プロレス団体「WRESTLE-1」が、AKIRA主宰で劇団を旗揚げ

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2015.12.16

プロレスラーが演じるプロレスラーの物語

 あの武藤敬司率いるプロレス団体「WRESTLE-1」。所属選手で武藤と同期のベテラン、AKIRAが中心となって団体内の若手選手とともに劇団を旗揚げする。AKIRAといえばNODA・MAP『ロープ』、新国立劇場『城』、カムカムミニキーナなどに出演したり、自身の30周年記念興行としてプロレスと演劇を組み合わせた『地獄から来たチャンピオン』を企画・主演するなど、役者としても活躍してきた。“演じる”活動を通して、“魅せる”表現をリング上にフィードバックしてきたAKIRAの試合は、主役になっても、バイプレイヤーに回ってもキラリ輝く。その表現の大切さを、WRESTLE-1の生き生きとした若手たちにも学んでもらうのがコンセプトの一つだ。

 「僕が若手選手たちに、昨今のプロレスの状況を見て、やはりリングの上でのマイクパフォーマンスですとかカメラ前での意思を伝える、表現するという練習を月に2~3回やっていました。それをやっていく中で僕は常々思っていたんですけど、パワー、個性、存在感、それぞれがすごくいいものを持っているなと率直に感じまして。これは いつか表現する場があった方がみんなのモチベーションを上げるのにも良いんじゃないかと。そういう話を提案してみましたら、だったら公演をやろうよっていうことになったわけです」(AKIRA)。

 戯曲は故・今井雅之率いるエル・カンパニー『THE WIND OF GOD』でAKIRAと共演した俳優、RISU PRODUCEの松本匠の『イキザマ』。

 主力選手たちが退団したため存続すら危ぶまれるプロレス団体、黄金プロレス。そんな状況を打破するため、5年ぶりに新人入門テストを実施することに。大きな期待を寄せての実施だったが、即戦力どころか、全くプロのレスラーとして見込みのないテスト生たちばかりが集まった。果たして黄金プロレスの未来は……。

 「松本さんとは舞台でご一緒させていただいたことが何度かありまして。そんな中で松本さんがプロレスラーを題材にした作品を作りたいと。その時にプロレスの実技指導や役作りを手伝ってくれということがありました。そこからの縁でこの作品に触れることがあったんです。プロレスラーを目指す若者たちを描いた群像劇で非常に感動的な作品。プロレスラーの内面をとても良くに表しているので、ぜひ(業界では初めてとなるプロレスの学校)プロレス総合学院でアクティングの練習の教材に使いたいなと思いました。そんないきさつからこれをやらせていただこうということになりました。松本さんからもそういうことなら、ぜひやってもらいたいと。僕と松本さんは同じ今井雅之流メソッドを体験しているので、今井流の味付けでみんなに熱いものを演じてもらおうと思っています」

 プロレスの物語は舞台でも時折上演されるけれど、そこでネックになるのは身体の持つ説得力。AKIRA指導のもと、“表現”を学んいる若手たちによる舞台だけに、よりリアリティーをともなった作品になること受け合いだ。近い未来にスターとなる選手たちの頑張りを見よ!

イベント情報
劇団「撃弾☆ボディプレス」『イキザマ』
日時/12月25(金)19:00、12月26日(土)13:00 / 18:00、12月27(日)13:00 / 17:00開演
会場/北千住シアター1010稽古場
◇作/松本匠(RISU PRODUCE) 脚色/AKIRA
◇出演/大和ヒロシ 征矢学 中之上靖文 アンディ ウー 稲葉大樹 吉岡世起 黒潮“イケメン”二郎 熊ゴロー 柳本絵美 櫻田愛実 ほか
/前売4,000円、当日4,500円
◇問合せ/GENスポーツエンターテインメントTel.03-5937-1515
 ※27日夜はファンサービスイベントなどの特別公演となります。
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