舞台『レティスとラベッジ』、「女子力」溢れる黒柳徹子が麻実れいを迎えてハマリ役を再々演!
舞台『レティスとラベッジ』
10月1日(土)からEXシアター六本木にて上演される舞台『レティスとラベッジ』の公開稽古が9月30日(金)同劇場にて行われ、レティス役の黒柳徹子がロッテ役の麻実れいと共に16年ぶりに本作を披露した。
1989年「黒柳徹子海外コメディ・シリーズ」第一作目として日本初演された本作は、その後27年続くシリーズのスタートとなった記念すべき作品。麻実が今回演じるロッテ役はかつて山岡久乃が、そして2000年の再演時には高畑淳子が演じている。
ロンドンの観光ガイド・レティスは、歴史保存委員会が作ったマニュアルにある通りのガイドをしていたが、あまりに退屈なガイド内容に飽き飽きしていた。ある日、おもしろおかしく尾ひれを付けた説明を始めてしまうレティス。シェイクスピア女優だった母の血をひくレティスのガイドは日に日にエスカレート。だがその噂を聞きつけた歴史保存委員会の職員・ミス・ロッテ・シェーンが視察に訪れ、レティスをクビにしてしまう。
舞台『レティスとラベッジ』
後日、失意に沈むレティスの自宅にロッテが現れる。彼女に新しい職場を斡旋したいと申し出たのだ。レティスと正反対に見えたロッテだが、実は何か彼女と通じるものを感じていた様子。大喜びのレティスはラベッジを入れた特製のハーブ酒・クワッフを出してきて二人で乾杯する。
舞台『レティスとラベッジ』
ところがそこから6週間後、レティスはロッテを殺害しようとした疑いで裁判沙汰に。二人の間に何が起こったのか、弁護士のバードルフ(団時朗)は、事の次第を調べるためにレティスのもとを訪れる――
舞台『レティスとラベッジ』
この怪しい姿は誰でしょう? 舞台『レティスとラベッジ』
公開稽古のあとに行われた囲み会見では、異例の(?)会見中に黒柳のメイク直しが入る。実は公開稽古中にハプニングが起き、「1、2、3、クワッフ!って乾杯する場面で掲げた器から水がこぼれ、頭からかぶってしまったんです」と笑う黒柳。
黒柳徹子、麻実れい
初演が約30年前ということに触れ、黒柳は「びっくりしますよね。私もまだそのころは若かったので。でもその頃と同じ体力でやらなきゃならない。セリフはさすがに当時のままで覚えてなかったけど、次に何が起こる、というのはわかっているのでやりやすかった」と語る。
本作の見どころは膨大なセリフ量にもある。「数えたことがないんだけど、3000語くらいあるんじゃないかしら。でもそれが冒険的で魅力的です。それぞれのセリフがあとのストーリーに引っかかってくるような言葉なのでおざなりにできないし、飛ばしたりもできない。なおの事おもしろいです」
舞台『レティスとラベッジ』
麻実は本作に出演することについて、「楽しく明るく幸せなドラマなので、その空気がお客様に流れることを望んでいます。徹子さんとご一緒できることがすごく嬉しいです。先日『徹子の部屋』に出演させていただきましたが、そのとき目の前にいた徹子さんと、こうして板の上で演技している徹子さんは別人のよう。徹子さんの胸を借りて演じたい」と語る。その言葉にすかさず「お貸しできるほどの胸がないです」と笑わせる黒柳。
舞台『レティスとラベッジ』
「徹子さんは普段からかわいらしい方で、レティスは黒柳さんそのものというイメージ。自然さとか」と話す麻実の言葉どおり、自由気ままにしゃべり倒すレティスは、まるで黒柳をアテ書きしたよう。「初演の時、(作者の)ピーター・シェーファーがどこかの穴の中から私を見ていて書いたんじゃないか、といわれてました。役を作る必要がないんじゃないか。もちろん役作りはしていますが」と黒柳。
レティスがガイドの内容を“盛る”ということについて、黒柳自身にそういう経験はあるのか?という質問が飛ぶと、「テレビのバラエティショーではね。皆さんそうでしょ?この前、餃子を3、4回しか食べたことがない、とどこかで話しましたが、本当は10回くらいは食べたことがあるんですよ」とかわいい「告白」をしていた。
黒柳徹子、麻実れい
なお、最近黒柳がインスタグラムを始めたことについて話が及ぶと「あれは福山雅治さんに勧められたんです。つけまつげが取れて困った顔した写真を自撮りしていたんですが、福山さんが『それならインスタグラムをやってみたら?』とおっしゃられて始めてみたんです。すっごくおもしろくて! 写真を載せると皆さんから感想とかお返事が来るのがおもしろい。毎日読んでます。感想の中で『女子力が高い』といわれました。女子力が何かはわからないけど、私が持ってる何かが女子力なんでしょうし、女子力がなければこの歳(83)でインスタグラムなんてやらないでしょ?当分続けてみようと思います」と語り、終始会見を和ませていた。
レティスとラベッジ
LETTICE AND LOVAGE by PETER SHAFFER
2016年10月1日(土)~16日(日) EXシアター六本木
2016年10月20日(木)~23日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
■作:ピーター・シェーファー
■訳:黒田絵美子
■演出:高橋昌也
■演出補:前川錬一