『AYA UCHIDA LIVE TOUR 2018 ~So Happy!!!!!~』が開幕。初日の横浜はファンを「超ハッピー」にする好スタート

レポート
アニメ/ゲーム
2018.6.27

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AYA UCHIDA LIVE TOUR 2018 ~So Happy!!!!!~ 2018.6.16(SAT) パシフィコ横浜国立大ホール

2018年6月16日、パシフィコ横浜国立大ホールにて、声優・内田彩のライブツアー、『AYA UCHIDA LIVE TOUR 2018 ~So Happy!!!!!~』がスタートした。

2008年に声優としてのキャリアをスタートし、今年は記念すべき10年目。アニメ、ゲーム、ラジオと活躍の場が広がり、2014年からアーティストとしての活動も開始した。現在までにシングル2枚、アルバム3枚とミニアルバム2枚を発表し、自身のライブをはじめ、数々の合同ライブにも参加するなど、精力的に活動している。

今回は、2018年5月9日に発売されたばかりの2ndシングル、「So Happy」をタイトルに掲げ、全国5か所を回るライブツアーとなっている。今回は、そのツアーの最初の地、パシフィコ横浜のライブの様子をレポートする。

会場となったのは、約5000席の収容人数のパシフィコ横浜国立大ホール。当日の横浜の天候はあいにくの曇天。しかし、前日の予報ではかなりの確率で雨になると予想されていたので、天候には恵まれたと言えるだろう。

ライブ開始前、時間が迫ってくるにつれて、音調整をしているバックバンドのギターサウンドが時々聞こえてくる。アーティストがカラオケで歌唱するライブと違って、直前までステージの準備が進んでいる様子が見える生バンドライブ独特の雰囲気は、まだ雑然としている場内も徐々にボルテージが上がってくる空気が感じられた。

開幕パートは最新楽曲から、デビュー曲につなぐ熱い展開

いよいよ、ライブがスタート。お洒落なミニスカドレスで登場した内田は、「皆さん、楽しんでいきましょー!」とライブスタートを宣言。

オープニング曲となったのは、ライブタイトルにもなっている「So Happy」。いきなりの最新楽曲スタートに観客も一気に盛り上がる。ラスサビ前の間奏で、なぜか観客とのジャンケンを要求。「負けた人はSo Happy、勝った人は超ハッピー!」と叫び、テンションをさらに引き上げた。M2の「Holiday」に続いて、デビュー曲の「アップルミント」を披露。イントロが流れた瞬間に、観客からは歓声が沸き上がる。

3曲終えたところでMCへ。開幕3曲からかなりアップテンポな曲が並び、息が上がっている内田だが、歓声がうれしくてテンションが上がりすぎたと満面の笑顔。ここでは、最新楽曲「So Happy」の話題へ。内田も出演するTVアニメ『お前はまだグンマを知らない』のエンディングとして起用されており、群馬県出身の声優として作品と共に、熱い郡馬推しを語る。

特にMV撮影でもコラボした県のマスコット、「ぐんまちゃん」について気にかけており、「ぐんまちゃん、一緒に歌ってくれるはずだったのに」と話をしていると、そのまま、次の曲のイントロがスタートする。

「ぐんまちゃん」推しのコミカルなパート

M4の「泣きべそパンダはどこへ行った」は、歌詞の中の「パンダ」を「ぐんまちゃん」に変えて歌うという演出を披露。途中、衣装のポケットから「ぐんまちゃん」のパペットを取り出して手に装着。続く、「いざゆけ!ペガサス号」でも歌詞の一部に「ぐんまちゃん」に変え歌唱。自転車のペガサス号に乗って「ぐんまちゃん」を探しに行くという設定のようだ。パペットを操りながら歌う内田の動きが可愛らしく、会場は暖かい雰囲気に包まれる。

M6は「GO!My Cruising!」。前の2曲のコミカルな雰囲気から、一気にテンションの上がるロックナンバー。「Cruising」ということで今度はパシフィコ横浜のある「みなとみらい」から船に乗って「ぐんまちゃん」を探しに行くという設定。M7の「Merry Go」からは「ぐんまちゃん」推しは終了。続いて披露された「ピンク・マゼンダ」はその曲名のとおり、ステージはピンクの照明に変わり、観客も一斉にピンクのペンライトに持ち替え、会場全体が幻想的な雰囲気に包まれた。

ここで、再びMCパート。今回のライブツアーに向けて「幸せ」をテーマに、セットリストを作成。50曲近くの中からの選曲に難航しつつも、改めて自分の楽曲の素晴らしさを再確認できたと満足げに語る。

話は変わり、最近あったハッピーな出来事を発表。主にライブ前にあったエピソードを3つ挙げつつ、いつもより順調な滑り出しに本番中に何かハプニングがあるのではと、ドキドキしていたとの事。

歌詞を変えたり、演出やノリを重視したライブでも、戸惑わずに笑顔で迎えてくれるファンへの感謝の気持ちを込めると語り披露されたのは「Close to you」。内田の言葉で暖かな雰囲気に包まれ、観客もじっくりと聞き入っている様子だ。

