UNCHAIN、LEGO BIG MORLカナタやBAND-MAID彩姫ら豪華ゲストを迎えた20周年記念ライブ終了

デビュー10周年、そしてバンド結成20周年と、2年に渡ってアニバーサリーイヤーを駆け抜けたUNCHAINが、そのフィナーレとなるワンマンライブを東京・日本橋三井ホールで開催した。当日の模様をオフィシャルレポートでお届けする。

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前売り段階ではソールドアウト。会場はあっという間に満席となり、予定時刻を少し過ぎたところで場内が暗転。メンバーがシルエットに浮かび上がると歓声が響き、更にギターの奏でるイントロに驚くファン。いきなりの定番曲「You Over You」からスタートした。そこから、バンドの歴史を彩ってきた新旧様々なナンバーが次々と披露され、ファンの思い出と共にシンクロしていく。
 
MCでは谷川正憲が「20年前の今日、バンドを組んだんですよ。創始者の谷くん、そうでしたよね？」
谷浩彰「よう覚えとらんわ。たぶん……23日位ちゃうかな？」
谷川「はい。例え23日だったとしても20年前の今日が結成した日ということで。皆さんこれからUNCHAINの歴史の教科書はそうなりますから」
佐藤将文「あのー、わしはデビューしてから加入したから……」
谷川「佐藤はバンド結成したときから近くにおったやん！」

相変わらずのゆるいトークが繰り広げられる中、なんと今日のMCの主役はステージでほとんどしゃべったことのない吉田昇吾だった。谷川の無茶振りにマイクなしで会場に向けて大声で「20年間この4人で続けてこられて、本当に良かったと思っています。みなさんのお陰でもあり、……まあ、メンバー3人、ムカつくこともあるけど、リスペクトしているんで。これからもよろしくお願いします」
意表を突かれたその言葉に笑いと感動の入り混じった拍手がしばらく止まなかった。
 
今日は演奏されるどのナンバーも、どんな言葉でさえも全て特別だ。そんなステージに加え、この日、20周年をお祝いするため『20th Sessions』に参加した豪華なゲストが駆けつけてくれた。
 

まず最初はLEGO BIG MORLのカナタタケヒロが登場し「Don't Stop」を披露。キンタとUNCHAIN、同期の彼らにしかわからないここまでの道のりを噛みしめるかのようにステージ上で大切な時間を共に刻んでいく。そんな感情を揺さぶるような熱い歌を聴かせてくれた。
 

次に登場したのは来年1月に1stアルバムをリリースするいま注目のBAND-MAIDから彩姫が登場。谷川のソウルフルなボーカルと彩姫のパワフルで艶のあるボーカルが絶妙にぶつかり合い重なり合った「Wonder」はこの日一番のロックナンバーとなった。
 

そして3組目は来年2月にニュー・アルバムをリリースするねごとから蒼山幸子が登場。谷川とのデュエットで「浮遊」が披露された。都会のクリスマスの夜にぴったりな男女の胸キュン・ソング。美しいメロディーにふたりのコーラスが溶け合うように重なり、会場中が酔いしれた。
 

そして最後はお待ちかね、谷川正憲を師と仰ぐBRADIOから真行寺貴秋が、サプライズで花束を持って登場すると、一気に盛り上がる。お決まりの赤いスーツを着てステージを動き回りながら「Bomb A Head」を熱唱。
 
「今夜は特別な夜をありがとうございます！　やっぱり20年続けていくのは簡単じゃなかったですね。僕たちももうだめなんじゃないかと思いながらも何とかやってきました。でもこうやって続けていられるのは紛れもなくファンの皆さんのおかげです。そしてこの先20年続けていくために、皆さんこれからも僕たちの側にいて下さい」と谷川。
 
本編最後はファンにとってもバンドにとっても大切な曲「make it glow」で締めた。拍手が鳴り止まぬ中でのアンコールは音楽への感謝を込めて「I'll Be The Music」で終了。
 

音楽好き、ギター好きの中学生だった彼らだが、気が付いたら20年、自分たちの音楽をたくさんの人に届けたいという初期衝動を今も忘れることなく、いつまでもチャレンジャーの精神で鎖に縛られない活動を続ける4人。2016年、この日本橋三井ホールでのライブも彼らにとって重要なターニングポイントとなったであろう。目指すゴールはまだまだ先にあるはずだ。
 
UNCHAINは来年早々、谷川、佐藤によるユニット、半チェインのツアーを経て、2月には恒例のアコースティック・ツアー『Get Acoustic Soul 2017』を東京、大阪で開催する。

撮影＝Watanabe"KOOL"Syo