第十八沼(だいじゅうはちしょう) 『断酒沼!』

コラム
音楽
2017.8.1

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沼。

皆さんはこの言葉にどのようなイメージをお持ちだろうか?

私の中の沼といえば、足を取られたら、底なしの泥の深みへゆっくりとゆっくりと引きずり込まれ、抵抗すればするほど強く深くなすすべもなく、息をしたまま意識を抹消されるという恐怖のイメージだ。

一方、ある物事に心奪われ、取り憑かれたようにはまり込み、

その世界にどっぷりと溺れること

という言葉で比喩される。

底なしの「収集」が愛と快感というある種の麻痺を伴い増幅する。

これは病か苦行か、あるいは究極の癒しなのか。

毒のスパイスをたっぷり含んだあらゆる世界の「沼」をご紹介しよう。

 

第十八沼(だいじゅうはちしょう) 『断酒沼!』

「酒はキ●●イ水」とはよく言ったものだ。

嗜好品の中でも1位、2位を争う酒類。

お食事のお供に、

そして仲間とバカ騒ぎする時に、

また寝る前の晩酌、

ヤケ酒。

様々なシチュエーションで酒は活用される。

 

お酒は楽しむために頂くものだ。

 

しかしながら、私の沼性格において酒という存在は

とても危険な飲み物だと言う事に昨年気付かされた。(遅っ)

20歳の頃から飲み始めたお酒。

もう30年も飲み続けている事になる。

 

昨年、人間ドックで引っかかり胆石が見つかった。

幸い症状はないが、海外や地方遠征が多いので切除した方が良い、

とドクターにアドバイスされ手術をした。

(こちらが摘出された胆石だ)

肝臓では無く良かった。

精神面がゲキ弱だが、身体的には強靭である。

 

それから少しづつ身体の健康を考えるようになった。

 

酒は百薬の長!?

ある日、故 冨田勲先生と生前ご一緒にお酒をいただいた。

冨田先生といえば日本酒が大好きと言うイメージをお持ちの方も多いだろう。

ある日、先生のお家に遊びにきた下戸(げこ)のマイケルジャクソンに

日本酒を呑ませた事は有名な話だ。

 

私は冨田先生に「酒は百薬の長だと言われていますよね。」と言うと、

先生はすかさずこう言い放った。

「量に関わらず酒が身体に良いわけないでしょうw」

衝撃的な言葉だった。

 

よく考えてみれば今までお酒を飲んできて、あまり良い思い出がない事に気がついた。

 

沼性格の私は何事も際限無く行ってしまうので、当然お酒もそうだ。

終了する事を知らず、気を失うまで呑む。

友達に家までかつぎこまれた回数は数え切れない。

ある日、朝まで呑んだ帰りに電車に乗ったら寝てしまい、

気がついたら夕方近くになっていた。

・・・山手線をぐるぐる回っていたらしい。

 

またある日は、Phewさんとメルツバウの秋田さんに

フラついてお酒をかけてしまった事があり猛反省した。

気がついたら道横の草はらに頭から突っ込んで寝ていたこと。

極め付けにはこの歳になってオネショをしてしまったこと。

 

「こんな事ではいけない」

 

私は決意し、お酒を断つ事に決めた。

 

酒沼からノンアル沼へ・・・

そして現在、断酒を始めて4ヶ月が経過した。

 

何よりの救いは「ノンアルコールビール」の存在だった。

最初は先入観で「絶対不味そう」と思って呑んで見ると、これが意外と本物っぽい

銘柄によって味が違う。

DOMMUNE宇川くんにその事を話すと、

コンビニで間違えてノンアルビールを買って呑んだらベロベロに酔っ払ったそうだ。

いわゆるプラシーボ効果と言うやつだ。

 

下戸の母親のことを思い出した。

私が子どもの頃、母が焼酎を割る炭酸レモン(当然アルコールは入っていない)を呑んで、

顔を真っ赤にして倒れたのでベッドまで運んで行ったことがあった。

 

ノンアルが何より素晴らしいことは、次の日の朝二日酔いがない事。

そしてノンアルなので車で行動できる事だ。

飲酒運転で捕まるのが怖かったので、警察に問い合わせた。

「あの~、つかぬ事をお伺いしますが、ノンアルビールを飲みながら車を運転してもよろしいのでしょうか?」

 

「もちろんOKですよ!」

 

それから私はノンアルビール漬けになった。

ある時は沖縄料理の店でORIONビールのノンアルを発見したり、

ドイツビールのノンアルを発見したり、バラエティーの豊富さに驚かされた。

 

DJやライブ、そしてトークイベントに出ている時さえノンアルビールで大満足するようになったのだ。

 

しかし、難点が一つ。

度々 この沼ブログに登場する事故物件男こと私のマネージャー羽田(胃腸が弱い)は完全に下戸だったのに、

私がお酒を辞めると同時に酒の味を覚えてしまったようだ。

(事故物件沼の記事はこちら!)

つまり、車の運転は私が行う。

マネージャーは酒を飲んで助手席でご機嫌になっている。

 

・・・なんかおかしくないか?

 

まあ良いや。許す。

 

先日、あるトークイベントで登壇していると、

トーク中にスタッフからビールが届いた。

 

しかし「ありがとう!でもボクお酒飲めないから」とお断りした瞬間、

自分が断酒に成功したことを確実に認識した。

 

ハマりすぎ注意!ノンアルの落とし穴

家族も喜んでくれて、ノンアルを毎日買って来るようになり、

夫婦揃ってノンアル晩酌をするようになった・・・・・

しかし・・・・・

 

際限のない沼性格の私は、あればあるだけ飲んでしまう。

そして案の定、飲みすぎて再びオシッコを漏らしてしもた・・・。

 

次の日、仕事から戻ると玄関に成人用オムツが静かに置いてあった。

情けない・・・。

 

何事も節度が大切なのである。

 

ほどほどに呑める大人の人たちが羨ましい。

逆にお酒をあまり飲まない若者には、嗜み程度に飲めるようにはなってほしい。

お酒を飲むと本音で話せることだってある。

 

ようは飲み方次第なのだ。

 

年々ノンアルビールの人気が高まっているらしい。

 

私のようにオネショをしたり、道に寝てしまう大人が他にも居ると言う事に安堵感を感じる。

 

あ!いま思いついた!

酒造メーカー各位!!

 

ノンアルウイスキーとノンアル焼酎を作ってください。

きっとバカ売れしますよ!

 

あなたもまだ遅く無い。

一緒にノンアル沼の住人になろう。

 

イベント情報
The Prince Of Darkness 〜The Last One
 日時:8/19(土)21:00-5:00
 会場:恵比寿 頭バー
 出演者:小林径/森田潤/齋藤久師/ドラびでお/NaplamK or ナパーム片岡 and more

 

 

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