名作童話を宇宙に打ち上げる、劇団 壱劇屋マイム公演『不思議の国のアリス』上演

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2022.3.16
劇団 壱劇屋。 [撮影]河西沙織(劇団 壱劇屋)

劇団 壱劇屋。 [撮影]河西沙織(劇団 壱劇屋)

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不条理系無言劇から手に汗握るアクション芝居まで、団員たちの身体性の高さを生かした、ノンヴァーヴァルな舞台に挑み続けている、大阪の劇団「劇団 壱劇屋」。2019年には東京支部を設立するという、ユニークな2拠点体制も注目されている。新型コロナウイルス蔓延以降、非常に慎重に活動を続けていた彼らだが、約1年半ぶりとなる主宰・大熊隆太郎の新作『不思議の国のアリス』を上演する。

『不思議の国のアリス』PV

誰もが一度は、何らかの形で触れたことがあるであろう、名作中の名作童話『不思議の国のアリス』。当然これをモチーフにした舞台も、古今東西数多く作られているが、壱劇屋版ではなんとスペース・ファンタジーに! とある惑星に降り立った少女が、アリスよろしく不可思議な出来事に次々と巻き込まれていく様を、言葉を一切使わず、パントマイムだけで見せるという。

出演もする大熊からは、以下のメッセージが届いた。

不思議の国のアリスを、不思議な作風の壱劇屋が、不思議なパントマイムで表現したら、不思議の特盛ステージが出来上がるのでは!? しかしやってみると全く不思議さを感じず、むしろ自然。中に入って当事者になると、変哲もないことをしてるだけで不思議でもなんでもないのです。こんなに自然ならどこかにも所在があるかもと思わされます。もしかしたら宇宙の果てなら原作に似た惑星があるかもしれません。
というわけで壱劇屋版のアリスは未開の惑星が舞台です。宇宙だけどアリスなので、お茶会や裁判もあれば、兎や芋虫も出てきます。可愛くて気持ち悪くてポジティブな作品になりました~! ちなみに高校生以下無料なので若い方も気軽に来てほしいな。

 

言葉がない分、自分の経験や知識をフル動員して、自由に想像を広げることができるのが、パントマイムを観る面白さ。特に壱劇屋は「観ている人を楽しませること」を絶対条件に据えるだけに、それほど難解な表現は出てこないはず。高校生以下は無料(席数限定)ということも合わせて、パントマイム未体験者にはぜひ観てほしい舞台だ。

KAVC 新しい劇場のためのwork:02 壱劇屋実験公演『異空間クラスター』(2020年)より。 [撮影]河西沙織(劇団 壱劇屋)

KAVC 新しい劇場のためのwork:02 壱劇屋実験公演『異空間クラスター』(2020年)より。 [撮影]河西沙織(劇団 壱劇屋)

また壱劇屋は本作以外にも、観客がチャットで参加できるインタラクティブな配信公演『1room』(5月末まで不定期に開催)や、WORDLESS×殺陣芝居『猩獣(しょうじゅう)』(4月20~24日/中野ポケット)、『Team Walk』(5月3~5日/静岡市内各所 ※「ストレンジシード静岡2022」参加。サファリ・Pらとの合同企画)と、ここにきて続々と公演の予定が入ってきている。新人劇団員の募集も始まっているので、再び彼らが場所もジャンルも問わずに、楽しげに大暴れしてくれることを期待したい。

『不思議の国のアリス』公演チラシ。

『不思議の国のアリス』公演チラシ。

公演情報

劇団 壱劇屋マイム公演『不思議の国のアリス』
 
■原作:ルイス・キャロル
■脚色・演出・出演:大熊隆太郎
■出演:北脇勇人、谷美幸、半田慈登、湯浅春枝、吉迫綺音
 
■日時:2022年3月24日(木)・25日(金) 24日=20:00~、25日=13:00~
※25日は終演後にイベントあり。
■会場:門真市民文化会館ルミエールホール 小ホール
■料金:一般3,500円、大学生・専門学校生2,000円、高校生以下無料(席数限定)
■問い合わせ:ichigekiya.osaka@gmail.com(劇団 壱劇屋)

■公式サイト:https://ichigekiyaoffice.wixsite.com/ichigekiya
※この情報は3月15日時点のものです。新型コロナウイルスの状況次第で変更となる場合がございますので、公式サイトで最新の情報をチェックしてください。
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