小池修一郎によって古川雄大、小野賢章らの過去が次々と明るみに! ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』製作発表
-
ポスト -
シェア - 送る
ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』
2017年1月15日(日)から赤坂ACTシアターにて、また2月22日(水)からは梅田芸術劇場メインホールにて、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』が上演される。本作のミニライブ付製作発表会が本日9月5日(月)に赤坂BLITZにて行われ、詰めかけたオーディエンスの前に古川雄大、大野拓朗、生田絵梨花(乃木坂46)木下晴香、馬場徹、矢崎広、平間壮一、小野賢章、渡辺大輔、広瀬友祐、大貫勇輔、宮尾俊太郎、そして本作の潤色・演出を務める小池修一郎(宝塚歌劇団)が登場した。
本作はW・シェイクスピアの有名な原作を元にジェラール・プレスギュルヴィックが脚本と音楽を作り、ミュージカル化。世界各国で上演され、500万人以上を動員した傑作ミュージカルだ。
日本では2010年に宝塚歌劇団星組で上演され、その後雪組、月組でも相次いで上演、大ヒット作となった。その後、宝塚歌劇団の小池修一郎により日本オリジナル本格ミュージカルバージョンが作られ、2011年、2013年に上演された。
それから4年ぶりとなる今回の公演では、新演出がほどこされ、セット・衣装も一新されるとのこと。
前回に引き続き主人公のロミオを演じる古川は、「新演出ということで、僕自身新作に挑むつもりで台本と向き合っていけたら」と意気込み、「悲しいお話ですが、僕は最後に希望が残ると思っている。観ていただく方々にも希望を残せるように目の前に巻き起こることひとつひとつに真正面からぶつかってピュアにロミオを演じていきたいと語った。
古川雄大
そして2012年の『エリザベート』のルドルフ役以来5年ぶり、そして初主演(W主演)となる大野は「小池先生演出の『ロミジュリ』が世界でいちばん好きな公演。初めて観たときから、そして初めてミュージカルに出させていただいてから4年間、ずっとこの舞台に立つことを夢見て精進してきた」と喜びを素直に表現した。
大野拓朗
この二人について、小池は「古川くんは、以前出演したときに比べて、今日はうまく歌えている!(笑)前回の舞台の稽古のときは喉を傷め、稽古の最後のほうはもうなるべく喉を使わないように、とみんなで心配していた」と裏話を披露。さらに「ずいぶんちゃんとしゃべれるようになったね。こういう場ではモゴモゴしててわからないというイメージがあったけど、今日は座長感が満載だね」と、教え子の成長を歯に衣着せぬ表現で小池が語ると、古川自身はもちろん観客からも笑い声が起きていた。
一方、大野については「大野くんは『エリザベート』のルドルフ役を頑張っていたんですが、その後、姿を観なくなって『Let's天才てれびくん』(NHK)のMC姿を観て、ユニークなキャラに扮していたので、あっち(バラエティ界)にいったのかな……と思っていた(笑)」と小池。「今回、大野くんがオーディションに挑戦したいと聞いたので彼の歌を聴いてみた。え? 吹き替えじゃないの? これ本当に大野? と思った。オーディション用のピアノを弾いていた人が大野の歌声を聴いてその成長に涙したと聞いた」と一気に喋ると、大野も「あのピアノの方は、『エリザベート』のときに夜10時まで僕一人の歌稽古のために、ピアノで付き合ってくれた人なんです。ああ、成長したねえ、と言われました」と照れながら説明していた。
一方の女子チームは二人とも個性的かつフレッシュな顔ぶれ。
ジュリエットをWキャストで演じる生田は「3年前にこの作品を観て感動と衝撃を受け、いつかジュリエットをやりたいと思い続けていた」と語る。その様子も含め、生田をチェックしていた小池は「絵梨花さま(笑)は、ずっと芸能界にいるので(こういう場所に)慣れている感がありそうだけど、すごい緊張しているよね」というと「普段は大人数なのでそれほど緊張しないが、一人のときは…」と生田。その初々しさがジュリエット役にぴったりとのことだった。
なお、現在大学で声楽を副科で習い、本科はピアノ演奏だと言う生田に「ジュリエットがピアノを弾くシーンがあったほうがいい?」と直接交渉してまた笑いを誘う小池だった。
生田絵梨花(乃木坂46)
