揃えてきたんですけど、今までに無い部分があるかなと。Aメロとかは少し和のテイストもあるので、海外の人とかに聞いてもらったら反応が面白いかもしれませんね。

――確かに外人の人が聞いたら耳に残るフレーズかもしれませんね。作品のこともかなり意識して作詞されてる気がします。

この曲は神田(編集部注:『D.Gray-man』に登場するキャラクター神田ユウ)とアルマを意識して描いた曲なので。

――確かに神田だなと思いました(笑)。

タイトルに「Lotus」って入ってますしね!思い入れは強いです。

撮影=菊池貴裕

――海外でライブをやられる事も増えたと思いますが、海外でのライブは如何でしょうか?

やっぱりその国の言葉でMCしたりはするようにしてますね。でもまだまだこれからだと思うんです。他のアーティストさんと比べたら回数も少ないですし、頑張らないといけないなって。地元が北海道の田舎だからか、海外で私の名前を知ってる人がいるっていうのがまだ信じられないですけどね(笑)。 

――北海道の地元にいる時はどんな女の子だったんですか?

歌が好きな女子でしたね、部活は運動系だったんですけど。

――音楽系の部活には行かなかったんですか?

本当は吹奏楽部に入って優雅にトランペットを吹こうと思ってたんです。入部届出すくらいまで決めてたんですけど、決めてるんなら他の部活も見てみない?って友達に誘われてソフトテニス部を見学したんです。そうしたらラケットにボールが当たる感覚が本当に気持よすぎて!ああ!これだ!!って思ったら入部してましたね(笑)。

――体験には敵わなかった(笑)。

そうですね、結局中学全部と高校のちょっと、4~5年やってましたね。

――でも綾野さんはアーティストとして、凄いポテンシャルを秘めてらっしゃる印象があります。

 ありがとうございます(笑)。これまでもハイトーンの真っすぐ伸びる声がいいですねって言われることが多くて、それが自分の特徴というのもわかってるんですけど、今回の楽曲は語りかけるように歌いたいという気持ちがあったんです。これまでの楽曲と比べてもほんの少しだけキーも低いですし。今回は違った表現の仕方が出来たかなと。ただメロディに歌詞をのせるだけじゃないって事に少しだけ気づけたというか、そのキッカケをもらえた曲ですね。

撮影=菊池貴裕

――そしてこの曲を引っさげてライブツアーも10月から開催されます。東京、大阪、地元北海道と。

正直中身に関してはこれからなんですけど、ライブ全編通してのメリハリみたいなものをもっと出したいとは思っています。ちゃんと聞かせられる表現力ももっともっとつけて、盛り上がれる所はおもいっきり盛り上がれるものしたいですね。

――曲数も単純に増えるでしょうしね。

そうですね。地元北海道に関して言えば拠点なので、もっともっと応援してもらえるようになりたいですね。北海道の歌手といえば綾野ましろだよね!って言われるように老若男女に至るまで知ってもらいたいです。

――老若男女ですか。

おじいちゃんおばあちゃんではオイオイ拳を振り上げられないでしょうけど、楽曲は知ってて応援してもらえるみたいな感じにしたいですね。北海道はホームだからこそ緊張すること多いですし、正直開演前に一回自宅に帰って精神集中したいって思う時があります(笑)。

――北海道ってアーティストさんのツアーに組み込まれづらい印象がありますが。

そうかもしれませんね、私はありがたいことにデビューから色々なイベントを北海道でやらせて頂いているので、そういう意味では、札幌に住んでいるからこその醍醐味を出していかなきゃという使命感がありますよね。

――使命感ですか!

相乗効果で北海道を盛り上げていきたいですよね。それに大阪も初めてなのでここも頑張りたいですね。そして今後もっと色んなところでライブがしたいなって思います。

撮影=菊池貴裕

――そして綾野さんはやはりアニメーション楽曲を歌われることが多い印象があります、アニメやコミックに対する思いを聞かせて頂ければ。

アニメは北海道だとやっていないものも多いんですね、だから触れるのはコミックが多いんですけど。最初に買った作品はそれこそ『D.Gray-man』なんです、あとは少女漫画だと『NANA』とか。蓮が死んだ時は本当に落ち込みましたね……。『ローゼンメイデン』も大好きですね!今で言うと「サブカル」って言われるものが好きなんだと思います。

――ジャンル的にはそうかもしれないですね。

小学校の時から深夜族だったんです。田舎だから遊ぶところもないので、夜の12時まで勉強して、そこからパソコンに向かってネットを繋ぐ、みたいな。だから背も伸びなかったし、目も悪いんですけどね(笑)。

――確かにネットは距離も時間も関係ないですもんね。

そこでチャットとかで知り合った友達とかもいるんですよ、会ったこともないけど通じるものがあって巡り会ってるので、友達って言いたいですね。

――でも綾野ましろの楽曲で繋がる人たちも居ると思いますよ。

私も音楽を通してチャットなどで知り合った友達とは電話で話したりして、孤独感も和らいだりしたんです。私もそういう存在になりたいと思って歌手を目指していたので、それは本当に嬉しいですね。

――今も沢山そういう人が居ると思いますし、これからも増えていくんじゃないですか?

そうありたいですね、そしてライブに遊びに来てもらえれば。私が作り上げた世界観だったり、私が伝えたい事が何らかの形で反映されるように頑張るので、注目してもらえたら嬉しいですね。

――なんか、凄く綾野ましろという存在に興味が湧いています、今(笑)。

人となりがわかると親近感が湧いたり、興味を持ったりするじゃないですか。いろいろな人と話をしたいですね!ゆとり世代だったりさとり世代と言われる、私に年が近い人たちが何を考えてて、何を望んでて、何を悩んでるのかとか話してみたりしたいと思いますし。

――じゃあ是非SPICEで企画させてください。

宜しくお願いします!

撮影=菊池貴裕


撮影=菊池貴裕 インタビュー・文 加東岳史

 

製品情報
綾野ましろ 4th single『Lotus Pain』​
 

『Lotus Pain』​通常版ジャケット


8月3日(水)発売
・初回仕様限定盤:CD+DVD+封入特典
1,630円(+税) / 品番:BVCL-735~7
※DVD:「Lotus Pain」ミュージックビデオ収録
※封入特典は後日発表
 
・通常盤:CDのみ
1,204円(+税) / 品番:BVCL-738
※初回仕様限定盤とはジャケットデザインが違います
 
・期間生産限定盤(アニメ盤)
1,500円(+税) / 品番:BVCL-739
※TVアニメ「D.Gray-man HALLOW」描き下ろしイラストトールデジパック仕様
 
[収録曲]
M-1.「Lotus Pain」
M-2.「未定」(新曲)
M-3.「未定」(新曲)
M-4.「Lotus Pain」(instrumental)
※期間限定盤(アニメ盤)は、M-4「Lotus Pain」(TV size versionを収録)

 

イベント情報
綾野ましろ One-man Live 2016 Autumn​

10月16日(日) 大阪 梅田Zeela
16:30 開場 / 17:00 開演

11月3日(木祝) 東京 恵比寿 LIQUIDROOM
16:15 開場/ 17:00 開演

11月12日(土) 札幌 cube garden
16:30 開場/ 17:00 開演

 

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