『鼓童ワン・アース・ツアー2016 ~螺旋』で全国を巡る船橋裕一郎・坂本雅幸に聞く!「鼓童は常に伝統と革新を追い求めて挑戦する」

2016.9.23
インタビュー
クラシック
舞台

左から、坂本雅幸・船橋裕一郎(鼓童代表)


鼓童―Kodo―。彼らは和太鼓をメインに、近年は西洋楽器も採り入れながら、海外や日本の観客を熱狂の渦に巻き込み、日本の音楽の歴史と伝統、そしてそれを打ち破りながら、日本の文化を揺さぶってきた太鼓芸能集団だ。1981年にベルリン芸術祭でデビューして以来、これまでに48カ国、5800回以上もの公演を行ってきている。そんな彼らが、歌舞伎役者でもある坂東玉三郎を芸術監督に迎え、デビュー35周年を記念に「鼓童ワン・アース・ツアー2016~螺旋」と称して9月3日、京都春秋座を皮切りに、12月25日の東京・文京シビックホールの千秋楽まで、約4ヶ月間ものツアーに出ている。今回は、そんな合間をぬって、鼓童代表の船橋裕一郎と中心的奏者である坂本雅幸に、ツアーにかける意気込み、そして鼓童の伝統と歴史について迫った。

―― 鼓童は1981年にベルリン芸術祭で活動を始められてから、今年で35周年を迎えました。多くの方に愛され続けられている歴史があるかと思われます。35年という歴史の重さを感じられていますか。

船橋裕一郎 今年の8月18日から20日まで、サントリーホールで35周年の記念公演を行いましたが、その前身の鬼太鼓座から含めて40年以上になりますし、玉三郎さんとの出会いももう16年になります。その蓄積があったからこその今回の表現になったと思います。40年続けば「伝統」といっていいと思うんですね。そこで伝統と玉三郎さんとの出会いが融合されて、次の40周年、50周年に向けて一歩を踏み出しているところだなと思っています。

「螺旋」舞台写真(撮影:岡本隆史)

坂本雅幸 もちろん歴史の重みは感じていますが、ただ歴史に潰されないようにしなくちゃダメだという想いもあります。そんな中で玉三郎さんをお迎えして、新しいことに挑戦し続けてきました。先日の創立35周年記念コンサートでは、昔からお世話になっている方に、自分たちはまったく新しい挑戦をしているのに、『昔の鼓童を見ているようだ』とおっしゃられて気付いたのですが、やはり昔もずっと色んなことに挑戦していたんだと思うんですよね。そういう意味では、昔の事をただ真似るのではなくて、挑戦を続けなければならないということが玉三郎さんのおっしゃりたい事なんだと思うんですね。

―― 様々な文化が混じり合う、ワン・アース・ツアーも、1984年のワールドツアーが初演ですから、30年以上の歴史があります。

船橋 そうですね。これだけの国の数と地域で、多くの回数の公演を行ってきたのは、先輩方がひとつひとつ積み重ねてきた証でもありますし、こうして今続けていられるのもその成果だと思います。僕たちが入った時は、すでにワン・アース・ツアーも2000回、3000回という回数だったので、定番のツアーだったんです。ワン・アース・ツアーの原点は、自分たちの太鼓の音の届く範囲がひとつの共同体だという考えかたです。僕たちがいろんなところに行くことで輪を広げて、ひとつの共感する輪が広がっていくといいなと思って始まったツアーですから、そのことは自分たちも忘れずに、新たなことをやりつつも、常に原点を思い返しながらやっていきたいと思っています。

坂本 「ワン・アース・ツアー」というタイトルは、僕が生まれる前から続く歴史あるものなんですが、それは太鼓を叩いて地球を一本のロープで結ぼうという理念から来ています。鼓童の先輩方が考えてくださった素晴らしい考えですが、現実には経済的な事情や社会的な問題でなかなか回れない国や地域もあるんです。でも「ワン・アース・ツアー」という言葉について何かのたびにみんなで話しあったり、皆の“道標”になっているので、先輩方へ感謝しています。

