『おいしいボタニカル・アート』展 SOMPO美術館にて開催決定
ウィリアム・フッカー《リンゴ 「デヴォンシャー・カレンデン」 》1818年 Photo Michael Whiteway
展覧会『おいしいボタニカル・アート─食を彩る植物のものがたり』が、2022年11月5日(土)から2023年1月15日(日)まで、SOMPO美術館にて開催される。
本展は、イギリスのキュー王立植物園の協力のもと、植物画(ボタニカル・アート)の中でも食用となる植物を描いた作品に焦点をあてた展覧会。野菜や果物はもちろん、コーヒー、お茶、ハーブ、各種スパイスなど、イギリスの食生活を大きく変えた食物の植物画を、逸話や食材として取り入れられるようになった背景とともに紹介。古いレシピや食卓を飾る陶磁器など食にまつわる資料類も展示し、「おいしい」ボタニカル・アートを通じて、イギリスの歴史と文化をたどる。
作者不明《イチゴ 「ストロベリー・オブ・ヴェルサイユ」 》1788年 Photo Brain Trust Inc.
フレデリック・ポリドール・ノッダー《ジャガイモ 》1794年 Photo Brain Trust Inc.
フレデリック・ポリドール・ノッダー《オーツ麦》1794年 Photo Brain Trust Inc.
ボタニカル・アート(Botanical Art)とは、薬草学や植物学といった科学的研究を目的として、草花を正確かつ緻密に描いた「植物画」のこと。17世紀の大航海時代、珍しい植物を追い求めたプラント・ハンターたちの周辺で多くのボタニカル・アートが描かれ、専門の画家も活躍し急速に発展。18世紀以降になると科学的な目的に加え、芸術性の高い作品も描かれるようになった。
本展では、キャベツ、ジャガイモ、ターニップ、リンゴ、オレンジ、ミント、シナモン、ローズマリーなど、身近なものから珍しいものまで、食材となる植物を描いたボタニカル・アートを展示。そのほか、イギリスとリンゴの深い関係、コーヒーがイギリスの金融に果たした役割、喫茶の習慣はどのように広まったのかなど、食を通してイギリスの歴史と文化を紹介。ティー・セットやカトラリー等のテーブル・ウェア、古いレシピ(18世紀)、ヴィクトリア朝の主婦のバイブル『ビートン夫人の家政読本』など、イギリスの食に関連した資料も展示する。
ロイヤル・ウースター社《コーヒーカップ&ソーサー》1879年頃 Photo Michael Whiteway
作者不明《チャの木》1800年 Photo Brain Trust Inc.
ロバート・ヘンネル社《ティーポット・セット(シルバー) 》1861年 Photo Michael Whiteway
ピエール・アントワーヌ・ポワトー《ビター・オレンジ》1807-1835年 Photo Michael Whiteway
ウィリアム・フッカー《ブドウ 「レザン・ド・カルム」 》1818年 Photo Michael Whiteway
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展覧会情報
会場:SOMPO美術館
開館時間:午前10時から午後6時(最終入館は午後5時30分まで)
休館日:月曜日(ただし1月9日は開館)、年末年始(12月29〜1月4日)
観覧料:一般 1,600円(1,500円)、大学生 1,100円(1,000円)、高校生以下 無料
※( )内は前売料金