岡山・倉敷に凛と佇む大原美術館 その豊富なコレクションをオンラインで鑑賞しよう【ネット DE アート 第16館】

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2021.2.25
ネット DE アート 第16館:大原美術館

ネット DE アート 第16館:大原美術館

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オンラインで体験できるアートプログラムを紹介するコラム【ネット DE アート】。今回紹介するのは、岡山県を代表する美術館である『大原美術館』です。1930年に設立された当館は、戦前から西洋絵画の収集に注力しており、多様な作品を所蔵。これらの多岐にわたる個性的なコレクションや美しい建造物はもちろん、美術教育などの社会的活動などから、国内外からも高く評価されています。そんな大原美術館はオンラインコンテンツの発信にも力を入れており、アートを学び、楽しむことのできる企画を多数提供しています。オンラインでの芸術鑑賞や、収蔵作品をモチーフとしたクラフトなど、ぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。

大原美術館ホームページ

大原美術館ホームページ

アートファンなら一度は訪れたいと願う大原美術館。その奥深いコレクションをオンラインで鑑賞できることをご存知でしょうか?

Googleが開発した世界中の文化施設のコレクションと館内を鑑賞できるサービス『Google Arts & Culture』には、国内外の名だたる美術館とともに、大原美術館も登録されています。

大原美術館(Google Arts & Cultureより)

大原美術館(Google Arts & Cultureより)

使い方は簡単。大原美術館のGoogle Arts & Cultureページにアクセスして、観たい作品をクリックするだけ。作品は時代やテーマなどによってカテゴリー分けされているので、好みの作品にもアクセスしやすい仕様です。

エル・グレコ《受胎告知》(Google Arts & Cultureより)

エル・グレコ《受胎告知》(Google Arts & Cultureより)

大原美術館を代表するコレクションである、エル・グレコの《受胎告知》や クロード・モネの《睡蓮》もこちらで鑑賞することができるうえに、ストリートビューでは、建築家・薬師寺主計が設計した館内の美しい内装を観覧することも可能。オンラインでも実際に会場に足を運んでいるようなワクワク感を楽しめます。

加えてチェックしてほしいのは、大原美術館の公式ホームページ内の「作品紹介」ページ。こちらでは、収蔵作品のタイトル、作者、マテリアルなどのデータベースを閲覧することができます。どこかで観たことあってもタイトルや作者を知らなかった作品の詳細を知ることができたり、思いがけず目を引かれるコレクションに出合えたりするかもしれません。

「作品紹介」 (ホームページより)

「作品紹介」 (ホームページより)

コレクションからチョイスされた塗り絵に注目

オンラインで大原美術館を楽しむ方法は、作品鑑賞だけではありません。他にも、子供から大人まで楽しめる体験型コンテンツが盛りだくさんです。

公式ホームページ内『おうちで楽しもう! - 大原塗り絵』では、所蔵作品を線画化した塗り絵を無料で配布しています。ルソーやカンディンスキーから、大原美術館ともゆかりの深い児島虎次郎まで、そのセレクトが幅広くディープ。世界中の美術館で名画をモチーフにした塗り絵が配布されていますが、大原美術館の塗り絵も多数のアーティストが用意されており、見ていて楽しいです。

ぬりえ - 児島虎次郎《睡れる幼きモデル》 (ホームページより)

ぬりえ - 児島虎次郎《睡れる幼きモデル》 (ホームページより)

どう塗っていいか迷ってしまうときは、TwitterなどSNSで “#大原塗り絵” と検索してみるのもおすすめ。先に塗り絵を楽しんだ人達の作品を参考にすることができます。

あまり難しく考えずに、感性にまかせて自由に塗り絵を楽しんでみましょう!

人気ゲーム『あつまれ どうぶつの森』向けのデータ配布も

2020年に任天堂から発売された人気のゲーム『あつまれ どうぶつの森』では、さまざまな美術館や博物館が収蔵品をイメージしたマイデザインを公開しています。大原美術館でも、児島虎次郎をはじめとしたコレクションを無料公開中です。

『あつまれ どうぶつの森』で大原美術館の作品を楽しむことができる (ホームページより)

『あつまれ どうぶつの森』で大原美術館の作品を楽しむことができる (ホームページより)

配布中のマイデザインの中には大原美術館のロゴマークも(画像中央)。配置を工夫して、ゲーム内で自分だけの美術館を造るのも楽しいかもしれませんね!

子供から大人まで楽しめるクラフトレシピを公開

自宅で過ごす時間が増え、クラフトやハンドメイドを楽しむようになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。大原美術館の公式YouTubeチャンネルでは、学芸員の作品解説の他、自宅で楽しめる工作レシピなども公開中。公式ホームページから『おうちで作ろう! - うちdeのアート』ページにアクセスすると、収蔵作品をモチーフにした工作動画のアーカイブが楽しめます。

大原美術館 うちdeのアート「わたしの丸窓」 チルミュ2018、いこうdeオオハラ2019より

例えば『大原美術館 うちdeのアート「わたしの丸窓」』では、大原美術館の魅力の一つである神殿のような建築、その正面玄関に位置する美しい丸窓を工作で再現することができます。複雑な装飾が完成していく様子は、動画に沿って作業を体験するのはもちろん、映像を見ているだけでもワクワクします。どの動画も段階を踏んで丁寧に分かりやすく解説しており、加えて、卵のパックやマスキングテープなど身近な素材を使用しているので、子供やクラフト初心者の方でも挑戦しやすいはず。

去る2020年11月5日には開館90周年を迎えた大原美術館。ぜひオンラインでも、その魅力を楽しんでみてください。


文=日比生梨香子 画像=ホームページ引用

施設情報

大原美術館
〒710-0046 岡山県倉敷市中央1丁目1−15
TEL:086-422-0005
https://www.ohara.or.jp/

【ネット DE アート】コラム連載中

アート鑑賞は美術館・博物館に行くだけでなく、オンラインでも楽しめる!
「インターネットで体験できるアートプログラム」を紹介する【ネット DE アート】。
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