そして初舞台となる木下は、佐賀在住の高校3年生。TV番組の「全日本歌唱選手権 歌唱王2015」の決勝戦に佐賀県から出場した期待の新人だ。「小さなころからミュージカルが大好きで、客席から憧れてみていた方々と一緒に舞台に立てるなんて夢のよう」と興奮を抑えきれない様子。そんな木下の起用理由について、小池は「番組に木下が出ているのを観て、この音域をカバーして歌える人でジュリエット役ができる人がいなかったこともあり。出演依頼したかった。でも地方在住のアマチュアの現役女子高生がこんな仕事を受けてくれるだろうか、と思っていたら、しっかり他の会社の人も交渉に当たっていて、高校卒業したら芸能の仕事を始めようと考えているところだった。それならば前倒ししていただいて、舞台出演を依頼した」と語っていた。
木下晴香
『ロミジュリ』のポスターイメージが大人びたものとなっている点について、小池が木下に「学校の先生とかご両親とか、(反応は)大丈夫?」という話から脱線し、ロミオとジュリエットが舞台上で結ばれるシーンを生でお客さんに見せる事について、はた、と気が付いた小池。「いつもは宝塚の舞台などをやっているので、女性のお客様相手の仕事だなと思ってやっていたんですが……(会場を見渡して)生田さんのファンの男性ってここにいらっしゃいます? (手を挙げる男性があちこちに)あの……生田さんが舞台の上でこの男性たち(古川・大野)と……ということをするのは許せますか? 我慢できますか? 舞台の上はかりそめのものなので! 女性のお客様も割り切ってみてますから!」と男心へのフォローをする姿にまたもや笑いが起きていた。
木下晴香、大野拓朗、古川雄大、生田絵梨花
また、今回のキャストで、マーキューシオを演じる一人、小野については忘れられない記憶があるという。「実を言うと小野くんは14年くらい前に子役で『エリザベート』に出てくれていた。その後『モーツァルト!』のオーディションにも来てくれたが、もう大きくなっていて、子どもを肩車する場面もあるので、重いからこの役は無理だとお断りしたんだけど、その時に小野くんがオーディションに落ちたことで泣きまくっていて。子どもがこんなに泣きまくっているのなら、もう彼の人生はこれで終わったんじゃないかと心配していた。その後、知らずに(小野がハリーの声を吹き替えている)『ハリー・ポッター』の映画を観ていました(笑)。声優さんとして活躍していたんですね。『黒子のバスケ』など、舞台も頑張っていらっしゃると知り、楽しみにしています」というと、嬉しさと恥ずかしさで顔をクシャクシャにして笑っている小野の表情が印象的だった。
小野賢章「初めてのシェイクスピア作品で、出させていただけて光栄です。精一杯マーキューシオの人生を生きていきたい」
平間壮一「小池先生が考えていることを僕たちが広げていき、新演出でみんなに愛され続け、再演し続けていけるような作品にしたい」
馬場徹「ベンヴォーリオはいろいろできる役なのでどんどんかき乱していきたい」
広瀬友祐「この役を演じることを楽しみにしています。キャストの人と共に僕たちにしかできないロミジュリを演じたい」
渡辺大輔「今年は『1789』に出演し、たくさん学びました。そして自分の力のなさを感じました。ここでまた1から鍛え直していただきたい」
大貫勇輔「初演から3回、死のダンサーを演じさせていただき、気が付けばいちばんの古株になっていた(笑)」
矢崎広「前回公演の魂を受け継ぎつつ、ここにいる新生『ロミジュリ』のみんなと新しいものを作っていけたら」
宮尾俊太郎「『ロミジュリ』は死のダンサーの演じ方ひとつでいろいろな色に変わってしまうと思う。間違ってもこの作品を殺してしまわないように勝負していきたい」
ミニライブでは「世界の王」(古川、大野、馬場、矢崎、平間、小野)、「本当の俺じゃない」(渡辺、広瀬)、「バルコニー」(生田、木下)、「僕は怖い」(古川、大野)、「エメ」(古川、大野、生田、木下)の5曲が披露。本番さながらの熱唱に会場からは大きな拍手が沸き起こっていた。
平間壮一、矢崎広
渡辺大輔、広瀬友祐
馬場徹、小野賢彰
<東京公演>
日程:2017年1月15日(日)~2月14日(火)
会場:東京都 赤坂ACTシアター
<大阪公演>
日程:2017年2月22日(水)~3月5日(日)
会場:大阪府 梅田芸術劇場 メインホール
<スタッフ>
原作:W.シェイクスピア
作・音楽:ジェラール・プレスギュルヴィック
潤色・演出:小池修一郎
<キャスト>
ロミオ:古川雄大 / 大野拓朗 ※Wキャスト
ジュリエット:生田絵梨花(乃木坂46) / 木下晴香 ※Wキャスト
ベンヴォーリオ:馬場徹 / 矢崎広 ※Wキャスト
マーキューシオ:平間壮一 / 小野賢章 ※Wキャスト
ティボルト:渡辺大輔 / 広瀬友祐 ※Wキャスト
死:大貫勇輔 / 宮尾俊太郎 ※Wキャスト
キャピュレット夫人:香寿たつき
乳母:シルビア・グラブ
神父:坂元健児
モンタギュー卿:阿部裕
モンタギュー夫人:秋園美緒
パリス:川久保拓司
大公:岸祐二
キャピュレット卿:岡幸二郎