【SPICE独占インタビュー】高橋大輔が『氷艶 hyoen 2017 -破沙羅-』歌舞伎×フィギュアスケートのコラボに挑む<後編>

インタビュー
2017.3.31
『氷艶 hyoen 2017 -破沙羅-』高橋大輔

『氷艶 hyoen 2017 -破沙羅-』高橋大輔

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歌舞伎とフィギュアスケートのコラボが話題の『氷艶 hyoen 2017 -破沙羅-』が、5月20日(土)より代々木競技場第一体育館にて開催される。世界初の試みでメインキャストを務めるのは、来年、十代目松本幸四郎襲名を控える市川染五郎と、フィギュアスケーターで元世界王者の高橋大輔。その他の豪華キャストや、映像演出をチームラボが手がけることでも注目を浴びている。

インタビュー<前編>では『氷艶』という公演について伺ったが、後編となる今回は“高橋大輔”という人物によりフォーカスしてお話を伺う。


高橋大輔​と氷艶の“en”

――氷艶(hyoen)の"en"には、「フィギュアスケートの常識を超えて『演』じる挑戦への意志、そして様々な『縁』が繋がっていきますようにという願いが込められている」そうですね。高橋さんと『氷艶』のご縁、オファーがあったのはいつ頃でしょうか?

ニューヨークにいた時でした。一昨年の2015年だと思います。現役を引退して、まだスケートをしたいとは思えない、けどスケートに戻ろうかなとも思ったり……。色々悩んでいた時期でしたが、「市川染五郎さんにもご出演頂けそうで、こんな話があるんですけれどどうですか?」と声をかけていただき、「そうなんだ、それが出来たらおもしろいんだろうな」と素直に思えたんです。

――スケートをしたい気分ではなかったけれど、悩まずに?

そうですね、このお話をいただいた時点では、いつやるのかもまだ何も決まっていなかったんです。元々『氷艶』は、スケート側から立ち上がった企画で、染五郎さんにオファーしたところ快諾してくださったタイミングだったようです。「この企画が実現する頃には、またスケートをしてるんじゃないのかな」みたいな気もしまして、「はい、やります」と(笑)。

タイミングもあったと思います。世界初のコラボで僕に声をかけていただけたのも、タイミングがあってのことですし、『氷艶』が今回は「破沙羅」という副題で歌舞伎とのコラボになりましたが、シリーズになったとして、次にどんな日本文化とコラボするかはわかりません。そこでまた、自分に声をかけていただけるかも、わかりません。
 

――ニューヨークでは色々悩まれたとのこと。過去にもご自身を「考えすぎてしまう性格」とおっしゃっていました。慎重なようでいて、その一方では『氷艶 hyoen 2017 -破沙羅-だけでなく世界的なダンサー達との舞台『木下グループ presents LOVE ON THE FLOOR』やキャスター業など、新しいことに挑戦されています。これは一体……?

信用できる人がいるとか、信じられると心が決まれば、パッと大胆に全部いけてしまう。あとは「やってみなくちゃわからないか」と思うタイプなんです。でも本当に最初はすっごい考えるんですよ! ビビりといえばビビりなところもあって、「大丈夫かな? できるかな?」と散々悩んで、最終的には「やってみないと分からないことを考えても仕方ないか!」っていうところに行きつく。その意味では慎重? いや、むしろ適当かもしれませんね(笑)。

高橋大輔

高橋大輔

――『氷艶』にパッといけたのは、どこに確信をもったからですか?

歌舞伎とフィギュアは<和>、<洋>でまったく別物なので、『氷艶 hyoen 2017 -破沙羅-』​はがっつり歌舞伎にも、がっつりフィギュアにもならないだろうと思っています。でも、歌舞伎をフィギュアに寄せて、フィギュアを歌舞伎に寄せて、間のものを作ることはできます。そんなことを勝手に想像して、全く別のもの同士が混じるのは面白そうだなって思ったんです。やってみないとわからないところもありますが、日本の伝統芸能を引き継ぐ歌舞伎の方々と同じ遺伝子が、僕にもはいってると思いますので(笑)。
 

――同じ遺伝子? 和の心を理解する、同じ日本人として?(笑)

はい。それが遺伝子には組み込まれているはずなので……って今、むっちゃ適当なこと言いましたが(笑)、 歌舞伎の方々と、新しくて日本らしい、いいものを創れると思っています。

これはフィギュアスケートのファンの方々には共感いただけると思うのですが、フィギュアと○○のコラボと言うと、スケーターは氷の上。相手は陸の上、と結局別々なことが多いんです。『氷艶』にはフロアはないと聞いています。歌舞伎役者の方々とスケーターが、完全に同じ高さのステージで対峙します。本当に「一緒にやってみよう」という、なかなかない舞台です。演出は市川染五郎さんですし、あとはこちらの力量だと思いました。
 

――市川染五郎さんといえば、ラスベガスでの公演『KABUKI Spectacle -Koi Tsukami “Fight with a Carp”』でチームラボさんと共演されています。高橋さんも、過去にプロジェクションマッピングとのコラボレーションは経験されていますね。

はい。テレビ番組などの企画では経験があります。でも、ショーとして、お客様のいる前でプロジェクションマッピングとコラボするのはこれが初めてです。

高橋大輔

高橋大輔

――映像の中に立つと、映像はどうみえるのですか?

