LUNA SEA 28年前には想像すらしなかっただろう、幸せな光景に包まれたクリスマスライブ

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2016.12.28
LUNA SEA The Holy Night -Beyond the Limit- 2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

LUNA SEA The Holy Night -Beyond the Limit- 2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

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LUNA SEA The Holy Night -Beyond the Limit-
2016.12.24(SAT) さいたまスーパーアリーナ

LUNA SEAがさいたまスーパーアリーナにて『LUNA SEA The Holy Night-Beyond the Limit-』と題した単独公演を12月23日(金)、24日(土)の2日間に渡って行なった。ファンクラブのツアーやフェス出演を除けば、単独ライブは1年9ヵ月ぶりということもあって、彼らは両日とも内容が異なったライブを披露。ここではその2日目に行なわれたライブをレポートしながらLUNA SEA流のクリスマスライブのあり方を分析してみよう。

“Holy Night”を掲げた公演タイトル。また、当日はバンド初の試みとして会場限定でクリスマスシングル「HOLY KNIGHT」を発売するなど、本公演はLUNA SEA自身がこれまで以上にクリスマス推しだったため、場内にはサンタ姿のファンや子供たちもかなりいてクリスマスムードを盛り上げている。LUNA SEAのライブといえば、“黒服限定”じゃない日も常に黒っぽい人たちで溢れていそうなイメージがあるかもしれないが、いまは可愛らしいサンタコスをした双子コーデ女子や親子も普通にいる。LUNA SEAが光や輝きを表現すればするほど、それと合わせ鏡のように客席にはどんどん鮮やかになっていった。そして、この日はクリスマスライブということで、アリーナの座席にはクリスマスカラーの赤いテープで作った“何か”が置かれていた。お客さんたちは開演を待つ間、そのテープを細く引き裂いてポンポン作りに夢中になっている。どうやら、みんなでLUNA SEAへのクリスマスサプライズを用意しているようだ。

LUNA SEA『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

LUNA SEA『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

厳かなSEに合わせて、ステージ左右、そして舞台後方の円形のセットにステンドグラスや無数のキャンドルがプロジェクションマッピングで映し出された。そして聖なる夜は、なんとRYUICHI(Vo)のアカペラでしっとりとムーディーに幕開け。連続公演の2日目にも関わらず、オープニングからソロ公演ばりのビロードのように艶めく美声を使ってクリスマスソング「White Christmas」を歌い上げ、集まった観客をおもてなし。場内がなんともいえなゴージャスで優雅な気分に包まれたところで、舞台にメンバーが集結。アルバム『WILL』を掲げて行なったツアーで、現在の希望感に光り輝くLUNA SEAを象徴するアンセムナンバーとなった「Anthem of Light」の演奏を始めると、明るい照明に照らされ、オーディエンスがジャンプをして躍動し始める。音玉の爆発音に続いて「Dejavu」が聴こえてくると、今度は体を折り曲げて、待ってましたとばかりヘドバンを始めるファンもいれば、それに見惚れるファンたちもいる。これがいまのLUNA SEA のライブ。

ステージでは間奏でSUGIZO(G)が上手前方に移動して、体を仰け反らせギターソロを弾き出したと思ったら、足元からものすごい量の風とCO2と光が三位一体となってジェット噴射する装置が作動。以降、このエリアでギターソロを弾くたびにSUGIZOはユニオンジャックをあしらったコートの裾を美しくはためかせて、LUNA SEA以外にもX JAPANを始めワールドワイドに活躍するギターヒーローらしく、キッズたちの熱視線を集めて華麗なギターパフォーマンスを披露した。

