歌舞伎座「芸術祭十月大歌舞伎」、菊之助主演『極付印度伝 マハーバーラタ戦記』を宮城聰が演出

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2017.8.10
宮城聰(SPAC公式サイトより)

宮城聰(SPAC公式サイトより)


2017年10月、歌舞伎座「芸術祭十月大歌舞伎」で、『極付印度伝 マハーバーラタ戦記』が上演される。古代インドの神と人間の壮大な物語を描いたインド叙事詩「マハーバーラタ」の世界が歌舞伎化される。主演は尾上菊之助。彼が企画から取り組んだ新作歌舞伎となる。

今回注目すべきは、演出に静岡県舞台芸術センター(SPAC)の芸術監督であり演出家の宮城聰を迎えることだ。2014年7月、フランスで行われる世界最高峰の演劇の祭典「アヴィニョン演劇祭」で、20年ぶりの日本人演出家の作品として『マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~』を上演。その成果をもって今年2017年にも同演劇祭のオープニング作品として『アンティゴネ』を上演した。

宮城は、「もし『マハーバーラタ』が平安時代の日本に伝わっていたら、どう描かれただろうか」という着想の元、これを絵巻物のように壮麗なヴィジュアルの祝祭音楽劇『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』に仕立て上げ、2003年以来各国で上演を重ねてきた。しかし歌舞伎座において宮城は、同叙事詩のうち、これまで取り上げてきた「ナラ王物語 」とは全く異なるエピソードで構成された、新しい『マハーバーラタ』を歌舞伎で生み出すこととした。今回は『マハーバーラタ』全編の中でも“影のあるヒーロー”として人気の高い「カルナ」を中心とした台本を、劇作家の青木豪が書き下ろす。

今回主演の菊之助は SPACの公演で『マハ ーバーラタ』に出会い、深い物語性と宮城の演出に感銘を受け、歌舞伎としての上演の構想を膨らませたという。

今年2017年のアヴィニョン演劇祭のオープニング公演として上演した『アンティゴネ』を成功させ、国内外での注目が高まる宮城の挑戦に期待したい。

公演情報
日印友好交流年記念
歌舞伎座「芸術祭十月大歌舞伎」昼の部(11時開演)
新作歌舞伎
極付印度伝『マハーバーラタ戦記』三幕

 
■演出:宮城聰
■脚本:青木豪
■出演:尾上菊之助 ほか
■製作 松竹株式会社

 
■日程:2017年10月1日(日)~25日(水)
■会場:東京・歌舞伎座
発売日:9月12日(火)一般前売り開始
■観劇料(税込):
1等席18,000円、2等席14,000円、3階A席6,000円、3階B席4,000円
1階桟敷席20,000円
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