“アリス in アマノワールド”が、初冬の愛知に出現! 奇才・天野天街と名古屋の演劇人らによる『不思議の国のアリス』上演

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2022.10.12
 『不思議の国のアリス 【ALICE Win Underground.】』のチラシ原画。1865年の初版「不思議のアリス」の挿絵を描いたジョン・テニエルの絵をモチーフに、今作の演出・構成・潤色を手掛ける天野天街がコラージュ

『不思議の国のアリス 【ALICE Win Underground.】』のチラシ原画。1865年の初版「不思議のアリス」の挿絵を描いたジョン・テニエルの絵をモチーフに、今作の演出・構成・潤色を手掛ける天野天街がコラージュ

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イギリスの数学者で論理学者、写真家、作家、詩人であったチャールズ・ラトウィッジ・ドッドソン(1832-1898)が “ルイス・キャロル”の名で記し、1865年に刊行された「不思議の国のアリス」。ドッドソンと交流のあったリドル家の三姉妹の次女、アリス・リドルをモデルとして生み出されたこの物語は、1871年には続編「鏡の国のアリス」も出版され、誕生から150年以上を経た今なお世界中の人々から愛され続けている、言わずと知れた児童文学の傑作だ。

これまでにも幾度となく映画化や舞台化されてきたのみならず、アートや音楽、ファッション、漫画、ゲームなどあらゆるジャンルのアーティストやクリエイターらに多大な影響やインスピレーションを与え続けてきた「不思議の国のアリス」がこの冬、東海ラジオの主催により愛知でも舞台化される。

『不思議の国のアリス 【ALICE Win Underground.】と題された本作は、2022年11月19日(土)・20日(日)の2日間に渡り、愛知の「知多市勤労文化会館 つつじホール」にて上演。東海ラジオが初めてプロデュースする演劇公演として、演出には〈少年王者舘〉の天野天街を指名。また、プロデューサーの意向で〈日本劇作家協会東海支部〉に協力を仰ぎ、スタッフ・出演者ともに名古屋の演劇人を軸とした座組となっている。

『不思議の国のアリス 【ALICE Win Underground.】』予告動画


今回の公演では、河合祥一郎 訳による角川文庫版「不思議の国のアリス」を原作とし、まず〈日本劇作家協会東海支部〉に所属する7名の劇作家──渡山博崇(星の女子さん/日本劇作家協会東海支部 支部長)、鏡味富美子斜田章大(廃墟文藝部)、小林倫子(人魚座)、石丸承暖(しまい倶楽部/優しい劇団)、タチカズナ(群青アパートメント)、カズ祥(劇団あおきりみかん)が各パートの台本を執筆。それらを劇作家・演出家の鹿目由紀(劇団あおきりみかん)が統括して1本の台本にまとめ、演出・構成・潤色を天野天街が手掛ける。また、天野順一朗((劇団「放電家族」/日本劇作家協会東海支部 副支部長)がドラマトゥルクの役割を担うという。

出演者は、公募により集まった33名に加え、天野天街とゆかりの深い石本由美エレコ中西木村文典坂井遥香田辺泰志平野舞フルカワタカシ(RIP)、森正吏8名が特別出演。総勢41名が出演する大がかりな舞台となる。天野が唯一無二の師と仰ぐ松本雄吉が率いた〈維新派〉は、松本の逝去に伴い2017年に惜しまれつつ解散したが、今作では特別出演メンバーによる『路地の蒸気機関車』(作:松本雄吉 音楽:内橋和久)のシーンが劇中に盛り込まれ、在りし日の〈維新派〉がよみがえる、またとない機会となるのも見どころのひとつだ。

今作で演出・構成・潤色を担当する天野は、これまでにも小説では澁澤龍彦の「高丘親王航海記」、諏訪哲史の「りすん」や「尿意」、筒井康隆の「美藝公」、漫画では鈴木翁二の「マッチ一本の話」や「こくう物語」、しりあがり寿の「真夜中の弥次さん喜多さん」、林静一の「赤色エレジー」、映画では寺山修司の「田園に死す」…etc.数々の原作モノを手掛けてきた。

