ハラハラとドキドキ満載の逃亡劇! 演劇集団キャラメルボックス『ゴールデンスランバー』が開幕

レポート
舞台
2016.12.12
舞台写真撮影/伊東和則

舞台写真撮影/伊東和則


2016年12月10日(土)より東京・サンシャイン劇場にて演劇集団キャラメルボックス『ゴールデンスランバー』が開幕した。同日、同会場にて公開ゲネプロと囲み取材が行われ、畑中智行、渡邊安理、岡田達也 、山崎彬、演出家の成井豊が登壇した。

舞台写真撮影/伊東和則

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本作品は伊坂幸太郎原作小説「ゴールデンスランバー」を舞台化。2010年には堺雅人主演で映画化にもなった作品でもある。杜の都である仙台では首相の凱旋パレードが行われていた。そんなとき、主人公の青柳雅春(畑中智行)は大学時代の友人である森田森吾(山崎彬)に呼び出される。森田は青柳に「お前は首相暗殺の犯人にされる」と伝え、実際に首相の暗殺が実行されてしまう。そんな2人の元に警察官が迫っており、青柳の逃亡劇が始まる。メディアでも暗殺犯と大々的に報道されていく中で、果たして青柳は逃げ切ることができるのか。

原作がある作品ということで意識した点について、畑中は「ファンの中にイメージがあると思うので、伊坂ファンの方を裏切らないように注意しながら作るということ。せっかくキャラメルボックスで上演するので自分たちらしさを必ず出さなければいけないので、そのバランスはすごく意識しました」と述べた。

舞台写真撮影/伊東和則

舞台写真撮影/伊東和則

東京公演に先駆け既に神戸公演を終えており、作品の手応えについて演出家の成井は「初日はやる側も緊張してたけど、お客さんも緊張しているみたいで。結構ぴりぴりした感じじゃなかった?」と出演者に問いかけると、出演者も納得したように頷いた。2日目以降は徐々に笑いも増え、その後の経過をキャスト陣に聞くと岡田は「本当にいいお芝居になりました。冗談じゃなくてどんどんと力が抜けていって、笑いに関しても初日より2日目、2日目より3日目とどんどん増えていきましたね。客席と舞台の呼吸が合ってきたなという証拠でもあるんで、ステージ数は重ねられたかな」と語った。

今回ゲストとして出演した山崎は演劇集団キャラメルボックスの印象について「今回の出演前から畑中さんと安理さんとは知り合いで。そこに呼んでいただけてすごく緊張するのかなと思ったんですけど、楽にやらせてもらいました。自分も劇団をやっているので、長くやられている劇団の稽古に入れたことがすごく勉強になりました。お芝居以外のこともいろいろ教わり…」と発言すると、畑中と渡邊から「なんだよ」と突っ込まれるなど仲睦まじい様子を見せた。

渡邊は以前に山崎の演出を受けていたというのもあり「山崎さんの役柄が語りなのでずっと舞台上にいてくれていて、自分の稽古中にこのシーンで悩んでいるというのも今回は共演者として相談をし合えるという仲になれましたね」とのこと。

舞台写真撮影/伊東和則

舞台写真撮影/伊東和則

最後に畑中は「物語的にもビジュアル的にも客席から見たいなと思える作品です」と、演出家の成井は「役者のみなさんにはアスリートになってほしいと言ったんですけど、こんだけエネルギーを使った作品はキャラメルボックスでも珍しいと思います。いい歳した大人が汗かいて頑張っている姿を見に来てほしいです」とファンに向けてメッセージを送った。

演劇集団キャラメルボックス『ゴールデンスランバー』は12月10日(土)から12月25日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて上演される。

舞台写真撮影/伊東和則

舞台写真撮影/伊東和則

(取材・文・撮影/鈴木 唯   舞台写真撮影/伊東和則)

公演情報
演劇集団キャラメルボックス2016クリスマスツアー  『ゴールデンスランバー』

■日程:会場
<神戸公演>
新神戸オリエンタル劇場 (兵庫県)
2016/11/30(水)~2016/12/4(日)
<東京公演>
サンシャイン劇場 (東京都)
2016/12/10(土)~2016/12/25(日)

 
■原作:伊坂幸太郎(新潮文庫刊) 
■脚本・演出:成井豊 
■出演:
畑中智行 渡邊安理 坂口理恵 岡田達也 菅野良一 三浦剛 左東広之 阿部丈二
小多田直樹 森めぐみ 近藤利紘 大滝真実 石森美咲 / 山崎彬 一色洋平
■公式サイト:http://www.caramelbox.com/

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