『氣志團万博2019』金爆、打首、ももクロ、10-FEET、ホルモン、田原俊彦、稲垣吾郎・草彅剛・香取慎吾ら“音楽の先にある希望”を見たフェス2日目レポ

レポート
音楽
2019.9.26
氣志團 撮影=青木カズロー

氣志團 撮影=青木カズロー

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シミズオクト Presents 氣志團万博2019 ~房総ロックンロール最高びんびん物語~ 2019年9月15日(日)千葉県・袖ケ浦海浜公園【2日目】

直前までの雨予報を覆し、夏が戻ったような快晴に恵まれた『氣志團万博』2日目。晴れやかな表情でゲートをくぐり、続々と入場してくる観客の気持ちをアゲてくれたのは、MOSSAIステージのOPENING ACTを務めたDJダイノジ。アッパーなロックチューンを祭ばやしのように賑やかに鳴らすと、入場途中で駆けつけた観客がダンサーの振り付けを真似て踊りまくる。ハイタッチや肩組みを促し、SMAP楽曲もたっぷりかけて2日目の期待を煽ると、観客は体も気持ちも準備万全! DJダイノジはOPENING ACTとして、十分すぎる役割を果たした。

DJダイノジ 撮影=上山陽介

DJダイノジ 撮影=上山陽介

マキタスポーツ 撮影=青木カズロー

マキタスポーツ 撮影=青木カズロー

ゴールデンボンバー 撮影=釘野孝宏

ゴールデンボンバー 撮影=釘野孝宏

ゴールデンボンバー 撮影=釘野孝宏

ゴールデンボンバー 撮影=釘野孝宏

ゴールデンボンバー 撮影=釘野孝宏

ゴールデンボンバー 撮影=釘野孝宏

YASSAI STAGEではアコギ一本で大爆笑を生んだマキタスポーツの開会宣言に続き、『全裸監督』のパロディ映像でこれまた爆笑を生んで、ゴールデンボンバーが登場。「元カレ殺ス」、「やんややんやNight ~踊ろよ千葉~」で序盤から沸かすと、MCでは喜矢武豊(Gt)が「ももいろクローバーZが好き」、樽美酒研二(Dr)が「私立恵比寿中学が好き」とネタ振りをして、続く「抱きしめてシュヴァルツ」で喜屋武は「ちびまる子ちゃん」風の衣装、樽美酒がセーラー風姿で登場。その格好を見た鬼龍院翔(Vo)が「ホントは好きじゃないでしょう!? 」と煽ると、スカートをめくり上げた喜屋武の太ももには黒のサポーターが巻かれて“ももクロ”、樽美酒の尻には“つ”の文字が書かれて“私立”というオチで笑わせる。スカートをめくり上げながら走り回る2人を歌広場淳(Ba)が追い続けるという、ドタバタな金爆劇場で大いに笑わせると、「令和」「女々しくて」と楽曲でもしっかり盛り上げ、万博2日目の幕を華々しく賑やかに開けた。

打首獄門同好会 撮影=中野修也

打首獄門同好会 撮影=中野修也

打首獄門同好会 撮影=中野修也

打首獄門同好会 撮影=中野修也

打首獄門同好会 撮影=中野修也

打首獄門同好会 撮影=中野修也

MOSSAI STAGEのトップバッターとして登場したのは、打首獄門同好会。観客がうまい棒を掲げて声を上げた「デリシャスティック」で始まり、「One Night Carnival」のフレーズを混ぜた「歯痛くて」で沸かすと、「千葉に何かできないかな? そう思ってる人に良い物を見つけてきた。「マブダチ貯金」というのがここにある!」と、大澤敦史(Vo&Gt)が募金を募る。自身の想いをしっかり語って「カモン諭吉」でフィールドに募金箱を回すと、募金箱に続々と募金が集まり、自身もステージ上で5万円を募金。「こうして千葉県に来る機会がなければ、対岸の火事だと思ってたかも知れない。でも翔やんが上げた狼煙で全国から集まる機会ができたんだから、ここで感じたことを全国に広めていけばいい。それがここに来た意味だと思う」という言葉はすごく納得できたし、千葉への想いをより強くさせてくれて、「千葉県の大豊作を祈っていただいてよろしいでしょうか?」と始まった「日本の米は世界一」に、僕は力いっぱい拳を上げていた。

