玉置成実がエロティックコメディで新たな魅力を開花!ミュージカル『50Shades!(フィフティシェイズ)~クリスチャン・グレイの歪んだ性癖~』
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2014年、ある傑作ミュージカルがオフ・ブロードウェイに誕生した。その名も、『50Shades!The Musical Parody』。これは、全世界で1億冊以上の大ベストセラーを記録した官能小説『50 Shades of Grey』をパロディーにしてミュージカル化したもの。そのエロと笑いが混在した破壊力抜群のステージに目の肥えたミュージカルファンも大興奮! 満員の劇場が連日歓喜と熱狂でオーバーヒートの大盛り上がりとなった。
そんな衝撃のミュージカルがついに日本初上陸! しかも日本版の演出を手がけるのは、HIGHLEG JESUS時代、「エロ・バカ・ショック」を信条に日本の演劇界に一大旋風を巻き起こした、あの河原雅彦だ。さらに、とんでもない性癖を持った青年実業家・グレイには関西ジャニーズJr.の浜中文一。近年、俳優として高い評価を受ける浜中が、まさかの本作で記念すべき舞台初主演を果たす。
開幕前から話題集中の『50Shades!~クリスチャン・グレイの歪んだ性癖~』。今回はキャストを代表し、うぶなヒロイン・アナを演じる玉置成実が登場。過激な台詞がオンパレードの本作に向けて意気込みを聞いた。
――台本読ませていただきました。キワドイ台詞の連続で…。何と言うか、よく出演をOKされましたね?(笑)
なかなかこういう雰囲気の舞台に出るチャンスはありませんから。これからの女優としてのキャリアを考えれば、チャレンジする価値があるなと思って。喜んでぜひ!と(笑)。
――いやいや、むしろ台詞にもありましたが、「女優生命に関わる役」かと思いましたよ(笑)。
(笑)。でもこれくらい振り切った作品を演じることができたら絶対面白いだろうなと思いました。きっと今まで見たことがない世界が見られるんじゃないかなってワクワクしてます。
――確かに、これだけいい意味でお下品でおバカで楽しい作品はそうないかもしれませんね。
そうですね。ミュージカルってわりと上品な作品が多い気がするので、その壁を壊したいな、と。たぶん観た人も相当衝撃を受けると思います(笑)。
――河原さんとは今回が初めてですよね。まさか河原さんもこれだけキャリアを積まれて、今またこの路線で攻めてくるとは思いませんでした(笑)。
そうなんです。最近では『ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ』とか、河原さんの作品はよく拝見しているのですが、HIGHLEG JESUS時代のことは知らなかったので、こんな感じの作品もやられるんだとビックリしました。河原さんが演出をされるんだから、見たことのないものになるのは間違いないと思います。だから私たちキャストも全員思い切りはっちゃけてやりたいですね。
――出演が決まってから河原さんとは何か話されましたか?
「本当に大丈夫?」って聞かれました(笑)。20代前半なら確かにちょっと戸惑ったかもしれないですけど、私ももう28ですから、怖いものはないです。河原さんにも「何でもやります!」ってお答えしました。
――浜中さんとの共演も初めて?
初めてです。この間、ヴィジュアル撮影で初めてお会いしたんですけど、初めましてって挨拶した直後には、もう浜中さんから首輪をつけられてました(笑)。
――すごい絵ですね(笑)。役者さんは本当に大変です。
楽しかったですよ。浜中さんに首輪をつけられている私を取り囲みながら、大人たちが「この角度はもっとこうの方が…」とか真剣に話し合っているのを見たら、何だかおかしくなっちゃって(笑)。ますますハッピーな作品になりそうだなって楽しみになりました。
――他の出演者の方々も豪華です。
本当に濃い方ばかりですよね。(佐藤)仁美さんとは私が19からのお付き合い。「すごい緊張する」って仁美さんもおっしゃってましたが、たぶん稽古に入ったら盛り上がると思います。あと、私が楽しみなのが大澄賢也さん!
――強烈な役ですよね。まさか大澄賢也さんにあんな役をやらせるなんて…。
海外版の映像を観たときは、まだキャスティングが決まる前だったんですけど、「絶対この役は賢也さんしかいない!」って思ってたんですよ。そしたら本当に賢也さんに決まって。間違いなくハマり役だと思います!
――玉置さんが演じるアナという役どころはいかがですか? すごくピュアな女の子ですが、共感するところなどは?
さすがに28なので、アナのように純粋とは畏れ多くて言えないのですが…(苦笑)。平凡で冴えないアナが、ついに恋に落ちた相手がまさかのグレイで。両極端なふたりが歩み寄っていくところが面白いですよね。グレイと向き合っていくことで、アナもまたどんどん変わっていく。その変化をしっかり表現できたらなって思います。
――ちなみに玉置さんご自身はグレイのような男の人は?
たぶん無理ですね(笑)。
――即答ですね(笑)。
グレイとアナは支配と服従のような関係じゃないですか。私はほっておいてほしいタイプなので、そういう面倒そうな関係はちょっと…(笑)。
――そんなグレイを、アナとしてどう好きになっていきましょうか?
どうでしょう(笑)。でも、自分に持ってないところを持っているのはいいなと思います。それに台本で描かれているグレイは、すごくキュート。お茶目なところがあって可愛いですよね。このふたりを浜中さんと私とでどう演じていくのか、想像もつかない分、楽しみです。
――では、楽曲に対する感想は?