―― まさにこのツアーというのは、鼓童の根幹、根っこみたいなものなんですね。

船橋 そうですね。

―― まず、「神秘」(2014年、日本初演)があって、「混沌」(2015年、日本初演)があって、これまでの新旧の曲がいり混じり合う「螺旋」が今年のサントリーホールで初演し、そこからツアーが始まりました。ここまでの手応えはありますでしょうか。

「螺旋」舞台写真(撮影:岡本隆史)

船橋 お客様には喜んでいただいている印象があります。今までの作品づくりを経て、玉三郎さんのおっしゃることをすぐに理解し反応して、曲作りに入っていけました。自分たちの中では、もうスタート時点から、まったく違和感がなくこの作品に取り組めています。それがお客様にも伝わっているのかと。まだ、5公演(取材時点)ですけれど、これから長い4カ月のツアーの中で、より洗練されて、より熟成されていくと、さらに深みが増していく作品になるかなと思います。

坂本 以前から、玉三郎さんからは、『打楽器奏者として、どんな楽器でも扱えるようになりなさい』とよく言われていました。「伝説」(2013年、日本初演)ではティンパニを取りいれ、「混沌」ではドラムを取りいれました。……和太鼓と西洋の融合は難しかったんです。ただやっていく中で気がついたら自分たちも違和感なく、『この音の厚みが欲しいから、この楽器。』とか、『あ、やっぱりこの音が欲しいからこの楽器を使うべきだ』とか取り組めるようになって、変化というか……。

船橋 柔軟な感じにね。

坂本 そうなってきたのは、すごい進化だなと思いますね。

―― 伝統的なものと新しいものが溶け合って、うまい具合に爆発するというイメージがあります。

船橋・坂本 そうですね。

―― 私もお二人を拝見させていただくと、二の腕とかものすごく太い。

船橋裕一郎

船橋・坂本 (笑)。

―― やはり、肉体性が一番大切なものになると思うんですが、ツアーも4か月も続くとかなり過酷なものになりそうですね。

船橋 稽古にしてもツアーにしても大変なことが多いです。でも結局お客様の前で演奏して拍手をいただくと、その大変さを全部忘れるぐらいの喜びがあります。

―― 坂本さんはいかがですか。演奏を観ていると、スポーツの観戦に熱中してしまうような、肉体の美を感じられるのですが。

坂本 辛いことは山のようにあるんですけど(笑)。

坂本雅幸

船橋 (笑)。

坂本 和太鼓を舞台で演奏するのは、音楽としてやっている部分もありますし、身体的な部分で魅せることもあります。音楽だけになっても面白くないだろうなという部分もありますし。

船橋 そうだね。

坂本 体があって、身体性があっての音だと思います。そういう意味では体調管理に気をつかいますね。

―― なるほど。普段から気をつけていらっしゃることはありますか。

坂本 ツアーでは、移動の時間や距離が長かったりすると体が固まっちゃうんですね。だからそれをほぐすためにマッサージをしていただいたりランニングをしたりします。もちろん、食生活も大事ですね。体調を崩してしまうと、どうしようもできなくなってしまうので。

―― たとえば今、テキサス・レンジャーズに所属しているダルビッシュ投手は、ものすごい食事制限をして、筋トレもするし、そういうストイックさを追究して成績を残していく。そういったことはされていますか。

船橋 制限ということではメンバーそれぞれなんですが、やはり長いツアーの中で、これを食べたら調子が良いということが出てきます。ただひとところにいる訳ではないので、常に同じものが食べられるかといえばそうはいきません。特に海外に行けばお水からして全然違いますしね。

坂本 基本的には食べますよね(笑)。

船橋 あはは(笑)。食べないと体力が持たないので。

―― 普段1日に稽古はどれくらいされるんですか。

船橋 みなさんの働いている時間だと思っていただければ。

―― すごいですね。1日8時間ぐらい。映像や写真などを拝見させていただくと、まずすごいグルーヴ感があるなと。演奏者が乗っていく、するとお客さんも乗っていく、そこからグルグルと踊るような一体感が生まれるような気がしますが、今回の舞台も含めて、一番感じてほしいことはありますか。

