【大会直前見どころ特集コラム到着!】19年を締めくくる3大タイトル戦 GRAND王者ルククvs“ミスターDEEP”桜井
『GRACHAN42×GLADIATOR 011』
■GRANDウェルター級王者ルクク・ダリ(コンゴ)
「GRACHAN」(グラチャン)は2008年に第1回大会を行いスタートしたMMA(総合格闘技)イベント。昨年10周年を迎え、MMAイベント「GLADIATOR」との間で2団体の枠にとらわれず、国内外の統一と最強を目指したベルト「GRAND」を設立。昨年12月の大会でルクク・ダリとレッツ豪太(初代GLADIATORウェルター級王者、第7代ウェルター級キング・オブ・パンクラス)が初代GRANDウェルター級王座を争い、ルククが判定勝利しベルトを腰にした。
■アフリカン・パワーvsDEEPの激闘ファイター
王者:ルクク・ダリ(TRI・H・STUDIO/初代GRANDウェルター級王者) vs 挑戦者:桜井隆多(R-BLOOD/第2代DEEPミドルチャンピオン)
<メインイベント3 ㈲コーセーリトルpresents GRANDウェルター級タイトルマッチ 5分3R+延長1R>
王者:ルクク・ダリvs挑戦者:桜井隆多
ルククは日本を拠点に活動するコンゴ出身の27歳。幼少期から柔道を学びアフリカ・ジュニア王者に輝き、コンゴ代表に選ばれた実績も持つ。その後MMAに転じるとGRACHANを中心に戦い連勝を見せ、GRAND王者へ駆け上がった。さらにその活躍はMMAにとどまらず、巌流島、ミャンマーラウェイでも猛威を振るい、ラウェイにおいては現在K-1に参戦する金子大輝を17年5月に撃破している。柔道で鍛えた体から繰り出す打撃に驚異のパワーを持つ。
そんなルククのベルトに挑むのが第2代DEEPミドル級チャンピオンで、その激闘ぶりから“ミスターDEEP”の異名を取る桜井隆多。今年2月にGRACHAN初参戦した桜井は、レギュラー選手の間宮晃仁に判定勝利。「この年でもやれる奴はやれるよっていうのを見せられれば」と48歳にして衰えぬ闘志で、ルククの持つGRAND王座に挑む。
迎え撃つルククは破竹の連勝を見せていたが、今年7月に元UFCファイターのウィル・チョープに1R一本負け。「今までで一番ショックな試合。毎日考えて、寝れなかった」とその落胆を語っており、再起戦にして王座防衛戦という難局を迎える。48歳という桜井の年齢を聞いたルククは、「48歳とか50歳って、お爺さんっていうジジイじゃん」と歯に衣着せぬ物言いを見せ、「負けたら格闘技を辞める」とまで言い放つ。だが、鉄人・桜井を通常の48歳でイメージしているなら痛い目を見るだろう。あるいはその言葉通りアフリカン・パワーでミスターDEEPを一蹴してしまうのか。大会のトリを務める一番は、激闘必至、大注目の一戦となる。
■底を見せない王者・山本vsブランクから復帰の植田
王者:山本琢也(パラエストラ千葉/第2代GRACHANライト級王者) vs 挑戦者:植田豊(リバーサルジム新宿Me,We)
<メインイベント2 WOOイーストpresents Grachanライト級タイトルマッチ5分3R>
王者:山本琢也vs挑戦者:植田豊
またGRACHANライト級王者・山本琢也の王座防衛戦も決定した。山本は全日本アマチュア修斗で優勝しGRACHANでプロデビュー。腰の強さと打撃を武器に勝ち進み、18年9月、実力者の岸本泰昭を下してGRACHAN王者に輝いた。ここまでGRACHANで5勝1敗1分という戦績の山本だが、この1敗も反則負けによるものであり、いまだ底を見せていない。
対するは今年1月に5年のブランクからMMAに復帰してきた植田豊。その試合でモンゴルのブレンゾリンク・バットムントに判定勝ちすると、続く6月にも飯田健夫から一本勝ちを収め、タイトル挑戦に駒を進めた。「一度格闘技を引退した時に格闘技をやり切ったという感じではなくて、納得いくところまで自分が燃え尽きたいと思った」と植田は云う。
今年メジャー団体出場の話もあった山本だが怪我などでタイミングが合わずこれが19年初戦、そして王座奪取の岸本戦から1年3ヵ月ぶりの実戦となる。この間に植田は2戦をこなし、挑戦者として山本の前に姿を現した。試合勘の切れてない植田が山本の“底”をさらすのか、あるいは「ベルトを持ちつつ、いろんな舞台に立てたら」と語る山本が植田をそのストーリーの一里塚としてしまうのか。
■王者vs王者によるGRANDフライ級王座決定戦
松場貴志(ALIVE/第2代GRACHANフライ級王者) vs NavE(正道会館Grand-Square/第3代GLADIATORフライ級王者)
<メインイベント1 居酒屋革命 酔っ手羽presents GRANDフライ級王座決定戦 5分3R+延長1R>
松場貴志vsNavE
ルククvs桜井、山本vs植田とならび今大会のメインイベントに配されているのが松場貴志vsNavE(ナベ)のGRANDフライ級王座決定戦。第2代GRACHAN王者の松場と第3代GLADIATORフライ級王者のNavE、王者同士が新王者を決する戦いとなる。
