Ghost like girlfriend『RUSH BALL 2019』 クイックレポート ーーあの日の少年が観た景色が現実となった、Glgの軽やかな単独行動
Ghost like girlfriend
『RUSH BALL 2019』【ATMC】Ghost like girlfriend
「高校の頃、真夏の夜中に眠れずこっそりTVを観てると『RUSH BALL』のCMが流れて来てて、その時は遠い世界の話と思ってたけど気付けば出させてもらえる事になりました。晴れ舞台を是非に」
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自身のTwitterでそうつぶやいたあの日の少年が、実際に『RUSH BALL』のステージに立つ。そんなちょっとした夢物語が目の前で現実になっていく様を鮮やかに描いてくれたのが、兵庫県・淡路島出身、岡林健勝によるソロプロジェクト、Ghost like girlfriendだ。ロックバンドが居並ぶラインナップの中で、トラックで、歌で勝負するスタイルは、『RUSH BALL』新世代の到来を感じさせる。何より、初出演にして、たった1人でATMCに挑むには、ステージ度胸がいる。だが、1曲目の「(want)like(lover)」から、まるで舞うように自由に歌い上げ、中盤ではシンセパッドを駆使するなど、1人であることを最大限に活かしたパフォーマンスで魅せていく。続く「fallin’」で自然とハンズアップが起きたその光景には、「ありがとう、キレイです」と思わず笑みがこぼれる。
Ghost like girlfriend
「はじめまして、そしておはようございます、Ghost like girlfriendです。3回目の野外ライブなんですが、全て雨です(笑)。でも、雨の方が燃えると思いませんか!?」と見事にたきつけた後は、King Gnuの常田大希(Gt/Vo)が参加したスタイリッシュなナンバー「Midnight Rendez-Vous」を聴かせ、「歌いたいな、一緒に」と放った「髪の花」でも、みるみるうちにオーディエンスとシンクロしていく。
「高校の頃の夏休み、自分が何に向いているか、何になりたいかも分からないときに夜ふかししてたら、テレビで『RUSH BALL』のCMを観て。そのステージに今、立ってるのが不思議な気分です。また……帰ってきたいです。行きたい場所には行けるし、戻りたい場所には戻ってこられると、このステージに立って思わせてもらいました」
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最後に披露したのは「Last Haze」。どこまでものびていく歌声とともに空を見上げた彼から、「晴れてきた!」と再び笑顔がこぼれる。いつの間にか雨が上がった泉大津フェニックスに、初出演にして鮮烈な印象を残したGhost like girlfriendの軽やかな単独行動は、『RUSH BALL』に新たなページを刻んだのだった。
文=奧“ボウイ”昌史 撮影=田浦ボン
『RUSH BALL 2019』オフィシャルレポート一覧はこちら
セットリスト
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(want)like(lover)
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fallin’
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Midnight Rendez-Vous
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髪の花
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Last Haze