北海道知床で起きた食人事件をもとに描いた小説「ひかりごけ」を舞台化 ELEVEN NINES 2021 新作本公演『ひかりごけ』上演決定

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2021.10.12
『ひかりごけ』

『ひかりごけ』

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2021年11月19日(金)~11月28日(日)扇谷記念スタジオ シアターZOO(札幌市)にて、劇団ELEVEN NINES 2021新作本公演『ひかりごけ』の上演が決定した。

札幌を拠点に活動する演劇集団ELEVEN NINESは、富良野塾出身者たちの集団として始まり、その後、札幌で納谷真大を中心とした俳優集団、メンバー全員が企画プロデュースを手がける企画・制作集団と、試行錯誤を繰り返しながら、演劇というエンターテインメントを追求している。

納谷のオリジナル書き下ろし作品から、レイ・クーニーの『ラン・フォー・ユア・ワイフ』の舞台を札幌に置き換えて創作した『あっちこっち佐藤さん』。札幌演劇シーズン2018-夏で上演し約5,000人を集客した『12人の怒れる男』といった既成戯曲を扱った作品など様々な形の公演を行い、札幌のみならず道内、道外にもファンは多い。

本公演は、北海道で実際に起きた人肉食事件をもとに描いた武田泰淳の同名小説を納谷が戯曲化。極限状態におかれた人間の、生きるために「仲間の肉を食べる」という行為を通して、「生」が内包している様々な矛盾と向き合いながら「生きること」の意味を問いかける。

仲間の肉を食べたとされる船長役を斎藤歩が演じ、音楽は、ELEVEN NINESの公演には欠かせない存在となった、ギタリスト山木将平を迎える。

(左から)斎藤歩、泉陽二、菊地颯平、納谷真大、山木将平(音楽)

(左から)斎藤歩、泉陽二、菊地颯平、納谷真大、山木将平(音楽)

 
あらすじ

第二次世界大戦が激化する1944年の冬、知床沖で一艘の船が遭難した。船長と3人の乗組員は洞窟へと避難。極寒なうえ食料も一切ない状況で、時には言い争いながらもなんとか協力して生き延びていた彼らだが、救助がない日々が続き体調を崩していた一人がついに死んでしまった。極度の飢餓状態であった3人は仲間の死体を前に、その肉を食べるかどうか選択を迫られる。六ヶ月後、生き残ったのは一人だけだった。彼は人肉を食べた罪人として裁判へと出廷する。彼はどんな選択をして六ヶ月もの期間を生き残ったのか。やむを得ない状況で人肉を食べることは、果たして罪なのか。「あなただったら食べますか?」「食べるかもしれません。生きるために。」

 

公演情報

ELEVEN NINES 2021 新作本公演『ひかりごけ』
 
日時:2021年11月19日(金)~11月28日(日)
場所:扇谷記念スタジオ シアターZOO(札幌市中央区南11条西1丁目ファミール中島公園B1F)
料金:(全席自由・税込 )
一般 前売 3,800円 当日4,000円
学生 前売 2,500円 当日2,800円
高校生以下 前売・当日 1,500円

 
作・演出/納谷真大
出演/斎藤歩(札幌座) 泉陽二(フリー) 菊地颯平(ELEVEN NINES) 納谷真大(ELEVEN NINES)

スタッフ/
原作:武田泰淳 作・演出:納谷真大 ドラマトゥルグ:斎藤歩 音楽:山木将平
舞台美術:高村由紀子 舞台監督:高橋詳幸(アクトコール(株)) 照明:熊倉英記 音響:奥山奈々(pylon Inc.)
宣伝美術:若林瑞沙(studio COPAIN) 演出助手:梅原たくと、内崎帆乃香
ゼネラルマネージャー:カジタシノブ(tab)
広報協力:越智香奈江 制作:小島達子 澤田未来 上總真奈 坂口紅羽 沢井星香
著作権管理:日本文藝家協会
協力:北海道演劇財団、F.C.S.、さっぽろアートステージ2021実行委員会、札幌劇場連絡会
制作協力:ダブルス
企画制作:ELEVEN NINES、tatt Inc.
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