どこよりも早いクリスマスパーティ！？　Xmas Eileen主催『Before Christmas 2018』がスタート

　1月9日、大阪･アメリカ村DROPにてXmas Eileen主催ヴィレッジヴァンガードPresents『Before Christmas 2018』が開催された。本イベントは月に1度のペースで、6月までの全6回、大阪と東京で交互に行われるもの。その記念すべき初日、対バン相手に登場したのはReVision of Sence。2018年の年明け早々、世界一早い（!?）クリスマスイベントの模様をお届けしたい。

まず始めに登場したRevision of Senceは「慣れ合いに来たわけじゃない！　オレらの方がカッコ良いってこと見せつけてやります！」と、1曲目「ダメ、ゼッタイ、現実逃避」からポップなサウンドでオーディエンスを惹きつけていく。続く「ヨノナカオカネ」では観客に河井教馬（Vo）が観客に肩車された状態でフロアをグルグルと練り歩き、ニセ金をバラ撒き、ハイタッチにサークルモッシュと自由気ままなスタイルで観客の視線を専有していく。初めこそ呆気に取られた表情を見せた観客も楽曲のポップさとバンドの押しの強さに負け、気付けば彼らの音に洗脳されているようだ。少しの毒気とディスはPOPであればあるほど中毒性を増すようで、「I’m a クズ人間」「ヨノナカカオ」とタイトルだけ見れば気が引けてしまう楽曲でもするりと聴き入ってしまう。

ライブ後半にはイベントに参加できたことへ感謝の気持ちを伝えつつも、「音楽で負けたくない」気持ちを切々と語る彼ら。さらに、3月に控えている大阪･なんばHatchでのワンマンライブに向けて妥協することなく突き進むことを誓い、ラスト「負け続きの日々」へ。それまでのアイロニーが込められた楽曲とは違う、音楽に懸ける熱い意志が込められた楽曲はバンドの新たな一面を見せたに違いない。

続くXmas Eileenは「ルールはひとつ、楽しんで帰ってください！」と、「Keep on A･B･C･ing」から早くもライブのピークを感じさせる程の勢いで攻め込んでいく。オーディエンスとの一体感はすさまじく、続く「Escape to Paradise」では高速展開のサウンドがフロアを大きく揺さぶっていく。ボーカル右は「ケガする以外、何してもいいよ！」とハードな煽りをかまし、観客のテンションの上昇にさらなる拍車をかけていく。

ライブ中盤には、ポップなメロの中によりタフな重低音を効かせた「Calling Rainy Days」「Zombie」などジャンルをミックスさせ、急激な楽曲展開が癖になるナンバーでフロアを沸かす。そこへ、左右のボーカルがシャウトにデスボと声色を巧みに使い分け、ラウドなバンドサウンドをよりエモーショナルに変化させていく。観客はみな音に敏感に反応し、モッシュやダイブ、サークルピットと狭いフロアを縦横無尽に楽しみ尽くす。

アンコールにはReVision of Senceのメンバーを呼び込み、「Kiss me Kill me tonght」を披露。まさかのセッションに観客は大いに沸き、フロアはカオス状態に！！　Xmas Eileenからのお年玉？　どこよりも早いクリスマスプレゼント？　にフロアからはダブルアンコールを求める声が長く続いていた。

『Before Christmas 2018』の次のステージは2月20日東京･渋谷eggman(ROS)、3月2日大阪･アメリカ村DROP(彼女 IN THE DISPLAY)での開催が発表されている。さらに、2月24日に開催される『ZASSO.』にも注目だ。本イベントはXmas EileenのDJが主となり、同年齢の仲間達と共に作り上げた"遊び場"を趣旨に始まったもの。毎回盛況を納め、その後は場所を大阪･味園ユニバースに変え、今回で4回目の開催を迎える。『ZASSO.』と言う遊び場の提供だけでなく、イベントの売り上げの一部を復興支援に充てるなど、活動の域を広げて展開。出演者も主催者たちの想いに賛同するアーティストが多く出演している。今回、出演するアーティストはACIDMAN、dustbox、橙々（O.A）、そしてXmas Eileenが決定している。開場中や転換時には若手DJ達も起用し、まさに"遊び場"と呼ぶに相応しい、ごちゃ混ぜなイベント内容となっている。味園ユニバースという、他にはない幻想的な空間で汗だく灼熱地獄を味わうべし！

レポート・文＝黒田奈保子