LUNA SEA/RYUICHI『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

LUNA SEA/RYUICHI『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

RYUICHIが、この2日間のセットリストは過去のクリスマスライブを思い出しながらメンバー5人でたくさん話し合って選曲したことを伝え、その後は最新シングル「Limit」から、人気曲「END OF SORROW」「JESUS」と新旧織り交ぜたナンバーを続けてプレイ。「Limit」でSUGIZOが間奏を弾き始めるとRYUICHIが近寄っていって肩を組み、SUGIZOの顔と手元を愛おしそうに覗き込んだ後、去り際に投げキッスを飛ばしたり、「END OF SORROW」ではINORAN(G)とJ(B)が向き合うタイミングが微妙にずれてしまって爆笑し合っていたり、「JESUS」のアウトロ付近ではINORANがドラム台に近づき、真矢(Dr)とがっつりアイコンタクを交わすと真矢がそれに笑顔で応えてスティックを勢いよく放り投げるなど、現在のLUNA SEAはメンバー同士が演奏中に楽しそうに笑顔で絡み合う姿を見るのが本当に楽しい。ライブ中にメンバー同士がここまでフランクに絡み合う姿を見せるバンドになるなんて、28年前のメンバーは誰も想像していなかったに違いない。

この後のMCでは、RYUICHIが前日に発表した2017年5月29日(月)のバンド結成記念日に行なう日本武道館公演について触れた後「遅くとも10年以内には」とジョークを交えながらも「今、俺たちのアイデアという名の子供たちを育てています」と新作を準備していることを明かし、ファンを驚かせた。その作品の中で「この間スギちゃんがX JAPANではみんなの声を録って入れてたから、俺は銀テープが発射されるときの音入れたいっていうアイデア出したんだけど却下された!」とRYUICHIがいうと、すかさずSUGIZOが手で×印を出してさらにダメ出しをしてみせ、観客を笑わせた。

LUNA SEA/SUGIZO『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

LUNA SEA/SUGIZO『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

そうして迎えた中盤。LUNA SEAが音で魅せる。RYUICHIが「LUV U」とタイトルコールした瞬間、場内にはどよめきが走った。身体を撫でるようにしなやかにグルーヴするJのベースに、まとわりつくRYUICHIの色気をたっぷりと含んだローボイス。これだけの月日を経て、この曲をさらに魅惑的でセクシーなナンバーへと仕上げてきた彼ら。続いて「AURORA」が始まると、客席が“ウォーッ”と沸き立つ。レインボーカラーのライティングに包まれ“ウォーオーオォォ”と汚れのない歌を会場一丸となったシンガロングでステージに届けると、INORANとRYUICHIは笑顔を浮かべ手を左右に振る。ぬけ感のある楽曲から次にSUGIZOがヴァイオリン、RYUICHIとINORANがアコギを弾き「I’ll Stay With You」をオーガニックなサウンドで届けた後の「MOON」の破壊力は、この日紛れもなく最高のアクトだった。イントロ、SUGIZOのギターがはじまると観客が固唾を飲む。舞台後方に浮かぶ月に、ゆっくり、躓きながら吸い込まれていくような構築された重たくうねりをあげる3連符。RYUICHIの歌の吸引力に呼吸をするのも忘れ、見入ってしまう場内。希望感に包まれた聖なる夜、その裏側には月が放つ青白い光があることも彼らは音楽を通して表現していった。

LUNA SEA/INORAN『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

LUNA SEA/INORAN『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

この後はファイヤーボールがド派手に上がる中で真矢のドラムソロ。続いて、Jが貴公子のような白いドレスシャツに着替え、前ボタンをはだけたセクシーな着こなしで「後ろの奴まで見えてるからなー!! いけるかー!!」と叫び声を上げ、熱いベースソロで客席を揺らしまくった。熱気が高まったところで、メンバーが揃い「BLUE TRANSPARENCY」へとなだれ込むと、観客はたちまち狂喜乱舞。それで火がついたRYUICHIが、当時を思わせるように激しくワイルドなアプローチでこの曲を歌って見せると、客席のテンションはさらに急上昇。ドラムとベースのリズムセッションが特にハードなこの曲を演奏し終えると、「これ、(ライブの)3カ所に欲しいな。まず一番最初でしょ?」とRYUICHIが提案すると、真矢が椅子から立ち上がって「ムリムリ」と手を振ってダメ出し(笑)。Jはそのやりとりを腕を組んでニンマリしながら眺めている。その後、RYUICHIは真面目な表情に切り替わり「LUNA SEAというのは俺らとみんな、いろんな人の思いを乗せた“塊”で、これはみんなと俺たちでずっと育ててきたものだと思うんだよね」と伝え、そんなみんなに「5人から心を込めて」といってLUNA SEAのラブバラードの代表曲「I for You」をプレゼント。

