GLIM SPANKY、全国24都市を27公演でめぐる全国ツアーファイナルに幕　追加公演は「全く違うセットリスト」に

6月8日、GLIM SPANKYの全国ツアー『LOOKING FOR THE MAGIC Tour 2019』ファイナルを東京・豊洲PITにて開催した。

『LOOKING FOR THE MAGIC Tour 2019』は2019年3月からスタートし、全国24都市を27公演でめぐるツアー。完売となった最終公演は、本人達が登場する前から熱気に包まれていた。

GLIM SPANKYが「4 Dimensional Desert」の曲にのって登場すると、観客の大歓声が場内に響き渡る。「Love Is There」のサイケデリックな世界観からスタートした後、「TV Show」「END ROLL」と自らの代名詞ともいえるヘビーでロックなテンポの良い曲を披露。立て続けに「怒りをくれよ」、2018年公開映画『不能犯』の主題歌「愚か者たち」と続け、冒頭から松尾レミの唯一無二の歌声と、亀本寛貴が奏でるギターソロで会場を大いに沸かせた。

今回のライブは、ステージバックに各楽曲の世界観に合わせた映像を投影させ、視覚から惹き付ける演出も特徴。「The Trip」「The Flowers」「In the air」ではサイケデリックな世界へとどっぷりトリップさせ、GLIM SPANKYならではのステージを展開した。その後、松尾が「中学校の頃にバンドを始めようと思った時に、ウッドストックのDVDをその当時の仲間と一緒に見たんです。今年ウッドストック50年ということをツアー中に気が付いて、演奏したいなと思った楽曲です。私が上京して大学生の時に、中学生の頃に見たウッドストックの風景を思い出して、そしてリアルタイムにウッドストックを体感した人達が今どのように思っているのだろうと、私達は全く知らない世代なのでこういう景色だったのだろうなと思い浮かべながら、作った曲です」と、「ミュージック・フリーク」を披露。温かみのあるミディアムテンポの「All Of Us」、ギターリフが印象的な「NEXT ONE」などを立て続けにパフォーマンスし、観客を盛り上げた。

亀本は、「ロックは生活の身近にあるものだと思っていて、仕事帰りにビール片手にふらっとライブを観に行って楽しんでもらえるような、音楽とライブでありたい」と語る。また、松尾、7月7日の新木場STUDIO COASTで行われる追加公演に触れ、「今日はツアーFINALだけど、7月7日は“ツアーの打ち上げ”ということで来てください。そして全く違うセットリストになるので楽しみにしていてください」と話す。

ライブ終盤では、「私の目の前にいるロック・キッズ達に送ります」と、「大人になったら」を披露し、場内をしんみりとひたらせるような空間へと変えた。最後に、昨年アメリカで目にした風景から書いたという、「Looking For The Magic」を披露。同曲は、LAの砂漠のハイウェイの中でみた、砂埃を巻き上げながら先へ走る貨物列車と、予測もつかない出来事が沢山待っている未来へとひたすら愚直に進み続ける自分たちとを重ねて書かれたものだという。ステージバックにはその車窓から眺めたような風景映像も投影され、場内はその世界観で包み込まれた。

アンコールでは「話をしよう」「いざメキシコへ」「アイスタンドアローン」とアンコールで3曲を披露し、グルーヴに身を寄せた観客を大いに盛り上げて最終公演の幕を下ろしている。

GLIM SPANKY は、6月22日（土）には台湾で『LOOKING FOR THE MAGIC Tour 2019 in Taipei』、6月29日（土）には初となる香港TTNでの『LOOKING FOR THE MAGIC Tour 2019 in Hong Kong』など、海外ワンマンライブを控えている。