ももいろクローバーZ 撮影=上山陽介

ももいろクローバーZ 撮影=上山陽介

ももいろクローバーZ、早乙女光 撮影=上山陽介

ももいろクローバーZ、早乙女光 撮影=上山陽介

ももいろクローバーZ、氣志團 撮影=上山陽介

ももいろクローバーZ、氣志團 撮影=上山陽介

YASSAI STAGEに登場したももいろクローバーZは、バックバンドを従えて登場。国歌斉唱で「ももクロ万博」開会を宣言すると地鳴りのような歓声が響き、「Nightmare Before Catharsis」でライブがスタート。重厚かつ贅沢なバンドサウンドに乗せて、パワフルなパフォーマンスを見せる彼女ら。重量挙げ選手に扮した早乙女 光(氣志團)を迎えた「あんた飛ばしすぎ!!」、会場中が振り付けを合わせた「ココ☆ナツ」と広いステージを縦横無尽に走り回り、言葉通りに駆け抜けた前半戦。MCでは氣志團を招き、「気付けば、『氣志團万博』の皆勤賞は氣志團と私たちだけでした」と『氣志團万博』に毎年呼んでくれることへの感謝を綴った感謝状を贈る。そして「連れてって下さい、ピリオドの向こうへ」とこれからも共に走り続けることを約束すると、氣志團も友情と愛と感謝を込めた感謝状と、皆勤賞の第2ボタンベルトを返礼。これからも『氣志團万博』に出演し続けること、氣志團と共に進んで行く強い意志を込めた「鋼の意志」は抜群にロックでカッコ良かった。

10-FEET 撮影=青木カズロー

10-FEET 撮影=青木カズロー

10-FEET 撮影=青木カズロー

10-FEET 撮影=青木カズロー

10-FEET、綾小路翔、早乙女光 撮影=青木カズロー

10-FEET、綾小路翔、早乙女光 撮影=青木カズロー

熱狂のライブと氣志團を巻き込んでの「万博新喜劇」が万博のお約束になっている10-FEETは、MOSSAI STAGEに前日登場した、ROTTENGRAFFTY着用のチンピラ風衣装を着て、角材を片手に登場。「氣志團はヤンキーや言うとるけど、俺らはその上をいくロック極道や!」とロットン同様の決め台詞を放つと「RIVER」でライブスタート。一瞬で火がつき、揉みくちゃになるフィールド。続けざまに放り込んだ「1sec.」で業火を生むと、「まだ停電してるとこもあるけど、電気ついてまうくらいのライブしようや」と新曲「ハローフィクサー」を披露。ラストは「goes on」でカッコ良く締めたと思いきや、「そこの3人! 何をしてる!?」と綾小路と早乙女が警官姿で登場し「万博新喜劇」が幕開け。最後はステージ袖にいた全国指名手配犯の上ちゃん(マキシマム ザ ホルモン)と共に連行されるという、ロットンのステージを見ていた人にはたまらない天丼オチで「万博新喜劇」が終幕した。

マキシマム ザ ホルモン

マキシマム ザ ホルモン

マキシマム ザ ホルモン

マキシマム ザ ホルモン

マキシマム ザ ホルモン、ももいろクローバーZ

マキシマム ザ ホルモン、ももいろクローバーZ

1曲目から「恋のメガラバ」をぶち込んで会場をめちゃくちゃに盛り上げ、この日のステージへの並々ならぬ気合いを感じさせたのは、YASSAI STAGEに登場したマキシマム ザ ホルモン。「この言葉がこんなに重いと思わなかった! 『氣志團万博』へようこそ~~っ!」と叫ぶナヲ。「やって良かったよ! みんなの顔見たら、やるしかないよ万博!」と嬉しそうに語ると、異常にエネルギッシュでパワフルな歌と演奏で「maximum the hormoneⅡ」「シミ」をぶっ放す。MCでは次に登場するトシちゃん(田原俊彦)への愛あるイジりで笑わせ、「万博とはよく言ったもんで、色んなジャンルの出演者がいて色んな人がいて。唯一無二のフェスだよね」「せやな、ナンバーワンより、オンリーワンや」と、『氣志團万博』を語ったナヲとダイスケはん。ラスト「恋のスペルマ」ではももクロが乱入し、ダンサーとして振り付けを合わせるという、『氣志團万博』ならではのまさにオンリーワンな展開で沸かせ、大盛り上がりでフィニッシュ! この後に登場するのが田原俊彦というのも、『氣志團万博』ならではですよね? とトシちゃんに聞いたら、きっと「そうさ!」と言ってくれるはず。