船橋 音と体の一体感ですね。太鼓は音の振動がすごいので、そういった部分を会場でじかに体全身で感じてもらえる。また僕たちも常に様々な音の表現を模索していますので、この音はこういう感じだとかいろいろ感じてもらえるといいと思います。それこそグルーヴに乗って一緒に体を動かしていただいたりするといいですね。

坂本 さっきグルーヴでどんどん乗っていくような感じというのは、逆に意外だったんです。

―― そうなんですね。

坂本 ひと昔前の自分たちというのは、ドンドン、ガンガン太鼓を叩いて、前に前にとやっていたんです。玉三郎さんが入られてからは、いい距離感というのかな、ただ押し付けるだけじゃなくて、お客さんがこっちに入り込む隙みたいなものができてきました。煽ってお客さんが盛り上がることの一体感というのもありますけど、そうじゃなくて、距離を保った一体感を感じることがあって。だからドーンと音がこなくても、お客さんが逆に音を聴きにくるような音の出し方だったり。なんでもかんでも圧倒するのではなく、逆に身を乗り出して耳をそばだてて見てしまうような、出し引きができています。

船橋 そう。なかなか太鼓のコンサートで前かがみになって、音に集中するように聴きに来ることは、あまりないと思うんですよね。普通は音圧でブワーとすごいってなるんですけど、そこだけじゃなくて、何の音かな何をやっているんだろうというような、お客さんに考える余地であったりとか、そういうところも見て欲しいですね。

坂本 玉三郎さんから、繊細な音をすごく大事にしなさいと言われるので、今までだったら音量を下げたり上げたりするしかなかったですけれど、打ちたい音の中で、表現をいろいろ工夫しています。

船橋 先ほど爆発されるっておっしゃったんですけど、爆発のための抑制ですね、それが玉三郎さんのこだわりで、そこがないと爆発もそんなに感じなくなってしまう。そのための抑制をすごく考えられていますね。

―― 例えば混沌でドラムセットを取り入れましたが、太鼓という制約の中に、窮屈だとか感じたことはあるのでしょうか。正直ギターも入れたりベースも入れたいみたいな、そういったことを感じることはありますか。その中から太鼓で打つ必然性を逆に感じることがありますでしょうか。

船橋 これからも楽器の境がもっとなくなるんじゃないかなと思っています。

―― なるほど。

坂本 太鼓って響きがすごいんです。ドラムをやってみてわかったんですけど、ドラムはアタックの楽器なんですね、そこに例えばギターの和音がフワーっと乗るから曲が成り立っているんです。ただ和太鼓は同じ打楽器なのに、ウォーンって響きが残るんですよね。ギターが鳴っていても一緒にやると何も聞こえなくなっちゃうんです。やっぱり音の違いがあるというのはすごい発見でした。ドラムをやったことによって、和太鼓の持っているすごい特性を理解したなという思いはありますね。

―― 芸術監督としての坂東玉三郎さんとは5年の付き合いになります。ちょうど、船橋さんが鼓童を引っ張られる中心的存在になられる時期と同じです。ここまでで変わってきたこと、あるいは変わらないでいたことはありますか。

「混沌」練習風景。坂東玉三郎と。(撮影:岡本隆史)

船橋 何かに挑戦し続けるという意味では変わっていませんし、何かを深めていく、追究していくという姿勢は変わらないと思うんです。ただ、そこは、玉三郎さんが入られて、より柔軟になってきたというか、囚われることがなくなってきたかなあ。こうじゃなきゃいけないっていうのが、徐々に徐々にでき始めてきた時期だったと思うんですね、僕が入った頃というのは。玉三郎さんがいらっしゃったことによって、環境が変わってきました。そのこだわりはなくてもいいなとか、もう一回よくよく考えた方がいいなというのが出てきたことによって、昔よりも考えるようになって、さらに次に何か新しいことに取り組みやすくなっていますね。

