モノブライト・桃野陽介 meets Spotify 最終回「桃野陽介の作り方」
無類の音楽好きであるモノブライト・桃野陽介が、「音楽ストリーミングサービス 『Spotify』で遊び倒すとこうなる!」を実践していく連載企画『モノブライト・桃野陽介 meets Spotify』。最終回のテーマは「桃野陽介の作り方」です。
おはようございます、モノブライト桃野陽介です。バンドの無期限活動休止を発表し『monobright×MONOBRIGHT×モノブライト 2007-2017』ツアーが始まりました。そもそもモノブライトは、2005年に札幌で活動する為の僕のプロジェクト名(小山田圭吾さんにおけるコーネリアスみたいな)で、2006年にサポートだった今のメンバーが正式に加入しバンドとなり、2007年に上京し、あっという間にメジャーデビューし、バンドとして未完成なまま世の中に登場したバンドでした。成長や変化を含むドキュメント要素も楽しめるバンドで、やったこと無い事はわからないならとにかくやってみるという体当たりな所もあったし、お客さんは親心的な気持ちも湧いたんじゃないかという、そんな活動でした。元々音楽性の違うメンバーが集まっていたから何でも挑戦出来たし、時には皆さんを振り回す形でコロコロ音楽性を変えていたので、とてもつかみ所の無いバンドだったのかなと今は思ったりします。でもそれって音楽の面白い所だとも思うし、このバンドの面白さだったとも思います。
今回無期限活動休止という発表をしましたが、メンバーのコメントを見ての通り、同じ無期限活動休止コメントだけど解釈が全然違う。音楽性も違う僕らだったけど、考え方も全然違う。個人的にはこれがモノブライトらしさであり、休止理由でもあると思いました。今の時代解散したって再結成する事もあるし、活動休止と言って全然再開しないバンドも沢山いる。正直終わる事を表現する言葉なんて何でもいいと思う。でもどうせなら1番自分達らしい言葉がいいと話し合った結果「休む」という言葉がしっくりきたんです。モノブライトとしての楽しい事が思いつかなくなったんだから止まって休もう、そういう訳です。今まで応援してくれた方には何とか理解して欲しい。この事で出来るだけ苦しまないで欲しい。これからも面白い音楽を探して出会って欲しい。
発表してから「この先どうするの?」なんてよく言われるんですが、新しいバンドをやるかもしれないし、ソロで動くかもしれないし、Hocoriをやるかもしれない。今は決め事にしたくないので、とても「かもしれない運転」ですが、この先も音楽ファンとして歌を作り続けられたらと考えています。
今回で最終回となるこのコラム、最後を飾る選曲テーマはズバリ「桃野陽介の作り方」。もちろん音楽なんで好みは時代とともに変化していくものなのですが、それでも限りなく自分の中で普遍的に「好きが揺るぎない20曲」をチョイス。そして「好き過ぎる20曲」なので、先入観なしに聴いていただきたい。最終回にしてまさかの説明無し。モノブライトもそうだし、今後自分が作るであろう音楽への影響も及ぼす最強の楽曲集。非常にバラバラなのでお聴き苦しいのも承知の上ですが、全身全霊の本気の選曲です。きっと自分というものを選曲で表現するなら、自分の音楽よりも伝わると思います。そんな僕と同じように、モノブライトの音楽が誰かを表現するものであることを願いながらお届けします。