劇団リリパットアーミー30周年記念最終公演は、12年ぶりの中華芝居『天獄界~哀しき金糸鳥(かなりあ)』。
コング桑田
初代座長の中島らもが「ジャッキー チェンみたいなことがしたい」と言い放ったことから始まり、現座長のわかぎゑふのとてつもないこだわり力で、一時期“リリパといえば中華”と言われた時代がありました。が、小劇場ブームの終焉とともに封印されて10数年、今回は30周年記念ということで、新しい中華芝居を上演することになったようです。
はたして「(前略)昔のようなあのバカバカしいミュージックハラスメントはあるのか? 中年になったメンバーで激しいカンフーシーンは出来るのか? だいたい本場の香港映画でもやってないのに、今更日本人がなんで中華芝居やってるねん? という疑問は解けるのか?(後略)」(劇団企画書より)果てしなくつづく?印のパラレルワールドの結末は!ところでミュージックハラスメントってなに? そんな中、あのコング桑田さんから素敵なメッセージが届きました。
【コング桑田コメント】
「コング桑田です! 25年前は、55歳の今のボクを想像出来ませんでした。
レコードデビューして、ヒットチャートかけ上がり、印税生活、2回ぐらい結婚して、子どもも3人のパパになってる と、25年前に未来予想図を描いてました。
しかし現在、六畳のアパートで1人暮らしてます。が.中島らもと出会い、わかぎゑふにリリパに寄せてもらい、毎日充実の日々を送れてます。
父親にもならず、父母に、日本にすまないと思ってますが、幸せです!
そんな人生を送らせてもらってるリリパット・アーミーが30周年を迎え、記念公演の中華芝居『天獄界~哀しき金糸鳥』やります。
90年代の小劇場ブーム世代の皆さんにも、30年前に生まれてなかった皆さんにも楽しんでもらえる舞台です。
劇団名物ミュージックハラスメントも13年ぶりに演ります!(最後かもしれません~)
劇場でお待ちしております!」
玉造小劇店配給芝居Vol.20
『天獄界~哀しき金糸鳥(かなりあ)』
■脚本・演出◇わかぎゑふ
■出演◇コング桑田 野田晋市 うえだひろし 桂憲一 八代進一 鈴木健介 浅野彰一 大井靖彦 小椋あずき 長橋遼也 畝岡歩未 村上陸 山像かおり わかぎゑふ
11/30~12/4◎近鉄アート館
12/14~18◎下北沢ザ・スズナリ
社会運動家、大杉栄と愛人の伊藤野枝らが殺害された大正12年の「甘粕事件」。残された大杉と伊藤の4人の幼子は隠れるようにして生きていく。その後、末娘は運命的に満州で親の仇・甘粕正彦と再会する・・・。