坂本 現状維持だけでは衰退すると分かってはいても、伝統を守ろうとすることで知らず知らずのうちに現状維持になってしまう。だから自分たちで毎回変えていっているような気がするんです。けれどやっぱり振り返ってみると、それが伝統であって、変わらないようなものになっているような、なんとも言えない感覚ですね(笑)。

―― いや、なんとも言えない感覚だからこそ、伝統の中にある革新が知らず知らずのうちに身についていると思うんですね。今回の「螺旋」は、あるいは、それ以外の作品でもいいのですが、坂東さんとはどのように作り上げていくのでしょう。

船橋 今回の場合は、比較的新旧の曲をプログラムの中に取り入れて、そこから作品を作っていきました。それまでの作品は、タイトルがあってイメージがあって、じゃあ何か音を出してみましょうと作品がどんどん広がっていったんですよね。前回だったらドラムがあって、ドラムに行くためにこの前段階どうしましょうか、というのがあったんです。けれど「螺旋」に関しては、演目が並んでいて、それをどういう風にアプローチして、「螺旋」という作品にしていこうという感じなんです。今回の作り方は、僕らにとっては、少し新しかったかな。

坂本 玉三郎さんが入られて、作品作りに時間をかけられるようになったのが大きいですね。今回は、昔の演目が並んでいる部分もあるんですけど、「混沌」と「永遠」「神秘」(2013年、初演)は、本当に1年前から取り掛かっていて。

船橋 ドラムは2年ぐらいやっていたよね。

坂本 ドラムは3年(笑)。

船橋 3年か(笑)。このために前段階の準備をしています。今は次の「幽玄」(2017年5月~6月、日本公演予定)に向けて、本当に1年ぐらい前から、ちょっとずつ準備をしながら。

―― もう次の作品の準備をしているんですね。

船橋 はい。そういう感じで作っています。

―― となると、休むところはないですね(笑)。

船橋 ないです(笑)。

坂本 ツアーやったら稽古(笑)。そして作品作りです。

―― 休みがあったら稽古で、その時間に作品作りなんですね。

坂本 だからいろんなことに挑戦できる時間ができたのかなあ。作品作りでいうと、「打男 DADAN」という作品は、僕ら若手が集中稽古を玉三郎さんにつけていただいている時に、このメンバーなら何かできるんじゃないかということで始まった部分があります。「混沌」に関しては、ドラムを取り入れたいというだけで、いざ稽古となった時に、他の要素はまだ何もなかったですよね(笑)。

船橋 (笑)。

坂本 タイトルは「混沌」で、イメージはあるんですけれど、じゃあ、何をするかといってもまだ何もなくて。締太鼓一台だけがあって、音を出して、そこからどんどん、どんどん広げていく。玉三郎さんが「スルメ式」っておっしゃっていましたけど(笑)。でも結果的にああいうすごい作品ができる。

―― 「螺旋」に関しては坂東さんからどのような指示がありましたでしょうか。

船橋 「今回は、演目を並べたので、作るのは比較的に楽だと思います」と最初はおっしゃっていました。でも、そこに満足されずに、次の新しい大太鼓、次の新しい作品を作ろうという意欲がどんどん膨らんでいって、最終的には時間を濃密にかけました。最後の2曲に関しては、まったく新しいところから作っていきましたので、結果的に本当に大きな作品になりましたね。

坂本 今回は昔からの演目も入って、だからパッと見ても内容の想像ができる。でも中身の深めかたが全然違って。大太鼓でもバッキングに別の楽器を取り入れて音に厚みを出してみたり。作曲家の石井眞木さんに書いていただいた「モノクローム」では、譜面を見ながらこういう思いでこの曲ができていたんじゃないのかと考えました。また太鼓を担ぐ曲では、スッと立って綺麗に体形を作って演奏する。それだけで見えかたが全然変わってきました。

―― 歌舞伎的な見せ方も取り入れているのでしょうね。

船橋 たぶん、本人はそう思っていらっしゃらないのかもしれないですけれど、そうなっていると思います。歌舞伎も伝統ですけど、どんどん新しいものを取り入れて、それを膨らませて作られているので、作り方としては同じじゃないかなと思いますね。

