ジャニーズJr.真田佑馬「仲間と歌う喜びは一生モノ」音楽劇『ダニー・ボーイズ』製作発表
舞台「音楽劇『ダニー・ボーイズ』~いつも笑顔で歌を~」
ジャニーズJr.でLove-tuneに所属する真田佑馬が数々の舞台で注目される水田航生とタッグを組み初主演する舞台「音楽劇『ダニー・ボーイズ』~いつも笑顔で歌を~」が、2016年10月26日(水)から東京国際フォーラム ホールCにて上演される。本作の製作発表会見が、12日(月)都内にて行われ、真田、水田、そして柄本時生、悠未ひろ、AKANE LIV、ベンガル、剣幸が登場した。
本作は、島田虎之介による漫画「ダニー・ボーイ」を舞台化したもの。1976年1月11日、ニューヨーク・ブロードウェイのウィンター・ガーデン・シアターに日本人俳優として初めて出演した実在の人物「サトウ・イサオ」らの活躍をモチーフに、主人公を「伊藤幸男」として、彼と彼の周りの音楽を通じて絆を深めていく生き様を描いた物語。デューク・エリントンの名曲「極東組曲」や、当時のブロードウェイ・ミュージカル作品のナンバーなどを散りばめ、ストーリーを展開させるという。
その名のとおり「ラッキーマン」として生きる伊藤幸男を演じる真田は、「出演が決まったときにすごく緊張して、今もプレッシャーで眠れない日々が続いています…ここ、笑うところだったんですが(笑)」と、自身をほぐすようにボケる。その上で「毎日、伊藤幸男をどう演じればいいか考えています。伊藤幸男は毎日明るくハッピーに生きている人、僕とは真逆の人物なので僕自身も前向きでハッピーにこの役を演じれるようになりたい」と語る。
……というのも、真田自身はネガティブな性格とのこと。「(朝のワイドショーなどでやっている)『今日の占い』から気にする。各局の占いを観て、いい占いのところだけテレビを観るので、毎日『一応』ハッピーなんです。悪いこと、ダメだったことは『なかったこと』にするので、これから僕が失敗してもなかったことにします」と途中からは開き直ってポジティブ(?)に話していた。
幸男の親友・田上英喜を演じる水田は、真田とは舞台『オーシャンズ11』以来の共演となる。「またこうやってタッグを組んで舞台に立つことができて嬉しい。僕の役はいつも笑顔が絶えない『スマイリー』という役で僕にぴったりの役だと思います……ここ、笑うところなんですが(笑)」と真田と同じボケを挟む水田。「稽古のときから共演者、スタッフ、様々な人とディスカッションを重ねて素敵な『ダニー・ボーイズ』を作りたい」と想いを述べる。
水田航生
なお前回の舞台のときにお互い連絡先を交換していたが、その後全く連絡を取っていなかったという。水田は「ポスター撮りの前日にこの舞台に出ることを知ったから前日に連絡がきたもんね」といえば、真田も「今よくわからないけど、オールバックにさせられて……で、航生くんも(舞台に)出るの?って聞いた」
これには水田が「まさかそんな連絡がくるとは思わず……てっきり出演を知っているものだと思ってました」と笑う。
水田の存在について、「こんなに心強いことはない、航生くんはお兄ちゃんぽいところがあるので甘えたい」と真田が言えば
「年1個しか違わないので同期くらいの気持ちで舞台作っていましたね。(真田は)結構アツイところもあったり、悔しがるときも本当に悔しそうにする、感情をあらわにするところがあったので、2年経ってどう変わったのか楽しみです」と水田。
「でも、大人っぽくなったねー。オールバックにしたからかな?」と最後に水田がいじると「やめてください」と照れる真田だった。
一方、本作では狂言回しの役どころを演じる柄本と真田は初共演。
真田は「お父さん(柄本明)とは共演したことがあるんです。TVドラマでサッカー少年の役でした。僕はサッカーが得意じゃないんだけど、TVだからなんとかなるかな、と思ってやっていたら『おまえ、サッカー下手だなあ』と(柄本明に)言われた」と思い出を語る。すると柄本は「え? うちの親父が? あの人サッカーできないよ!」と暴露。
真田「てっきり(サッカーが)上手いんだろうなって思ってたんですが」
柄本「いや、全然」
真田「サッカーボールを蹴るようなそぶりもしていたんですが…」
柄本「絶対嘘だよ(笑)」
このやり取りに会場から笑いが起きていた。さらに柄本は「僕、二人(真田と水田)が兄弟だと思っていた」と言い出してさらに沸かせていた。
柄本時生
ベンガルはそんな柄本の姿を眺めながら、「時生は劇団(劇団東京乾電池)の創立メンバー、柄本明の息子ですから赤ん坊のときから知ってます。この業界で僕の事を『眼鏡のおじちゃん』と呼ぶのはこの子くらいで(笑)」と語る。その隣で照れくさそうにする柄本。「(本作は)若い人の芝居なので、戦後の大変なときにアメリカに渡ってこんなことをしようと思うエネルギーは相当だったんだろうと思いながら台本を読んでいました。考えたら柄本(明)、綾田(俊樹)と作った僕らの劇団も今年で40周年なんです。時代も同じだなあ、僕らも頑張っていたなあ」
柄本時生、ベンガル
元宝塚歌劇団月組男役トップスターだった剣は、「今までいろいろな役を演じてきましたが、5千人の子どもを取り上げた産婆のツネという役は初めて」と笑い、ベンガルの話を受けて「1970年代って、私が工業高校から宝塚に入った頃。歌う事、踊る事を自分自身が初めて体感して本当に素敵なところだなと思った。アメリカに渡りアメリカンドリームを手にしようとしていた彼らのパワーが理解できますね。彼らをゆっくり見守る役になれたら」と微笑を浮かべていた。
剣幸
同じく宝塚の宙組男役スターだった悠未は、この舞台で初めて女性としてお芝居を演じることになる。「共演者の個性に演出が加わって、私のイメージ、想像を超えるようなことが繰り広げられるんじゃないかな」そんな悠未に真田は「コーラスラインでみんなで歌うところがあるので、いろいろ教えてもらいたい」と宝塚仕込みの美しいパフォーマンスを会得しようとしていた。
悠未ひろ
もう一人、宝塚雪組の男役だったAKANE LIVは、エイミー・城戸という女性を演じる。「この役はアメリカ人と日本人のハーフ。私自身もハーフなので、共感する点もあります。深い部分で演じることができれば。パワフルな時代だと思うのでエネルギーを持って演じたい」と語っていた。
AKANE LIV
以下、マスコミとの質疑応答をご紹介。
■力をもらったり笑顔になれる歌(曲)は?