リンクいっぱいに絵が映ると、大きすぎて何がなんだかわからないんです。感覚としては、たとえば壁に貼られたポスターがありますよね。壁ギリギリまで近づいていって、このくらい(鼻先)の距離からポスターをみたら、ほとんど何の絵かわからない。


――その中でフィギュアスケートをするのは難しそうですね?

動きで言うと、ふつうに演技するだけならひとりで音楽にあわせて自由に動けますが、プロジェクションマッピングとコラボする時は、決められた滑走経路を決められたスピードで正確に動かないといけない。しかも、今回はいつもよりひと回り小さいリンク(約23m×48mの予定。通常は30m×60m)にスケーターではない方々もいらっしゃいます。「できるかな?」と不安はあります。でも演出は、ラスベガスのショーをチームラボさんと成功させた染五郎さんですからね。準備は必要ですが、がんばります!

高橋大輔

高橋大輔


 

表現者、高橋大輔として

――ひとりのパフォーマーとして活躍される今、選手時代と比べて、自己評価の基準や目標はどう変わりましたか?

それがですね、目標が……ないんです(笑) 。

現役時代は、目標が次から次に勝手に出てきて、自分で考える暇もありませんでした。そのまま27歳になって現役を引退して。これからどうしようと初めて真剣に考えて、ニューヨークにも行って色々みたり何かやりたいことを探したりしたけど、全然見つからない。ダメだ。これはもう自分のできる範囲のことを、とにかく始めてみようと。そんな思いで、今は、やらせていただけることを精一杯挑戦中です。


――大胆な選択をされましたね!

一度やってみないと、自分にあっているかもわかりませんし、自分ではあわないと思っても、周りが「あってる」と教えてくれることもあるかもしれません。今も自分では「あわないな」と思うものはあるんです。それでも、まだ1年ですからね。2~3年は続けてみないとなんとも言えませんよね。5年から10年くらいの間に、本当にやりたいこと、自分にはこれしかないと言えることをことが見つかるといいなと思っています。選択肢を減らしていく。これしかないと思えるものみつける。そのために、あう・あわないを探していく感じです。


――実際にいろいろ挑戦してみて、いかがですか?

ストレスで胃が痛くなるって、本当にあるんだなってわかりました!(笑)

高橋大輔

高橋大輔

――選手時代のプレッシャーの方が、よほど大変だったのでは?(笑)

プレッシャーとストレスは違うものみたいです。同世代の友人が社会に出た頃、「社会人はしんどいよ」と言うのを聞いて、当時「そうなんだなあ」と思いはしたんですが、解りきれていなかったことに最近気がつけました。社会人1年目を終えて、だいぶ雰囲気はわかってきた。けれど、まだ上手くはこなせない。そんな感じで、社会人2年目に入るところです。ファンの方が応援してくださって、みなさんが支えてださり、社会人1年目としては本当に恵まれていたと思います。それでも「社会人って大変だ!」って自分で言っちゃうくらい、がんばっていこうと思います(笑)。


――社会人2年目、最初の挑戦となる『氷艶』の開催に向けて、最後にメッセージをお願いします。

氷艶 hyoen 2017 -破沙羅-』​は歌舞伎とコラボする世界初のアイスショーです。勧善懲悪のストーリー仕立てで、アイスショーを見慣れている方には、新鮮な気持ちで楽しんでいただけると思います。歌舞伎ファンの方には「生でみるとフィギュアっていいね」「なかなかやるじゃん」と思っていただけたら嬉しいです。ようやく動き出したところで期待と不安もありますが、皆様に、「来てよかった」、「またみたいな」って思っていただけるショーにできるよう、本番に向けてがんばります!

高橋大輔

高橋大輔

※高橋大輔の「高」は「はしごだか」が正式  
取材・文=塚田史香 撮影=荒川潤

インタビュー前編はこちら:http://spice.eplus.jp/articles/111738

公演情報
氷艶 hyoen 2017 - 破沙羅(バサラ) -

■日時:2017年5月20日(土)~22日(月)※各日2公演
会場:国立代々木競技場第一体育館
■出演:市川染五郎、市川笑也、高橋大輔、荒川静香、織田信成、鈴木明子 他

 

 

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