松場は昨年開催されたGRACHANフライ級トーナメントを勝ち上がり王座を戴冠。その後はカナダのMMA団体「TKO」と契約を結ぶも度々試合が流れる不運に見舞われ、ライト級王者・山本同様、これが1年3ヵ月ぶりの試合となる。
王座を争うNavEはGLADIATORのほか、HEAT、デモリッション、パンクラスでも活躍しており、今夏には一本勝ちを上げパンクラスでもランカーとなっている。NavEは松場に対し「ずっといつか当たるだろうなと思っていた相手」であると語り、オファーにも即答したと明かす。
山本vs植田戦同様、実戦のブランクがどれだけ松場に作用するか気になるところだが、不運により溜まった鬱憤をここで晴らすのか、それとも三重県名張市でMMA普及に努めるNavEが新たなベルトを加えるのか。
■ベテラン猛者・長岡vs長身ファイター・チョープ
長岡弘樹(DOBUITA/第6代DXFCウェルター級王者) vs ウィル・チョープ(アメリカ)
<アースウォーターpresents Grandウェルター級王座次期挑戦者決定戦5分3R>
長岡弘樹vsウィル・チョープ
またルククと桜井が争うGRANDウェルター級王座次期挑戦者決定戦も見逃せない。歴戦の雄にしてDXFC王者の長岡弘樹だが、今回迎えるはUFC・ONE Championship・キック・ムエタイ・ラウェイとルールも団体も問わずに戦う身長194㎝のウィル・チョープ。
前述のようにチョープは今年7月にGRAND王者のルククを一本で降しており、タイトルを懸けての再戦を狙う。チョープとルククは先んじて5月にラウェイルールで対戦しており、ここではルククが4R TKO勝ち。両者の通算成績は1勝1敗であり、チョープは7月の勝利後「最初は負けて今回は勝った。GRANDベルトを懸けて3回目をやろう」と語っていた。
チョープがGRAND王座獲得&ルククとの決着戦に歩を進めるのか、または長岡がその野望を阻止するのか。
そのほか、大会は全14試合を予定。2019年を締めくくる師走の激闘が大田区産業プラザPIOで繰り広げられる。
【対戦カード】
▽メインイベント3 ㈲コーセーリトルpresents Grandウェルター級タイトルマッチ 5分3R+延長1R
王者:ルクク・ダリ(TRI・H・STUDIO/初代GRANDウェルター級王者)
vs
挑戦者:桜井隆多(R-BLOOD/第2代DEEPミドルチャンピオン)
▽メインイベント2 WOOイーストpresents Grachanライト級タイトルマッチ5分3R
王者:山本琢也(パラエストラ千葉/第2代GRACHANライト級王者)
vs
挑戦者:植田豊(リバーサルジム新宿Me,We)
▼第十二試合アースウォーターpresents Grandウェルター級王座次期挑戦者決定戦5分3R
長岡弘樹(DOBUITA/第6代DXFCウェルター級王者)
vs
ウィル・チョープ(アメリカ)
▽第十一試合 中丸機工presents Grachanフェザー級5分2R
小島勝志(STYLE PLUS GYM)
vs
チー・オンアン・ディタン(Hybrid MMA & Fitness/香港)
▽第十試合 株式会社BULL presents Grachanバンタム級5分2R
坂巻魁斗(BRAVE/元ZSTフライ級暫定王者)
vs
獅庵(パラエストラ大阪)
▼第九試合 居酒屋革命 酔っ手羽presentsメインイベント1 Grandフライ級王座決定戦 5分3R+延長1R
松場貴志(ALIVE/第2代GRACHANフライ級王者)
vs
NavE(正道会館Grand-Square/第3代GLADIATORフライ級王者)
◇第八試合GLADIATORフライ級 5分2R
宮城友一 (DROP/第2代GLADIATORライトフライ級王者)
vs
石綱テツオ(ISHITSUNA MMA GYM)
▼第七試合GLADIATOR ライトフライ級 5分2R
若林耕平(コブラ会)
vs
児玉勇也(とらの子レスリングクラブ/トイカツ道場)
▽第六試合Grachanバンタム級5分2R
伊藤空也(BRAVE)
vs
山内雄輔(RISINGSUN)
▼第五試合GLADIATORキックルールスーパーヘビー級3分3R
楠ジャイロ(TEAM JAIRO/IKC無差別級チャンピオン/元 J-NETWORKチャンピオン/ブラジル)
vs
内田ノボル(翔拳道/元MAキックヘビー級王者/初代新日本ヘビー級王者)
▼第四試合GLADIATORバンタム級 5分2R
大前健太(創道塾)
vs
道端正司(ストライキングジム アレス)
▽第三試合Grachanバンタム級5分2R
松本尚大(拳心會)
vs
松本デビルマンレイ (チームソフトコンタクト)
▽第二試合Grachanフライ級5分2R
ねこ☆佐々木(マルワジム横浜)
vs
宮内拓海(TMCジム)
▼第一試合GLADIATOR フェザー級 5分2R
ワタナベ 関羽 マサノリ(ALIVE)
vs
チハヤフル・ヅッキーニョス(MIBURO)