10-FEET『RUSH BALL 2019』クイックレポート ーー次章へと歩みだした2年ぶり最新曲も披露
10-FEET
『RUSH BALL 2019』10-FEET
20周年の集大成的傑作アルバム『Fin』を経て、約2年ぶりのシングル「ハローフィクサー」をリリースした10-FEETが2年ぶりに『RUSH BALL』へ降臨! お馴染みのSEの中、タオルが掲げられる恒例の景色が泉大津に現れると「やれるんけ!お前ら!なあ!」と近所のお兄ちゃん的にTAKUMA(Vo.G)が喝!「天気はハッキリ言って最悪や。それをどないかしたいからそこにいるんやろ!?」と雨空を吹き飛ばすべく、気合を入れる。
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「goes on」「VIBES BY VIBES」といったライブ定番鉄板曲でスタートした冒頭、ジャンプで揺れる、うねる、叫ぶ、サークルでまわる……。ドロドロのフィールドは予想通りにもみくちゃに。TAKUMAの「飛ぼかー!」が聞こえるたびに笑顔が溢れる。そんな光景は何度見ても感動的。
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次に「めっちゃカッコいい曲やっていい?」とTAKUMAがやんちゃな笑みを浮かべ、披露されたのは最新シングル「ハローフィクサー」だ。この曲が聴けるのを楽しみにしてきたファンも多かったのでは。どっしりしたビートに、サビの抜け感と色気あるメロディのコントラスト、《ミストがかかったまま風も~》の歌詞も相まって、パラつく雨と灰色の空というシチュエーションに絶妙にマッチして鳥肌。怒涛の曲展開もさることながら、音源とは違った魅力もあり、イントロからアウトロまで隙なくカッコいいこんな曲を出してくれるのだからどこまでもついていきたくなる。
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「オイ!まだまだいくぞー!大阪テンション高いな?」とシンガロング全開となった「RIVER」では、巨大サークルがはじけ、NAOKI(Ba)の低いポジションでうねるベースもKOUICHI(Dr)の鉄壁のドラミングも勢いを増し、雨をどんどん弱まらせる。そして、空を見上げ「みんなでおもろい世界をつくっていけたら。この数分だけは、今日だけは」と一瞬一瞬を全力であたたかく包み込む「ヒトリセカイ」でクライマックスへ。
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全7曲が終わるころには雨もやみ、遠くの空にキレイな夕焼けが姿を見せていた。いつも優しくてあたたかい彼らの生命力溢れる音に自然に体が反応し、明日への活力になる。TAKUMAがMCで語っていた「幸せをあきらめない、やってみる勇気」をみんながしっかり受け取ったライブとなった。
取材・文=岡田あさみ 撮影=瀧本JON...行秀
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