―― 演出家・坂東さんのことをおうかがいしたいのですが、例えば、お亡くなりになられた蜷川幸雄さんのように、激しく檄を飛ばして、演出をされる方もいらっしゃると思うんですけど、坂東さんはどういうタイプの演出家ですか。

「混沌」稽古風景。坂東玉三郎と。(撮影:岡本隆史)

船橋 激情的な怒り方や言葉は決して発さないですけれども、とても、厳しいですね(笑)。

坂本 (笑)。

船橋 語り口はもちろん優しいですが、一つの音へのこだわりであったり、舞台に対する姿勢だったり、その日の状態をすぐに見抜かれるので、「今日調子悪いね」とか、会った瞬間に察しておっしゃいます。稽古にしても本番にしても、気を抜くことができないですね。一人ひとりをすごくよくご覧になっていますし、舞台の細部まで目を届かせて僕らが忘れてしまうようなことでも、たった一音でもあそこどうなったの? とか指摘される……なので緊張感という意味では、すごくあります。

坂本 佐渡にいるときはリラックスされているのか優しい印象がします。多少おちゃらける時もあったりして……。ただ芸事に関して、その一点に関しては、私生活も含めて厳しいですね。体調管理のことや食生活のことも含め、ご指導くださるのは優しさでもあると思うんです。そこがだらしがないと、厳しいというか容赦のない言葉もあったり(笑)。ただもう芸事、その一点ですかね。

―― その厳しさの中にも優しさがあったり。

船橋 たぶん愛情がすごいのだと思います。舞台に対してもそうですし、舞台が良くなるためには、演奏者が良くなければいけない、カンパニーが良くなければいけない、そのことの一点です。今この舞台にとって何が良くなきゃいけないのかというのを、24時間ずっと舞台のことをお話している間も考えていらっしゃる。

―― ではお二人の関係性を聞きたいと思います。船橋さんと坂本さんは10歳違います。公式ホームページのプロフィールには、船橋さんは頼れる兄貴と書かれていますが、坂本さんがご覧になった兄貴は。

坂本 目の前にして言えない(笑)。本当に、なんていうんだろう。

船橋 汗出てきた(笑)。

坂本 いやー、ありがたい先輩ですけれど、この間代表にも就任され、すごく話しやすい方でしっかりして頼りになりますね。ピシッとしていますし、相談もしやすくて親身にのってくれますし、そういう兄貴的存在(笑)。

―― 船橋さんから見た坂本さんはいかがですか。

船橋 彼は入りたての頃から、いわゆる鼓童のセンターのポジションで、若いのに舞台上で先輩を引っ張って、音楽的にもそうですしどんどん引っ張ってくれる。音楽に関しては僕がほぼ教わるっていう感じなので、どうなってるのと聞くとそれを教えてくれたり。とにかく明るいので稽古で何を言っても「アリですよ、やりますよ」って答えてくれるので。今も彼がインタビューにいてくれるとすごく心強いですし、そういう信頼関係はありますね。

―― 坂本さんは、このツアーの後すぐ、来年1月から「打男DADAN」でアメリカツアーが始まります。

坂本 はい。DADANは“打男”と書きます。今は1時間40分ぐらいでしたっけ?

船橋 そう。

坂本 もうひたすらに打ちまくるという、さっきまで繊細の話は一体何だったという(笑)。

船橋 (笑)。

坂本 もちろんDADANも繊細ですが、前回「神秘」公演でアメリカに行った時には、「女性の活躍が見れてよかった」っていう意見をたくさんいただいたんですよね。にもかかわらず今回は男だけで行くっていう(笑)。とにかく和太鼓が持つ力強さ。坂東玉三郎さんに演出していただいてからの芸術性を兼ね備えた舞台だと思うので、シンプルに見て楽しんでいただける舞台だと思います。