田原俊彦 撮影=上山陽介

田原俊彦 撮影=上山陽介

田原俊彦 撮影=上山陽介

田原俊彦 撮影=上山陽介

田原俊彦 撮影=上山陽介

田原俊彦 撮影=上山陽介

陽も暮れ始めた頃、真っ赤なスーツでYASSAI STAGEに降臨したのは田原俊彦! ビッグスターの貫禄に会場がどよめき、1曲目「海賊」からキレッキレのダンスで度肝を抜く。MCでは「フェス初出演なんです」と謙虚に語りながら、中盤の「抱きしめてTONIGHT」で始まったメドレーでは「哀愁でいと」~「NINJIN娘」~「ハッとして!Good」と大ヒット曲を惜しみなく披露する圧巻のステージで大いに沸かせる。「ごめんよ涙」でメドレーを終えると、割れんばかりの拍手と歓声が起きる会場にトシちゃんは「も~、死にそう!」と呟き、笑顔を見せた。後半、「好きになってしまいそうだよ」を甘い声で歌い上げた後、「最後に1曲、盛り上げていきましょう」と始まった曲は「ジャングルJungle」。笑顔で歌詞を口ずさみながら体を揺らす観客に、トシちゃんは「そうさ!」と最高の笑顔を見せた。

稲垣吾郎・草彅剛・香取慎吾 撮影=釘野孝宏

稲垣吾郎・草彅剛・香取慎吾 撮影=釘野孝宏

稲垣吾郎 撮影=釘野孝宏

稲垣吾郎 撮影=釘野孝宏

草彅剛 撮影=釘野孝宏

草彅剛 撮影=釘野孝宏

香取慎吾 撮影=釘野孝宏

香取慎吾 撮影=釘野孝宏

香取慎吾、綾小路翔 撮影=釘野孝宏

香取慎吾、綾小路翔 撮影=釘野孝宏

スモークの中、せり上がりから登場した神々しい3人の姿に、歓声が湧き上がる。ついにこの時が来た、YOSSAI STAGEに稲垣吾郎草彅剛香取慎吾が降臨! 圧倒的オーラを放ちながら、1曲目「#SINGING」を歌い始める3人。会場からは再び大きな歓声が上がり、観客は体を揺らしながら、一挙手一投足を見逃すまいとステージに釘付けになる。MCでは「氣志團との約束、果たしたぞー!」と草彅が拳を上げると、「30年くらい歌ってますが、初めてのフェスです」と香取が笑顔を見せ、「クールに見えるかも知れませんが、心は燃えてます」と稲垣がニヤリと笑う。ライブ中盤は、ギター練習中の草彅と氣志團が、斉藤和義「歩いて帰ろう」をアコースティック・セッションするなど、奇跡みたいな光景が目の前で展開。「フェスの楽しさを知らなくて今まで損してきた」と語る香取は、「いくつになっても新しい挑戦はし続けたいよね」と新しい地図を開いた喜びを語った。そして「離れていても思いは一つ。千葉の方のことを思ってます」と香取が語り、始まったラストソング「雨あがりのステップ」の<このまま一緒に 見飽きた窮屈な世界から 飛び出せる気がしたよ>の歌詞に、僕は彼らのおかげで『氣志團万博』や僕らも新しい地図を開き、さらなる広い世界へ飛び出せる気がした。

氣志團 撮影=上山陽介

氣志團 撮影=上山陽介

氣志團 撮影=上山陽介

氣志團 撮影=上山陽介

氣志團 撮影=青木カズロー

氣志團 撮影=青木カズロー

氣志團 撮影=上山陽介

氣志團 撮影=上山陽介

そして、2日間の大トリを務めたのは、主催者である氣志團。スカパラのカバーであるインスト曲「砂の丘」で始まり、「One Night Carnival」で会場中を踊らせると、「俺が音楽を好きになるキッカケを与えてくれた、今年亡くなったあの方に一方的に捧げます」と披露したのはなんと光GENJI「パラダイス銀河」で始まるジャニーズメドレー! 少年隊「仮面舞踏会」、嵐「Love so sweet」、SMAP「オレンジ」など、故・ジャニー喜多川氏やジャニーズへの愛とリスペクトに溢れたメドレーに狂喜乱舞して、共に歌い踊る観客。SMAP「俺たちに明日はある」で、<行こうぜ、ピリオドの向こうへ>と言葉を足してメドレーを終えると、鳴り止まない拍手が会場に響いた。ラスト「スタンディング・ニッポン」を「スタンディング・房総」と歌詞を替えて被災地にエールを送ると、「みんなのおかげで大切なものが取り戻せた気がします。本当にありがとう!」と感謝の言葉を伝え、本編を締めくくった。アンコールでは白スーツ姿のメンバー5人が登場し、坂本九「明日があるさ」の替え歌を披露。吉本芸人ユニットのRe:Japanもカバーした、明るく前向きなこの曲。会場中の溢れる笑顔に、開会宣言で綾小路が語った“音楽の先にある希望”が見えた。

取材・文=フジジュン
撮影=青木カズロー、上山陽介、釘野孝宏、中野修也

>>『氣志團万博2019』初日レポート

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