【DJ ダイノジ・山人音楽祭 2019】屋外ステージ・妙義の幕開けは予測不能のDJパーティ
DJ ダイノジ
山人音楽祭 2019【妙義ステージ】 DJ ダイノジ
突然、ハードな4つ打ちのビートが流れたと思ったら、なんとサウンドチェック代わりのB'z「Blowin'」だった。しかも、続くはOi-SKALL MATESときたもんだ。うん、これだけで本編の展開が読めなくなる。そして、大谷ノブ彦が自ら前説を務め、これから始まる30分間のショーに対する心構えを説き、ハンドクラップの練習を促す。DJダイノジのステージはこうやって始まった。
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1曲目はBABYMETAL「PA PA YA!」。そして、素早くヤバT「あつまれ!パーティーピーポー」をぶっこみ、「PARTY PARTY」「夏のトカゲ」というTOTALFATのアゲ曲で一気に勢いをつける。しかも、間奏のギターソロ・パートで大地洋輔はなんとエアギターをせずに、まずは観客を煽りまくり。他にも観客を座らせてみたり、彼らが飽きる瞬間を作らないように、とにかく演出を盛り込みつつ、大谷は「君のことを認めにきたの!」「君のことを応援しにきたの!」と次々と集まってくる観客に向けて、熱いメッセージを伝えた。
ラウドパートで観客の心をがっちり掴んだあとは、「創聖のアクエリオン」の「俺もー!」コールで沸き、大地によるフレディ(・マーキュリー)物真似「エーオ!」のコールアンドレスポンスから「We Are The Champions」へつなげるというハチャメチャな展開。唯一音が止まった中盤のMCパートでは、大地によるマッチの物真似(「黒柳さーん!」のアレを数パターン)を山人の優しい観客があたたかく受け入れ、10-FEET「goes on」で再びダッシュ。
DJ ダイノジ
大谷に促されるがままにフィールドには巨大なサークルが生まれたり、観客同士が肩を組んでラインダンスを始めたり、いつの間にか場所移動してた大地が土手の上でエアギターを披露したり、もうなんでもあり。最初こそ、大谷が「嘘でいいから、隣の人と肩組んでみよう!」と控えめに煽っていたが、30分も経てば勝手に盛り上がってる。C&K「入浴」では隣の客の背中を流し、ラストのフラカン「真冬の盆踊り」でこの世の終わりのように踊り狂うのだった。もうここまでくると曲を知ってるかどうかなんて関係ない。「ただ楽しくて何が悪い」という状態。「同じ阿呆なら踊らにゃ損損」というフレーズはこういうときに使うんだなあ。
文=阿刀“DA”大志 撮影=タマイシンゴ
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