真田「僕自身、ジャニーズ事務所なので数々の先輩が歌ってきた曲を聴くと、僕たち…、あ、僕一人ですね! ジャニーズJr.は僕だけでした!(笑) 僕自身歌っていて先輩たちの曲を先輩たちがどんな思いで歌っていたかがわかるので、先輩たちの想いを継いで歌っているときは、自然と前向きで頑張ろうとか、元気をもらえたりします」と語る。
水田「ディズニーだったりジブリだったりファンタジーが大好きな男なので、そういう歌を聴くと心が晴れやかになりますし、なにかセンチメンタルになったり心を動かされます」
水田航生
柄本「最近忌野清志郎をよく聴いてます。『いい事ばかりはありゃしない』あれ、カッコイイですね」
悠未「自分の根底に流れているのは宝塚。宝塚歌劇の曲をきくとテンションが上がります」
AKANE「音楽学校の1年目でいちばん大変だったころに、サラ・ブライトマンの『Time to Say Goodbye』を聴いてものすごく癒されました」
ベンガル「歌を聴いてそれほど笑顔になったことがないのですが、ビートルズやビーチボーイズで育ちましたね」
ベンガル
剣「これだけ長く生きていますと、その都度、歌から勇気をもらったりしましたが、小さい頃からドラムソロが好きで、『Sing Sing Sing』のアタマのタン!タン!スタタン!のリズムを聴くと血が逆流して元気になります」
■ツキを呼び込むためにやっていることは?
真田「自分はパワースポット巡りが好きな女子っぽいところがある。神社仏閣が大好き。今年も1月に奈良の三輪山に登山をし、リフレッシュして以降今年はいいことだらけ。でも今年厄年なんですが、先輩に「役者は厄を払わないほうがいい」と聞いて、怪我したらどうしようというジレンマの中、半年が過ぎ、今年が終わりそうです(笑)今、怪我なく終わっているのでラッキーマンなんじゃないかな」
水田「いろいろな人と会話をすること、関わること。自分の力だけでなくみんなの力でラッキーを掴もうと心がけています。だから運がいい人の話を聴いたりおこぼれをもらおうとしています」
悠未「こうなりたいなーと思う事はありますが、考えているうちにネガティブになることもあるので、自分ひとりだけのときに『こうなりたい』『こうなってほしい』とあえて口に出すようにしています」
AKANE「ラッキーになるためにコレ、とか勝負のときはコレ、とか決めてない。ルーティーンにしてそれがもしできないときに慌てるのが嫌なので」
AKANE LIV、悠未ひろ
ベンガル「芝居がうまくなりたい、と何十年も思い続けてますが、何かこだわったことはないですね。あとは持っているものとして伊勢神宮のお守りはいつもカバンに入れてます」
剣「ラッキーになろうという感覚がなくて。例えば、雨が降ったあとに虹が出て、あ、気分がいいな、幸せだなと感じています。自然現象からパワーをもらっていますね」
剣幸
■座長の役割
(座長としてみんなをご飯に連れていく?という質問について)真田「お金が本当にないので、皆さんからちょっとずつ分けてもらって…(笑)美味しい差し入れを先輩たちに教えてもらって実行しようと思います。この間出演していた『コインロッカー・ベイビーズ』でA.B.C-Zの河合(郁人)くんと橋本(良亮)くんがじゃんがらラーメンを呼んでみんなで食べました。劇場にラーメン屋の屋台が来て!すごくおいしかったけど、楽屋がとんこつ臭くなって、みんなで歌って踊ってするとステージ上がニンニク臭くなって…。なので、とんこつは避けて他の物を提供したいと思います(笑)」
最後に真田は、「僕自身、最近Love-tuneというグループを組ませていただいたんですが、そこで知ったことがあって、仲間と歌う喜びとか、仲間と一緒に何かをやる喜びは一生モノだなと思っています。だからこの『ダニー・ボーイズ』のみんなで歌う瞬間も大事にして、観にきてくださるお客さまにも伝えたいです」と、座長らしく、しっかりシメていた。
■日時・会場
2016年10月26日(水)~29日(土) 東京国際フォーラム ホールC
2016年11月5,6日(土、日)新歌舞伎座
■脚本:石丸さち子
■演出:元生茂樹
真田佑馬
水田航生
悠未ひろ、AKANE LIV 、柴 小聖
黒田こらん、小野妃香里、園山晴子、伊地知玲奈
藤井びん、白石拓也、萩原 悠、優志
戸井勝海、金 すんら、梅垣義明
ベンガル
剣幸
■公式サイト:http://www.danny-boys.com/