アップテンポなナンバーからしっとり聴かせるミディアムバラードまでバラエティ豊かで聴いているだけで楽しくなってきます。あと、何と言っても歌詞がすごい(笑)。曲だけ聴けばすごくいい歌を唄っているようなんですけど、歌詞に注目すると、とんでもない内容ばかり(笑)。こんなミュージカル、絶対他にないと思います。
――確かにお客さんも普段のミュージカルとはまた違う感覚で来ると一層楽しめそうですね。
はい! 決してお上品に構えず、欲望をギラギラさせるようなテンションで来てもらえれば(笑)。海外ではお酒を飲みながら観劇できるそうなんです。日本版では残念ながら東京公演の会場でしかできませんが、気持ちとしてはそれくらいオープンな感覚で大丈夫! 劇場中が一体となって盛り上がれたら嬉しいなと思っています。
――それにしても近年は話題のミュージカルにたくさんご出演をされていますね。今の自分自身のポジションや周りからの評価について、どんなふうに受け止められていますか?
もともと私は明確に「歌手」になりたいというよりも、「エンターテイナー」になりたかったんですね。それこそ小さい頃になりたかったのは、パレードで踊る人だったんです。ミュージカルって、歌もあって、踊りもあって、お芝居もあって、まさにエンターテイメント。しかも生の舞台は、毎公演毎公演、お客さんの反応も違います。そこに立たせていただけるのは嬉しいし、いろんな役ができるのは本当に幸せだなって実感しています。
――キャリアを積む中で、「ミュージカル女優」として成長の手応えを感じる瞬間もありますか?
そうですね。新しい役をいただいたときは、いつも自分にできるかなって不安ばっかりなんです。でもいざ稽古が始まれば、あっという間に本番を迎えて、気づけば千秋楽を終えている。そのたびに「何とかできたな」ってホッとしますし、でもまた日が経てば「あそこはもっとあんなふうにできたのに」って想いが沸いてくる。いつもその繰り返しですし、それがこの仕事の面白さなのかなと感じています。
――ソロで歌っているときとは、また感覚も違いますか?
ミュージカルの場合、今まで自分が歌ってこなかったようなジャンルの歌にチャレンジできる機会も多いですし、何より素敵な役者さんたちと長い時間を家族のように共に過ごせるのが、ソロとの大きな違いです。いろんな役者さんの演技や稽古の仕方を近くで学ばせていただくたびに新鮮だし勉強になりますね。
――ひとつひとつの作品に思い入れはあると思いますが、中でも自分自身の転機となった作品を挙げるとすれば?
難しいですね…。本当にどれも大切な作品ばかりですから。でも、その中で敢えて挙げるとしたら、やっぱり初舞台の『スウィート・チャリティー』。ずっと出っぱなしで、歌って踊り続けるハードな役。この間、知英ちゃんが演じているのを見て、「もう今の自分にはできないかも…」と思ってしまいました(笑)。でもあれをやり遂げることができたから、どんな舞台でもできるって自信をもらえたのかもしれません。
――玉置さんのミュージカル女優としての原点なんですね。
あとは『サイケデリック・ペイン』も印象的ですね。『ヤッターマン』のドロンジョ様のような役で、あんな振り切った役をいただいたのは初めてだったんですよ。お客さんに引かれるかなって心配もありましたけど、幕が上がればみなさん喜んでくださって。あの役のおかげで、恥ずかしさなんて捨てて役に入りこめばいいんだっていう気づきを与えてもらったような気がします。
――そういう意味では、今回のアナという役をどう演じていきたいですか?
濃いキャラクターだらけの作品の中で、アナは比較的普通の女の子。その普通さをしっかり出せればいいなと思っています。そうやってアナという役をキュートに演じることで、観ている人に共感してもらえたら嬉しいです。
1988 年6月1日生まれ。和歌山県出身。03年、ソニーミュージックよりシングル『Believe』でデビュー。オリコンシングルウィークリーチャート初登場5位。2ndアルバム『Make Progress』で自身初のオリコン首位を獲得。続く3rdアルバム『Speciality』でも2作連続首位を獲得した。06年、ミュージカル『スウィート・チャリティー』で初舞台にして初主演を務める。以降、ミュージカル女優としてもその才能を開花させ、近年ではロックオペラ『サイケデリック・ペイン』、ミュージカル『ファウスト~最後の聖戦~』、ミュージカル『花より男子ーTheMusicalー』、ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』など話題作に多数出演している。
■上演台本・訳詞・演出:河原雅彦
■出演:浜中文一、玉置成実、明星真由美、安田カナ、佐藤仁美、大澄賢也/宮河愛一郎、松之木天辺、副島淳
■公式サイト:http://www.ktv.jp/event/50
<東京公演>
■日程:2016年11月28日(月)~12月11日(日)
■会場:新宿FACE
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※立見は指定された位置で立ったままご覧頂きます。場所の移動はできません。
※本公演は15歳未満、中学生以下の方はご入場頂けません。
<大阪公演>
■日程:2016年12月28日(水)〜29日(木)
■会場:サンケイホールブリーゼ
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※本公演は15歳未満、中学生以下の方はご入場頂けません。
<あらすじ>
週に一度、「本を読む会」を開催している主婦三人組パム、ベブ、キャロル。マンネリ化した性生活を送る彼女たちが選んだ本は、女子大生のアナが若き企業家のグレイに惹かれていく恋愛小説、いやその実、官能小説。小説で描かれるのは、これまで平凡に生きてきた純真無垢な女子大生・アナ(処女)と、リッチで色男、だけどとんでもない性癖を持った青年実業家・グレイの、どこまでも歪んだ愛のカタチ…。果たしてアナの心のビッグ・ホールは、グレイのビッグ・ラブよって埋められるのか?それとも拡張されちゃうのか?惹かれ合う二人の行方やいかに?!
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