―― では、最後にSPICEの読者へ、今回の「螺旋」の見どころ、あるいは思いなどを伝えていただけたらと思います。

「螺旋」舞台写真(撮影:岡本隆史)

船橋 太鼓の魅力や可能性をさらに広げていくような舞台になっています。太鼓は、やはり全身で感じて生のライブで聞いてこそ、とても五感が刺激されますし共感できる舞台になっていますので、ぜひ会場にお越しいただければと思います。

坂本 伝統の和太鼓をやっているグループですが、とても洗練された舞台だと思います。また洗練されたことによって、逆に日本的なところがたくさん垣間見えるのではないでしょうか。「日本人でいてよかったな」と思える舞台になっていると思いますので、そういったところを観てくだされば嬉しいです。

 
イベント情報
鼓童ワン・アース・ツアー2016 ~螺旋(日本国内)
 
■日程:会場:
・ 9月03日(土)京都府京都市 京都芸術劇場 春秋座
・ 9月04日(日)京都府京都市 京都芸術劇場 春秋座
・ 9月08日(木)福島県喜多方市 喜多方プラザ文化センター
・ 9月10日(土)千葉県千葉市 千葉市民会館
・ 9月11日(日)群馬県館林市 館林市文化会館
・ 9月17日(土)東京都多摩市 パルテノン多摩
・ 9月18日(日)東京都多摩市 パルテノン多摩
・ 9月19日(月・祝)埼玉県和光市 和光市民文化センター サンアゼリア 大ホール
・ 9月22日(木・祝)茨城県ひたちなか市 ひたちなか市文化会館
・ 9月24日(土)福島県いわき市 いわきアリオス
・ 9月27日(火)山形県山形市 シベールアリーナ
・ 9月29日(木)宮城県仙台市 東京エレクトロンホール宮城
・10月01日(土)秋田県横手市 横手市民会館
・10月04日(火)北海道函館市 函館市民会館 大ホール(※会員制)
・10月06日(木)北海道帯広市 帯広市民文化ホール
・10月09日(日)北海道網走市 網走市民会館【完売】
・10月11日(火)北海道札幌市 札幌コンサートホール Kitara 大ホール
・10月15日(土)滋賀県彦根市 ひこね市文化プラザ グランドホール
・10月16日(日)京都府宮津市 宮津会館
・10月21日(金)静岡県浜松市 アクトシティ浜松 大ホール
・10月22日(土)岐阜県下呂市 下呂交流会館 アクティブ
・10月26日(水)神奈川県横浜市 神奈川県民ホール 大ホール
・10月29日(土)長野県軽井沢町 軽井沢大賀ホール
・11月01日(火)埼玉県入間市 入間市市民会館
・11月03日(木)静岡県三島市 三島市民文化会館
・11月06日(日)岐阜県可児市 可児市文化創造センター
・11月23日(水・祝)新潟県佐渡市 アミューズメント佐渡
・11月26日(土)栃木県日光市 日光市今市文化会館
・11月28日(月)愛知県名古屋市 愛知県芸術劇場コンサートホール
・11月30日(水)新潟県南魚沼市 南魚沼市民会館
・12月01日(木)新潟県新潟市 新潟県民会館
・12月04日(日)石川県金沢市 石川県立音楽堂コンサートホール
・12月08日(木)岡山県岡山市 岡山市民会館
・12月10日(土)広島県福山市 ふくやま芸術文化ホール リーデンローズ
・12月11日(日)広島県東広島市 東広島芸術文化ホール
・12月14日(水)福岡市 福岡市民会館 ※開催日が13日から変更になりました
・12月17日(土)大阪府大阪市 NHK大阪ホール
・12月18日(日)大阪府大阪市 NHK大阪ホール
・12月21日(水)東京都文京区 文京シビックホール
・12月22日(木)東京都文京区 文京シビックホール
・12月23日(金・祝)東京都文京区 文京シビックホール
・12月24日(土)東京都文京区 文京シビックホール
・12月25日(日)東京都文京区 文京シビックホール

 
■公式サイト:http://www.kodo.or.jp/index_ja.html
 
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