EGOIST chellyインタビュー「難曲を一つ超える度に成長していると思う」
EGOIST
プロデューサーのryoとボーカルのchelly、そしてフロントを務める「楪いのり(ゆずりは・いのり)」による架空のアーティストであるEGOIST。最新シングル「英雄の歌」がTVアニメ『Fate/Apocrypha』の主題歌となり、その新曲を引っさげての『Greeting Tour2017「E / A」』が2017年7月17日より開催される。ツアー直前の某日、デビューから7年を得たボーカル・chellyに半年ぶりに話を聞きに行った。
――半年ぶりのインタビューになりますね。
お久しぶりです!
――前回が昨年でしたが、2017年になりまして、いかがですか?
ぼちぼちやってますね(笑)。
――さて、最新シングル「英雄の歌」ですが、『Fate/Apocrypha』の主題歌となっております。聞かせて頂いた感じが、作品の世界観に近い壮大な作品でした。
とてもこの曲は難しいんですけど、私は難しいと燃えるタイプなんで楽しく歌えましたね。
――難易度は本当に上がっていますよね、今作のテーマ的なものは何かあるんでしょうか?
やっぱり『Fate/Apocrypha』とのタイアップなので、聖杯大戦を意識して力強く歌うことを意識していますね。曲のイメージとしてはジャンヌ・ダルクが主人公的サーヴァントなので、彼女の言葉が入っていたりするんですよ。その辺も作品に沿ったものになったかなと思いますね。
――EGOISTは『甲鉄城のカバネリ』も『PSYCHO-PASS』もそうでしたが、作品世界に寄り添った楽曲を提供されていますよね、今作『Fate/Apocrypha』はどのような印象を持たれていますか?
殺伐としているというか(笑)。 赤と黒両陣営に分かれて闘うお話だと聞いていますので、力強く民を先導していくようなイメージを持ちました。
――レコーディングは如何でした?
凄い難しい曲なんですけど、なんかあっさりレコーディングが終わっちゃって。英語バージョンも収録されるんですけど、そっちのほうが苦労した感じありますね。
――やはりchellyさんのスキルが上がったってことなんでしょうか。
そうですね、7年前にコレを歌ってと言われたらかなり大変だったと思うんですけど、そういう意味では積み上げたものはあるんだと思いますね。
――自分の中で成長を感じられる部分というのはあるんでしょうか?
曲に憑依する能力というか(笑)。 今までは曲にそって精一杯やるので必死だったんですけど、今は少し余裕が出てきて、自分で考えて、曲にあった歌い方をしたりとか、いろんな引き出しを開けて模索することができるようになったので、コレは成長だなって思いますね。
――その成長のきっかけになった曲とかあるんでしょうか?
段階を踏んでレベルアップしてると思うんですけど、「リローデッド」の三曲をやったあたりかな、あれは三曲とも全く毛色の違うものだったので。あのシングルはいろんな自分を引き出してもらった感じがしていますね。その次に「KABANERI OF THE IRONFORTRESS」が来て、オーケストラやクワイヤーが響く中でどう自分が歌うかというのを考えて。それで「Welcome to the *fam」なんですけど、あの曲はもう本当に、自分の中に欠片も引き出しがなかったものを付け加えてもらった感じだったので、1つクリアする度に成長してるというか(笑)。
期間限定生産版ジャケット キャラクター原案・近衛乙嗣による描き下ろしのイラスト (c)東出祐一郎・TYPE-MOON / FAPC
――SPICEでの昨年のインタビューでは2017年の目標として「2ndアルバムを出したい」とおっしゃっていましたが。
あっという間に夏になっちゃいましたね……。アルバム出したいんですよ本当に!
――EGOISTは決して多作なアーティストではないと思っています。もっと色んな曲を出したいというchellyさん個人としての思いはあるんでしょうか?
それはありますね。
――EGOISTのファンの方って、chellyさんのことも好きだし、表に出てくるいのりちゃんも好きだという人が本当に多いと思うんです。ファンの方に対する思いというのはありますか?
