『ONE PIECE』作者・尾田栄一郎氏に熊本県民栄誉賞 「今持てる自分の力で親や故郷に恩を返していく事も当然の流れかと思います」
4月15日(日)、熊本県庁知事応接室にて、漫画『ONE PIECE』の作者で熊本県出身の漫画家・尾田栄一郎氏への県民栄誉賞の贈呈式を行われた。
尾田氏が描く漫画『ONE PIECE(ワンピース)』は、主人公のルフィが仲間との友情を大切に冒険し、海賊王という夢に向かって成長していく物語。『週刊少年ジャンプ』で20年以上連載されており、42以上の国と地域で愛され、平成27年には「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録(R)に認定されている。
尾田氏は、県や被災市町村と連携した『ONE PIECE熊本復興プロジェクト』を通して、熊本県民に明日へと踏み出す勇気を与えてきた。また、長年にわたって世界中に、そしてふるさと熊本に夢と感動を届け続けてきた功績を称えるとともに、尾田氏の復興にかける熱い思いに心からの感謝の気持ちを伝えるため、県民栄誉賞を贈呈することになったという。
贈呈式は、熊本地震から2年目となる復興祈念ウィーク期間中の2018年4月15日14時30分から知事応接室にて行われた。贈呈式には、蒲島郁夫知事をはじめ、尾田氏の代理として、尾田氏の両親、『週刊少年ジャンプ』の中野編集長をはじめ『ONE PIECE』関連担当者が出席。ルフィとくまモンもお祝いに駆けつけ、贈呈式を盛り上げた。
尾田氏は、「熊本から東京へ来た当時、僕は、故郷なんかもう捨てた、未練はないとイキがっていました。熊本へ帰る事が自分にとっての敗北だったからです。正直に言いますと、親が死んでも葬式には出ず漫画を描き続けると心に誓っていました。頑張る事をはき違えた親不孝者でした」「そのかわり、今持てる自分の力で親や故郷に恩を返していく事も当然の流れかと思います。あらためて、熊本の震災で被害にあわれた方々、今なおその影響の渦中にいる方々にお見舞い申しあげると共に、今後も自分にできる最大限のエールを送り続けたいと思います」などとコメントしている。
尾田栄一郎氏によるコメント
今後、尾田氏の偉大な功績を永く称えるとともに、被災地の復興を力強く後押しするため、熊本県庁プロムナードに、ルフィの立像が設置される予定。詳細については、内容が決まり次第発表される。