そしてライブは「STORM」を合図にいよいよ後半戦がスタート。ここからものすごい切れ味でバンドサウンドが蠢きだし、その勢いを加速させたのが「TIME IS DEAD」。RYUICHIは何度も激しくシャウト。そして真矢のドラム台の前にINORAN真矢とアイコンタクト!)、J、RYUICHI、SUGIZOが一丸となり、場内が興奮状態に包まれたとき、スーパーアリーナにはLUNA SEAの“塊”が見えた気がした。

LUNA SEA/J『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

LUNA SEA/J『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

「もういっちょういけるか?」とRYUICHIが叫んで、Jがこの日も勢いよくマイクスタンドを後ろに放り投げた「ROSIER」、そして最後の「BELIVE」までその勢いを止めることなくエンディングまで駆け抜けた。

東京ドームでも“SLAVE”(LUNA SEAファンの呼称)ならではの結束力で「きよしこの夜」を歌って見せたファンは、この日のアンコールでも一体感ある歌声を披露。そして、アリーナではみんなが開演前に作っていた赤いポンポンが揺れている。スタンド席ではスマホの白いライトが揺れ始め、それがいつしか場内一面に広がり、客席は歌声とともに白く発光していった。最初に舞台に出てきたJは客席を見て、驚く。SUGIZOも見入っている。INORANは下手まで歩いていって客席に近づき、ありがとうと言わんばかりに持っていたタオルを観客にプレゼント。「いつリハーサルしたの? 完璧にグルーヴしてたね。どうもありがとう。みんなの思いが届いてジーンとしてます。これからも、ファンは俺たちからしたらお客様だけど、“メンバー”であって欲しいな。ここにいるみんなには」とRYUICHIが最大級の表現でみんながLUNA SEAの“塊”の一部であることを伝えた後は、今度はLUNA SEAからクリスマスソング「HOLY KNIGHT」をブリザードスノーを降らせる幻想的な演出の中でプレゼントした。