EGOISTは突拍子もないこともやっているので(笑) もう感謝しか無いですね。
――でも確かに楽曲は知っていても、どういう人達なのか一歩踏み込んだ所でどういうアーティストなのかわからない人もいるかもしれませんね。EGOISTというアーティストの知名度と実態のアンバランスさがある。
そうですかぁ……?そんな知られてますかね……? そこもまだ実感ないんですよね(爆笑)。 でもEGOISTのライブ空間って凄い特殊だと思っているので。人間って未知のものって怖いじゃないですか。でもそこを怖がらずにいらっしゃってくれたら嬉しいなって思いますね。
――ここでちょっと裏方的な話も聞きたいと思います。通常のアーティストのライブと比べてEGOISTはライブの準備など大変なんじゃないですか?
実は私は普通のアーティストさんと余り変わらないんですよ。勿論スタッフさんはモーションキャプチャーのシステムチェックとかで時間がかかるので大変だと思うんですけど、私は普通に会場に入って準備してリハ、本番という感じですね。
――chellyさんは顔出しされてないわけで、こっそりライブの会場やイベントスペースなんかに様子を見に行ったりしたりとかはないんでしょうか?
それがないんですよ、スタッフさんがこんな感じだったよーって詳しく話してくれるので、それを「そうなんだ!うんうん」って聞いてる感じですね(笑)。
――そして『Greeting Tour 2017「E / A」』も始まります。前回行われた『EGOISTshowcase*004 “n o w h e r e”』からみても約半年ぶりのツアーになります。
今回のグリーティングツアーというのはアニメを見たりして興味を持って頂いた人に対するご挨拶的なセットリストを組むんです。『Fate/Apocrypha』を見た人にEGOISTはこんなアーティストだよ、というのを伝えられるものにしたいですね。
――内容的にやりたいことや考えていることはあるんでしょうか?
システムが変わって、紗幕じゃなくなったんですよ。なのでお客さんの顔が見えなくなったんです。やっぱりお客さんの顔が見たいじゃないですか。それが改善されるのかどうなのか…?ってところですかね。あとはFateのファンにも楽しんで頂ける企画をご用意していますので、お楽しみって感じです(笑)。
――では、改めて2017年下半期の目標なども聞かせてもらえたら。
変わらず「アルバム出したい!」ですね(笑)。どうなるかなぁ…?
――でも凄いことだと思うんです。7年活動されていてアルバムを一枚しか出していないのにこれだけファンが居て、でもどんな人達なのかイマイチ見えてこないというか。
そうですねえ……ありがたい限りです。
――EGOISTではなく、chellyとしての野望とかはあるんですか?
あるにはあるんですけど、そこは秘めておこうかな、と!(笑)
――一人の女の子としてはこの7年は如何でしたか?
うーん……プライベートはどうかなぁ……。基本現状維持を臨む性格なんです。やる気が出たらそこから上に行こう!という心持ちなので、あまり変わってないかもしれませんね(笑)。学生時代からお仕事をさせて頂いているので、そこを起点として考えるとあまり変化はないかも。好きなものも嫌いなものも全然変わってない(笑)。
――単純に歌手としてのスキルだけが育っていると。
やっぱり自分が持ってない引き出しを付け足してもらってきた7年だと思うんです。歌唱っていうものに関しては成長したと自負してますね。
――では、最後にファンの方にメッセージを。
いつもありがとうございます。新曲を盛り立てられるようないいライブにしたいと思いますので、是非遊びに来てください!
――二回のインタビューで二回ともアルバムを出したい、という夢をお聞きしてしまったので、アルバム発表の折にはお祝いのケーキを持ってインタビューに伺いますね。
あはは!(笑) 是非よろしくお願いします!
インタビュー・文:加東岳史
2017年7月17日(月・祝)
Zepp Sapporo (北海道)
2017年7月21日(金)~7月22日(土)
Zepp DiverCity(TOKYO) (東京都)
2017年7月29日(土)
チームスマイル・仙台PIT (宮城県)
2017年7月30日(日)
Zepp Namba (大阪府)
2017年8月5日(土)
福岡市民会館 大ホール (福岡県)
2017年8月18日(金)
Zepp Nagoya (愛知県)
2017年8月16日(水)発売
【初回生産限定盤】 CD+DVD / \1,759+税 / VVCL-1078~1079
【通常盤】 CD Only / \1,296+税 / VVCL-1080
【期間生産限定盤/アニメ盤】 CD+DVD / \1,574+税 / VVCL-1081~1082
一ヶ月先行フル配信も実施中
※7/16(日)より配信開始となります。
https://egoist.lnk.to/eiyuuunmeinouta