いずれの作品に於いても、原作を批評的な視点で一度バラバラに解体し、分析や解析を行い再構築することによって原作の本質を抽出し、それを“演劇でしか表せないものに変換する”という作業を行なってきた天野。今回の『不思議の国のアリス 【ALICE Win Underground.】では、原作と鹿目の統括台本をもとに、一体どのような舞台を立ち上げるのか。詳細については後日改めて、演出家とプロデューサーのインタビュー及び、大所帯の稽古の様子、スタッフワークの一端などもまじえてお届けする予定につき、続報もどうぞお楽しみに。

『不思議の国のアリス 【ALICE Win Underground.】』チラシ裏

『不思議の国のアリス 【ALICE Win Underground.】』チラシ裏

公演情報

『不思議の国のアリス 【ALICE Win Underground.】』
 
■原作:ルイス・キャロル 著/河合祥一郎 訳「不思議の国のアリス」(角川文庫 刊)
■演出・構成・潤色:天野天街(少年王者舘)
■脚本統括:鹿目由紀(劇団あおきりみかん)
■脚本:鏡味富美子、斜田章大(廃墟文藝部)、小林倫子(人魚座)、石丸承暖(しまい倶楽部/優しい劇団)、タチカズナ(群青アパートメント)、カズ祥(劇団あおきりみかん)
■脚本協力:渡山博崇(星の女子さん/日本劇作家協会東海支部 支部長)
■ドラマトゥルク:天野順一朗(劇団「放電家族」/日本劇作家協会東海支部 副支部長)
■出演:飯塚勝之、篠田ヱイジ、る、森春介、岩本苑子、佐伯ピン子、宮璃アリ(以上、少年王者舘)、新部聖子(少年王者舘/FUKAIPRODUCE羽衣)、味潮浅利、ましゅちゃん、ナオミ、大脇ぱんだ(劇団B級遊撃隊)、月ノ宮果玖夜(舞創集團「綺兵隊」)、珠杏、あさぎりまとい、岡本理沙、平林ももこ(劇団あおきりみかん)、森山珠妃(劇団「放電家族」)、ほしあいめみ、真臼ねづみ(うめめ)、今津知也(オレンヂスタ)、橘朱里(優しい劇団)、千賀桃子(優しい劇団)、小野寺マリー(優しい劇団)、空沢しんか(劇団ジャブジャブサーキット)、ふくしま(どっかんプロ/舞創集團「綺兵隊」)、平手さやか(星の女子さん)、畔柳愛里(株式会社ゼスト)、長谷川乃彩(株式会社ゼスト)、佐藤和佳(南山大学演劇部「HI-SECO」企画)、水上碧(中部大学演劇部 劇団『とらの穴』)、うえだしおみ(てんぷくプロ)、日栄みえ 【特別出演】劇団維新派より『路地の蒸気機関車』(作:松本雄吉/音楽:内橋和久)石本由美、エレコ中西、木村文典、坂井遥香、田辺泰志、平野舞、フルカワタカシ(RIP)、森正吏

 
■日程:2022年11月19日(土)13:00・18:00、20日(日)14:00
■会場:知多市勤労文化会館 つつじホール(愛知県知多市緑町5-1)
■料金:5,000円 大学生以下2,000円 ※大学生以下は、当日受付で学生証を提示し指定券と引換
■アクセス:名鉄常滑線「朝倉」駅から徒歩5分。名鉄「名古屋」駅から常滑方面へ特急で約20分
■問い合わせ:東海ラジオ放送 事業部 052-962-6151(平日10:00~12:00、13:00~17:00) 
■公式サイト:https://www.tokairadio.co.jp/event/concert/%20tokairadio_alicewinunderground.html
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