LUNA SEA/真矢『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

LUNA SEA/真矢『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

この後はメンバー紹介のコーナーへ。RYUICHIがJに「すごい景色だね?」と話しかけると「雪だね」と返され、「いや、そっちじゃなくて」と苦笑い。次にINORANに「28年前、この景色想像してた?」と話しかけるも「雪だね」と返され「だから、そうじゃなくて」と再びRYUICHIは苦笑い。ここではINORANが「俺、昔は喋らなかったでしょ? だから今でも“INORANは喋らないで”っていう人もいるんだけど……(観客からの「エェー!」の声に)あれ? しゃべっていい?(微笑)。RYUちゃんさ、俺らは28年前にすごく小さなライブハウスから始めたじゃない? そこから武道館、ドームを目指してやってきて。やった後はちょっと休んで、復活してさ。いまもこういう大きな会場でできて。でも、真面目な話、28年経ってもこの景色をみんな見せてくれて、どうもありがとー!!」と最後は大声で叫んで、感謝の気持ちを伝えた。次にSUGIZOも「雪だね」といいつつ「28年後はどうなってるかな?」とRYUICHIに問いかけると、「それまで身体を大事にしないと。速い曲多いしね」といって後ろを振り返ると、真矢は苦笑いを浮かべる。再びSUGIZOが「5人が元気で生きてる以上、ステージに立って、ここが我々の聖地。みんながホーム。みんなが生きる以上、必ず俺たちは戻ってくるから。お前ら最高に愛してるぜ!」といってファンを感動させた。RYUICHIは「雪が目にしみるね」と自ら“雪”をかぶせた後、「4人の背中越しにファンを見続けてきて28年。真ちゃん一言いいですか?」と真矢を引っ張り出す。真矢は「4人の背中越しに君たちの笑顔を見てごらんなさい。本当に感動するよ。今度、俺のところにカメラ置いて撮りたいぐらい。8割は俺の顔のアップだけど(笑)」と最後はドヤ顔で観客を笑わせた。そして「30年ぐらい前かな? SUGIZOと星空を眺めながら“絶対に音楽で食っていこう”って誓い合って……」と話していると、それまで座っていたINORANがささっと立ち上がり、真矢につめ寄って自分を指差しながら「俺もいたよ?」と必死にアピール。すると真矢が「え? あのときいたの?」というとINORANは大きくうなずいてみせる。それでも思い出せない真矢は「あのとき俺もSUGIZOもパンツ一丁だったけど、INORANもパンツ一丁だった?」と聞くと「うんうん」とさらに激しく頷くINORAN。自分がそこまで忘れられていたことにショックを受けたINORANは泣き真似をして見せ、その仕草でファンをキュンキュンさせた。

そのINORANが舞台中央に構えて、軽快なギターリフから「TONIGHT」、最後は「WISH」で銀テープを客席に降らせて、この日のライブは幕を閉じた。

LUNA SEA『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

LUNA SEA『The Holy Night -Beyond the Limit-』2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

すべての演奏を終え、「これからも心にある全てのものを吐き出していくから、来年からも受け止めてください」とまずはRYUICHIが挨拶。INORANは「必ず、必ずまた会おうなっ!」と伝え、まさかのサンタ帽をかぶった姿でファンを狂乱させたJは「2日間どうもありがとう。また5月に会おうぜ!」とファンと約束。真矢はスティックを客席にたっぷり投げ込んだ後、手を振って舞台を後にした。ペッボトルを何本も客席に投げ込んでプレゼントしたSUGIZOは、深々と頭を下げて手を合わせて祈り、いつまでも名残惜しそうに客席を見つめ続けながら一番最後にステージを去っていった。

聖なる夜を越え、2017年、日本武道館で再会したときは果たして彼らはどんなステージを用意しているのか。いまのLUNA SEAには期待感しかない。

取材・文=東條祥恵

 

セットリスト
LUNA SEA The Holy Night -Beyond the Limit-
2016/12/24(sat) さいたまスーパーアリーナ

Overture. White Christmas
01. Anthem of Light
02. Dejavu
03. Limit
04. END OF SORROW
05. JESUS
06. LUV U
07. AURORA
08. I'll Stay With You
09. MOON
10. Dr Solo 〜 Bass Solo
11. BLUE TRANSPARENCY
12. I for You
13. STORM
14. TIME IS DEAD
15. ROSIER
16. BELIVE
<ENCORE>
17. HOLY KNIGHT
18. TONIGHT
19 WISH

 

ライブ情報
LUNA SEA  The Anniversary 2017
2017年5月29日(月)日本武道館
Open 17:30 / Start 18:30
料金》 前売¥9,500(税込)全席指定 ※3歳以上有料
一般発売》 2017年4月22日(土)より一斉発売開始!
最速先行情報》
12月26日(月)より、オフィシャルファンクラブSLAVE、各ソロFC & LUNA SEAモバイルにて会員先行受付開始!
《問い合わせ》
キョードー東京 (0570-550-799) 平日11:00〜18:00 土日祝 10:00〜18:00
《トータルインフォメーション》
http://www.lunasea.jp/
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