ジャニー喜多川作・構成・演出『ジャニーズ・ワールド』開幕

レポート
舞台
2015.12.19

2011年の「最も多くのショーをつくり上げた人物」など、これまで三つのギネス世界記録に認定されているジャニー喜多川。その記念作品として、12年の初演から好評を博してきた『ジャニーズ・ワールド』の2カ月ロングラン公演が11日、帝国劇場で開幕した。

ジャニーズ舞台の集大成とも言える本作は、Sexy Zoneの佐藤勝利と中島健人、A.B.C-Z、ジャニーズJr.内ユニットのMr.KING、SixTONES、Snow Man、HiHi JET、そして内博貴など、総勢90名以上の出演者で構成されている。

前日に行われた公開ゲネプロでは、全編の半数以上の楽曲が大リニューアルされ、『ジャニーズ・ワールド』シリーズ最多となる16曲の書き下ろし新曲が披露された。また、前回公演からさらに進化したフライングの数々、ローラースケートやバトンなどの高度な技、そして2幕では怒濤のジャニーズ・スーパーヒット・メドレーが息つく暇もなく展開され、まさに劇中のせりふである「一分一秒も飽きさせない」を体感した約2時間50分(休憩含む)だった。

初日開幕直前の囲み取材冒頭で、「(前日のゲネプロ後)急に“YOUたち変えちゃいなよ”という声が入りまして……」と、ジャニー喜多川から大幅な変更が伝えられたという、報道陣も驚きの発言をしたのは佐藤。佐藤と中島の殺陣のシーンに、挿入歌として演歌が加わることとなり、「夜通し稽古をして、今日も今までやっていました」と、本番の直前までリハーサルに打ち込んでいた様子だ。今回は、前回公演以上にチャレンジする技が多かったという話題で中島は、「やっぱり二人の信頼関係がなければできない技がたくさんある」と回答。「タイミングが重要なのでは?」という質問では、佐藤と中島が同時に「そうですね」と発言し、息ぴったりなチームワークものぞかせた。そんな二人からは、筋力がつすぎて昨年の衣裳やハーネスが入らなかったというエピソードも飛び出した。

また、初演から出演し、後輩グループやジャニーズJr.を支える存在であるA.B.C-Z河合郁人は、「キャスト全員がいつの間にか得意技を身に付けていて、さらにその見せ場がしっかりある。僕たちが出るのが申し訳ないくらい後輩たちはすごく成長しています」と、後輩たちの活躍をまぶしそうに語った。

今回、ジャニーズJr.の筆頭に立って物語を牽引する役割もあるMr.KINGの平野紫耀は、「僕たちは今年習得したばかりのもの(ローラースケート、楽器、バトンなど)を今回のステージに詰め込んでいます。前回公演も出させてもらいましたが、2カ月経った時の達成感は(その当時以上に)デカいんじゃないかって思います」。そんな後輩の頼もしい言葉を受けて、「やっぱり“切磋琢磨”っていう言葉がまさしくこの舞台には合っていると思います。それぞれが高いクオリティーを持っていて、それをいかにぶつけていくかっていうのが試されている作品なので」と、佐藤が続けた。

今回ジャニー喜多川の分身とも言えるプロデューサー役として初登場の内は、「今のジャニーズJr.の子たちってこんなにすごいんだなって、あらためて実感させられました」と、後輩たちに感銘を受けており、「負けていられない?」との質問に「ぼろ負けですよ。もうぼろ負けです僕は(苦笑)」と共演者たちを笑わせた。加えて「今回僕は皆を見守る役なので、しっかりサポートできたらいいかなって思ってます」と貫禄も見せつけた。

最後に、「ジャニーズの舞台は本当に魅力が大盛りの舞台なんです。今回はこれまで以上に特盛りの内容になるんじゃないかなと思っておりますので、その魅力をしっかりと2カ月出し切っていきたいです!」(中島)。「よく舞台で見どころは何ですかとか、どこが一番良いですかとか聞かれるんですけど、それが答えづらいくらいに、この舞台は全部が見どころです。皆さんに楽しんでいただけるように、いろいろなものを取り入れているので、すべてが見どころの『ジャニーズ・ワールド』を2カ月、精一杯やっていけたらなと思います」(佐藤)と意気込みを語り、総勢91名が登壇した会見は終了した。

公演は16年1月27日(水)まで。

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