宇宙Six松本幸大、単独初舞台はハートフル・アパート・コメディ「初日が楽しみでしかない」 舞台『どれミゼラブル!』が開幕

レポート
舞台
2019.10.4
(前列左から)岩田華怜、室龍太、松本幸大、石垣佑磨、後列左から池田テツヒロ、早乙女友貴、金田哲、石橋徹郎

(前列左から)岩田華怜、室龍太、松本幸大、石垣佑磨、後列左から池田テツヒロ、早乙女友貴、金田哲、石橋徹郎

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ジャニーズJr.のユニット「宇宙Six」の松本幸大が単独初主演する舞台『どれミゼラブル!』が2019年10月3日(木)東京・博品館劇場にて初日を迎えた。初日に先駆けて同劇場でゲネプロ(通し稽古)が公開され、本番さながらの芝居が披露された。

本作は売れない役者たちが住む下北沢のアパートを舞台に、地方から上京してきた俳優志望の若者が入居してから起こる珍騒動を描く物語。2004年に初演された作品の再演となる。演出を務めたのは俳優で劇作家でもある池田テツヒロ。自作以外の脚本の演出を手掛けるのはこれが初となる。

売れないことに慣れてしまっている俳優たちのコミュニティに、広島から上京してきた田中守(松本)が加わることで起きる化学変化は、彼らをどこに導いていくのか。人間関係にどこか懐かしさが感じられるハートフルコメディ。じわじわと笑いが押し寄せ、やがて後半に向けてどっかんどっかんな笑いと、ほんのり切なさを感じるかもしれない。すべてにおいてポジティブで何もかも吸収しようと懸命な田中と、そんな田中を、またある出来事がきっかけでこのアパートの住人全体を自ら光ある場所へ向かおうとする、闇のない明るさが抜群の魅力を放つ作品となっていた。

早乙女さんは扇を華麗に扱う技を披露します!

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ポスターにはあの市村正親さんも!

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また劇中では、実在の演劇雑誌名や演劇サイト名、さらには演劇・ミュージカル界の有名俳優や人気作品名もたびたび登場する。実在の名称をどれだけ分かったか、ぜひ観劇終了後、ご友人やファン同士で答え合わせしてみても面白いかもしれない。

ゲネプロ後に行なわれた囲み会見には、松本のほか関西ジャニーズJr.の室龍太、石垣佑磨、岩田華怜、金田哲(はんにゃ)、早乙女友貴、石橋徹郎、そして演出の池田テツヒロが出席した。松本は開口一番「初日が楽しみでしかない」と語り出す。「プレッシャーもありますが、それ以上に素晴らしい皆さんと一緒にできるという楽しさと、コメディなので自分たちも楽しんで、それをいかに皆さんに伝えるか」と意気込んだ。

売れない芸人役を演じる室は、自らの役について「近くに金田さんという芸人さんがいらっしゃるので何の心配もなくできています」と笑顔を見せる。が、初共演となる松本については「稽古に入るまでは怖かった。というのも最初は無口だったので。一発目は殴られるんじゃないかと思っていたくらい」と笑うと、松本は「恥ずかしがり屋なんです」無口だった理由を口にした。

売れないミュージカル俳優役の石垣は「ポスターを見てもずっと気づかれていない」というくらい堂に入った女装ぶり。「メイクも岩田さん以上に時間がかかって嬉しいです」と話しつつ、実は鍛え抜かれた大胸筋を器用に上下に動かしてみせ「ブラがいらないんです」と笑いを誘っていた。

売れないアングラ俳優役の石橋は「この台本自体、キャラクターがバリエーションに飛んでいて、俳優の素材と物語の人物たちがうまくフィットして絡んでいく事で、笑いだけじゃないドラマチックで感動的な物語になると思う」と分析。そして「稽古の中でいろいろな人柄の人とやることでそれを強く感じていて、さらに今日ゲネプロをやったらその集中力がすごく高まって、稽古場では見られなかった景色が見えましたね」と体感具合を口にした。

池田はこのカンパニーを「異種格闘技戦。ジャニーズに、元AKB、(大衆演劇の)劇団朱雀の方もいます。皆さんポテンシャルが高いのでそれを活かせる演出ができているかが不安なんです。実際、彼らは稽古場ではあまり本気を出してこないのに、劇場に入ったら本気を出してきた」と感心しつつ、本作を「とんでもない傑作になった。私史上、最も面白い作品になった」と力説した。

最後は松本が稽古中に習った広島弁で「今日は初日じゃ。遊びに来るんじゃよ!」と挨拶。ただ、いきなり振られた事から残念な仕上がりとなり、苦笑い。僕、東京出身ですから、と前置きしつつ「広島の方が観に来てくれたら優しい気持ちで見てほしい」と照れ笑いしながら挨拶を締めていた。

取材・文・撮影=こむらさき

公演情報

『どれミゼラブル!』
 
演出:池田テツヒロ
脚本:可児理華
 
出演:
松本幸大(宇宙Six/ジャニーズJr.)
室龍太(関西ジャニーズJr.)
石垣佑磨 岩田華怜 金田哲(はんにゃ)
早乙女友貴 石橋徹郎(文学座)
 
企画制作:ミックスゾーン
製作:ミックスゾーン/ニッポン放送
 
公式サイト: www.doremize.jp
公式ツイッター:https://twitter.com/doremize2019
 
<東京公演>
日程:2019年10月3日(木)~14日(月・祝)
会場:博品館劇場
料金:9,000円 (全席指定・税込)
 
主催:ミックスゾーン/ニッポン放送
お問合せ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(全日10:00-18:00)
 
<大阪公演>
日程:10月17日(木)~22日(火・祝)
会場:松下IMPホール
料金:8,800円 (全席指定・税込)
 
主催:リバティ・コンサーツ/サンライズプロモーション東京
お問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(全日10:00-18:00)
 
<福岡公演>
日程:10月30日(水)19:00開演、10月31日(木)12:30開演
会場:ももちパレス大ホール
料金:8,800円 (全席指定・税込)
 
主催:キョード―西日本/サンライズプロモーション東京
お問合せ:キョードー西日本 092-714-0159(平日 10:00-19:00、土曜 10:00~17:00)
 
<仙台公演>
日程:11月3日(日)12:30開演/17:30開演、11月4日(月・休)12:30開演
会場:電力ホール
料金:8,800円 (全席指定・税込)
 
主催:キョード―東北/サンライズプロモーション東京
お問合せ:キョードー東北 022-217-7788(平日10:00-19:00、土曜 10:00~17:00)
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