精神病院で創作したアドルフ・ヴェルフリの回顧展『二萬五千頁の王国』

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2017.1.8

展覧会『アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国』が、1月11日から兵庫・神戸の兵庫県立美術館で開催される。

アウトサイダーアートの作家として知られるアドルフ・ヴェルフリ。1864年にスイス・ベルンに生まれ、1895年に統合失調症の診断を受けたのち、生涯を精神病院で過ごした。病院内で絵画や叙事詩の制作を自主的に開始し、1930年の逝去までに全45冊2万5千ページに及ぶ作品を遺している。

同展では、物語性を持った連作『葬送行進曲』『揺りかごから墓場まで』『地理と代数の書』『歌と舞曲の書』から抜粋した作品を展示。また新聞用紙に鉛筆で描かれた初期の作品や、ヴェルフリが病院内でクレヨンやタバコなどと交換していたドローイング作品などもあわせた74点が出品される。

期間中には講演会も実施。1月21日に精神科医の斎藤環、1月28日に同展監修者の服部正(甲南大学)がそれぞれ登壇する。また学芸員によるギャラリートークや「おやこ解説会」も行なわれる。詳細は兵庫県立美術館のオフィシャルサイトを確認しよう。

なお同展は会期終了後、3月7日から愛知・名古屋市美術館、4月29日から東京・東京ステーションギャラリーで開催される。

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