バリエーション豊かなセットリストでラストスパートを駆け抜ける

「Close to you」のアウトロでステージの照明が暗転し、内田が一旦退場。バックバンドのシルエットだけが浮かぶ中、長めにアレンジされたアウトロが演奏され楽曲が終了。M10の「What you want!」のイントロと共に、赤と白のチェック柄のミニワンピースに衣装替えをした内田がセンターから登場。続いて、「with you」が披露された。

M12の「Yellow Sweet」から、アップテンポなロックサウンドが続く「カレイドスコープロンド」、「Like a Bird」、「キリステロ」は、それぞれ赤、青、黄といった原色の照明がステージを照らし、観客も同じ色のペンライトをかざして会場は一体と化した。「キリステロ」では、バックにいたギター、ベースといったバンドメンバーとも絡み、さらに会場を盛り上げる。

ここで息を整えるために、短めのMCパートへ。会場の盛り上がりに圧倒され、負けそうになっていたと悔しそうに語り、ここからは歌で皆に返していくと宣言していよいよラストスパートへ。

M16の「Blooming!」から、「SUMILE SMILE」とアップテンポな曲が続き、観客の盛り上がりも最高潮。観客からマイクに乗っているはずの内田の声がかき消されるほどの力強いコールが巻き起こり、負けじと内田もステージを右へ左へと動き回り全力のパフォーマンス。

最後の曲を飾るのは、「So Happy」のカップリング曲である「Sweet Little Journey」。アウトロでは観客への感謝を述べ、内田はステージから退場。

新曲披露に、バックバンドとのトークも盛り上がったアンコールパート

バックバンドも全員退場したところで、数秒もたたないうちに観客席からアンコールが巻き起こる。数分のアンコールが続いた後、ライブTシャツにミニスカートの衣装に着替えた内田が登場。同じくライブTシャツに着替えたバンドメンバーを呼び込んで、アンコールパートがスタートする。

アンコール1曲目は、2018年7月から放映されるTVアニメ『百練の覇王と聖約の戦乙女』のOPとなる新曲の「Bright Way」。まさかの新曲の初披露に会場からは、どよめきと歓声が巻き起こる。シンフォニックなメロディーとロックサウンドが融合した、力強い広がりを感じる楽曲。内田も世界観に寄り添ったカッコいい楽曲で、新しい一面を引き出せたと手応えを感じたようだ。

アンコールのMCパートでは、バンドメンバーを一人ずつ紹介。一人一人に内田がマイクを向けて無茶ぶりをするが、まるで台本があるのかと思うほど、バンドメンバーのトークがうまいことに驚かされる。ここまでバックバンドにスポットを当てるライブもなかなかないのではないだろうか。一部のバンドメンバーは長年バンドを支えてきていることもあり、ファンにもすでに認知されているようで、紹介されるたびに歓声が上がった。

アンコール2曲目は、「Breezin’」。完全燃焼モードで息も絶え絶えで苦し気な声ながらも、満面の表情を浮かべる内田に、観客が応援するように最高のコールで盛り上げる。

ラストとなるのは、「Say Goodbye,Say Hello」。明るく楽しくパシフィコ横浜にさよならを告げるとともに、次の名古屋公演へつなげる最後にふさわしい曲。アウトロでは、内田の声に合わせて観客全員とジャンプをして楽曲が終了。

最後はステージ中央にバンドメンバーと整列し、オフマイクで「ありがとうございました!」とあいさつ。今後のツアーへの意気込みを語り退場する内田に、観客から盛大な拍手が送られてライブは幕を閉じた。

印象的なのは、曲中で歌唱しているパートにも拘わらず、積極的に観客に絡みに行って語り掛けたり、歌詞を変え、その場にあったノリを演出し、観客と共にライブ感を楽しんでいる様子だ。

また、MCは明るくほわほわした語り口調でコミカルなトークを披露しながら、曲によってまるで別人が歌っているのかと思うほど雰囲気や歌声が変わり、ぐっと世界観に引き込む力強さを感じた。

最新シングルの「So Happy」をはじめ、デビュー曲の「アップルミント」も披露されるなど、これまでの内田彩の軌跡を感じられるようなセットリスト。さらに、アンコールでは、新曲を披露というサプライズありと、ファンには「超Happy」なライブとなった。ツアー初日にしてこの盛り沢山な内容で、果たして残り2か月、4公演にどんな「Happy」が待ち受けているのか、大いに期待がかかる好スタートとなった。

レポート・文:東響希

ツアー情報

AYA UCHIDA LIVE TOUR 2018 ~So Happy!!!!!~

6/16(土) パシフィコ横浜国立大ホール開場17:00 / 開演18:00(終了)
7/8(日) Zepp Nagoya 開場17:00 / 開演18:00
7/15(日) Zepp Osaka Bayside 開場17:00 / 開演18:00
7/29(日) 福岡DRUM LOGOS 開場17:00 / 開演18:00
8/12(日) 群馬県民会館 ベイシアホール開場17:00 / 開演18:00
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