グループ魂×The Birthday対バン、ミチロウもサプライズ参戦

レポート
音楽
2018.4.18
『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

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グループ魂のドラマー・石鹸こと三宅弘城が今年50歳になったことを記念して始まったイベントの第2弾『三宅ロックフェスティバルvol.2』が2018年4月16日(月)、恵比寿LIQUIDROOMで開催された。出演はグループ魂The Birthday、画鋲。ライブ、落語、料理コーナーなど盛りだくさんの内容となった前回の『三宅ロックフェスティバルvol.1』から一転、今回は各バンドが熱気に満ちたステージを繰り広げる本格的な対バン・イベントとなった。

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

開演時間の19時ちょうどにグループ魂のMC港カヲル(46歳)が登場。「女は三宅弘城である。なぜなら三宅をサウナに誘うと“イク、イク、イク〜”ってなるから」という口上でオーディエンスの笑いを誘う。さらに怒髪天、ニューロティカなどが出演した前回の『三宅ロックフェスティバル』を振り返っていると、このイベントの主役である石鹸がステージに姿を見せる。「前回あんだけ誕生日祝ってもらって気が済んだかと思いきや2回目のゲストがThe Birthdayって。いつまで誕生日引きずってんだよ!」(港カヲル)「好きなバンドを呼ばせてもらいました!これから『三宅ロックフェスティバル』は対バン・イベントシリーズとして続けていきたいと思います」(三宅)というトークを挟み、The Birthdayのステージへ。「VINCENT SAID」「24時」など最新アルバム「NOMAD」の楽曲を披露、スリリングでシャープなロックサウンドによって観客の身体を揺らす。「三宅くんはね、学年で言うと俺よりいっこ上なんだよ。向こうは俺に敬語を使わせないんだけどね」(チバユウスケ/V&G)というMCの後は、「涙がこぼれそう」「くそったれの世界」といったシングル曲を演奏し、会場を盛り上げた。

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一


続いて登場したのは、グループ魂の暴動(G)こと宮藤官九郎と石鹸(Dr)こと三宅弘城にLTD EXHAUST、199x=3のベーシストよーかいくん(Ba)を加えた3ピースバンド、画鋲。70年代パンク、80年代ハードコア直系のサウンドとともに「更年期」「倦怠期」「パンクたるもの」など11曲を続けざまに披露した。ここで石鹸が「シークレットゲストです。大好きな方をお呼びしました!」と遠藤ミチロウを呼び込み、ザ・スターリンの「解剖室」「ロマンチスト音頭」をセッション。さらに遠藤が「天国の扉」(ボブ・ディラン)の日本語カバーを弾き語りで熱唱し、過激かつ叙情的なボーカルでオーディエンスに衝撃をもたらした。
 

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

最後はもちろんグループ魂。オープニングの「アニマル浜口」から「グループ魂のテーマ」「竹内力」といった初期の人気曲を連発し、フロアの熱気を上げていく。さらに女子高生姿になった港カヲルが突然「今までひとつでも失くせないものってあったかな」と歌い出したことをきっかけに、チャットモンチー「恋愛スピリッツ」のカバー(チャットモンチートリビュートアルバム『CHATMONCHY Tribute 〜My CHATMONCHY〜』収録)も披露された。

中盤では、港カヲル扮する中学生・皆川利美がメンバーにインタビュー取材するMCコーナー「皆川スポーツ」へ。“正解すればキス、間違えたらビンタ”というクイズが行われ、「9月5日に行われる3年ぶりのワンマンライブの会場は?」(答え/豊洲PIT)、「秋にリリースされる7年ぶりのシングルのタイトルは?」(答え/「もうすっかりNO FUTURE!」)という質問に破壊が正解。港カヲルに熱烈なキスをされると会場は爆笑に包まれた。

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一


新曲「もうすっかりNO FUTURE!」からライブは後半へ。バイト君(大道具/村杉蝉之介)がボーカルを取る「ともかず(バイト君40歳記念ソング)」(サビは実年齢に合わせて“体は52!でもハートは中2さ”に変更)、さらに「Run魂Run」「ペニスJAPAN」などの人気曲によって観客の興奮度は一気に上がっていく。ラストの「ずるむケーションブレイクダウン」では、破壊が港カヲルにキスのお返し。大歓声のなか本編が終了した。

アンコールは定番コント「中村屋」からスタート。そしてライブの定番曲「君にジュースを買ってあげる▼(※▼はハートマーク)」、最後は『三宅ロックフェスティバル』のテーマソング「男は泣く」を披露。港カヲルのツノヘルメット、石鹸の革ジャンを身に付けたクハラカズユキ(The Birthday/Dr)がドラムを叩き、石鹸がマイクを握って熱唱する。前回は何度も“男泣き”した石鹸だが、この日は晴れ晴れしい笑顔でエンディングを迎えた。

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一

『三宅ロックフェスティバルvol.2』(c)緒車寿一


この日、グループ魂は今秋にニューシングル「もうすっかりNO FUTURE!」をリリースすることを発表。2015年のオリジナルアルバム「20名」から約3年、シングルとしては2011年リリースの「だだだ」以来、約7年ぶりとなる本作。発売日や収録楽曲などの詳細は後日アナウンスされる予定だ。

また、9月5日に東京/豊洲PIT、9月12日に大阪/味園ユニバースで約3年ぶりのワンマンライブを開催。さらに9月13日に味園ユニバースでゲストにザ・たこさんを迎えて『三宅ロックフェスティバルvol.3』も行われる。グループ魂の今後の活動にもぜひ注目してほしい。

文=森朋之

リリース情報

シングル「もうすっかりNO FUTURE!」
2018年秋発売

ライブ情報

グループ魂<ワンマンライブ>
●東京公演
9月5日(水)@豊洲PIT
●大阪公演
9月12日(水)@味園ユニバース

三宅ロックフェスティバルvol.3
9月13日(木)@味園ユニバース
ゲスト:ザ・たこさん
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