『Chillin’ Vibes -Extra-』オフィシャルレポート、ハラミちゃんが雨の万博記念公園でピアノ演奏、大阪メドレーで魅了

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2022.10.11
『Chillin’ Vibes -Extra-』ハラミちゃん

『Chillin’ Vibes -Extra-』ハラミちゃん

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『Chillin’ Vibes -Extra-』2022.10.9(SUN)大阪・万博記念公園 下の広場

10月9日(日)、大阪・吹田市にある万博記念公園内「下の広場」にて『Chillin’ Vibes -Extra-』が開催された。本イベントは、大阪府内のさまざまなエリアで周遊を楽しむために企画された『大阪来てな!キャンペーン』の一環で、いよいよ最終回となる第4弾は、ハラミちゃんのスペシャルフリーライブが行われた。また、大阪のラジオ局・FM802の番組『THE NAKAJIMA HIROTO SHOW 802 RADIO MASTERS』の公開収録も行われ、あいにくの雨模様ではあったが、約800人のオーディエンスとともに記憶に残るスペシャルな時間が繰り広げられた。

今回の会場であり、岡本太郎氏の「太陽の塔」がシンボリックにそびえ立つ「万博記念公園」は、大阪府民にとってはおなじみと言えるだろう。北摂エリアの吹田市に位置し、1970年に開催の日本万国博覧会の跡地に整備された、緑あふれる文化公園だ。総面積約260ヘクタールという広大な土地の中に「自然文化園」「日本庭園」「国立民族学博物館」などの文化施設などがあり、文化・スポーツ・レジャーを楽しめる憩いの場所として幅広い年代の人々に親しまれている。

「自然文化園」は太陽の塔を中心に、西側は森と里山、東側は平野のイメージでデザインされている。西側は季節ごとに表情を変える草花や木々が彩り豊かな姿を見せてくれる。滝や水車茶屋などもあり、日本の里山を感じる風景に出会うことができる。東側には「下の広場」をはじめとするお祭広場や緑地広場があり、さまざまなイベントが開催されている。2019年、2020年の『Chillin’ Vibes』も自然文化園内のもみじ川芝生広場で行われた(2021年は残念ながら中止)。

「下の広場」からは、太陽の塔の背中側「黒い太陽」を望むことができる。一面芝生の広々とした緑地広場で、晴れていれば視界がスコンと抜ける開放感を味わえる。

この日登場した「Chillin’ Vibesエリア」にはキッチンカーが並び、アイスクリームやホットドッグ、ハンバーガー、スパイスカレー、クラフトビールなどが出店されていた。また「OSAKA SPORTS PROJECT」によるスポーツ体験コーナーではフットゴルフの体験が、キッズワークショップエリアではハロウィンマスクを作れるワークショップが行われており、子どもたちや家族連れが楽しんでいた。

そして広場の西側にはライブスペースが。この日のステージは360°観客が囲むことのできる形状になっていた。正方形のステージの中央にはグランドピアノが置かれている。優先観覧エリアはもちろん、フリーエリアでも、観客は皆カッパを着たり傘をさして今か今かとスタートを待ちわびていた。

『Chillin’ Vibes -Extra-』声にならないよ

『Chillin’ Vibes -Extra-』声にならないよ

スペシャルフリーライブの前には、オープニングステージで。声にならないよとNagie Laneの2組が登場。トップバッターの声にならないよは、「あなたの声にならない思いを歌う」をコンセプトに2020年から活動を行っている、若宮めめ(Vo.)とHiRo(Pf.)による2人組バンド。若宮は「ハラミちゃんさんの前ということで緊張しますね(笑)」と言いつつも、HiRoの伴奏で透明感と安定感のある歌声を響かせ、情緒豊かに「いつかの話」などを歌い上げた。グリーンの森をバックに響いた、しっとりとしたピアノの音と美しいハーモニーは、降り続ける雨も効果的なエッセンスにしてしまう。それが野外ステージの良さだと感じられる、清涼感のあるライブだった。

『Chillin’ Vibes -Extra-』Nagie Lane

『Chillin’ Vibes -Extra-』Nagie Lane

続いて登場したNagie Laneは、rei、mayu、mikako、baratti、keiji、euroからなる、2018年結成の6人組アカペラグループ。「ネオシティポップ×ダンスミュージックサウンド」というテーマで楽曲を仕上げる新世代のアカペラグループだ。まずはピチカート・ファイブ「東京は夜の七時」のカバーを披露。のっけからボイパでビートを刻み、華麗に歌声を重ねて迫力のあるサウンドを繰り出してゆく。リードボーカルがスイッチしたり、クリスマス感を感じさせるコーラスを入れるなど、変幻自在の自由さで、6人だからこその強みを生かしたステージで盛り上げた。

MCでは、euroが大阪・枚方出身だという話が明かされ、<土砂降りの午後>という歌詞がこの日のシチュエーションにピッタリだった久保田利伸の「LA・LA・LA LOVE SONG」のカバー、10月26日(水)にリリースされるアルバムにも収録の「ふらぺちる」と「ピャバラバ」を披露し、振り付けやダンスでオーディエンスを一体感で導いた。見事にハーモニーをきかせた、グルーヴィでカラフルなライブを見せてくれた。

『Chillin’ Vibes -Extra-』パナソニックパンサーズ・山内晶大選手、今村貴彦選手

『Chillin’ Vibes -Extra-』パナソニックパンサーズ・山内晶大選手、今村貴彦選手

ここで、大阪府内にホームタウンを持つ16のトップスポーツチームで構成する「大阪スポーツプロジェクト」から、大阪府枚方市を本拠地とする男子バレーボールチーム・パナソニックパンサーズのPRタイム。山内晶大選手と今村貴彦選手が登場し、陽気に挨拶。193cmと2m4cmという身長には客席からどよめきが起こった。FM802 DJ・中島ヒロトとの掛け合いも楽しく、Vリーグ4年ぶりの優勝に向けての意気込みを力強く語った。

『Chillin’ Vibes -Extra-』ハラミちゃん

『Chillin’ Vibes -Extra-』ハラミちゃん

雨が激しくなる中、いよいよハラミちゃんのスペシャルステージがスタート。登場したハラミちゃんは「こんにちはー! ハラミちゃんでーす! めっちゃ雨だね。ごめんね、ありがとう。風邪引かないでね!」と観客を気遣いながら、「こんな土砂降りの中弾くことは初めてなので、湿気がものすごい中、どんな音が鳴るのか逆に楽しみになってきました」と、オリジナル曲「ファンファーレ」を披露。繊細な音から壮大な音に高まるメロディアスな旋律が、ハラミちゃんの世界観を作り上げる。続いてはOfficial髭男dismの「ミックスナッツ」を疾走感をもって駆け抜ける。この寒さの中、指が高速で動くのは単純にすごい。クラップも自然発生し、観客はすっかり釘付けの様子だった。

降り止むどころか一層強くなった雨足を見て、「さらに土砂降りということでますます強くなっちゃって。この空間で過ごしたこと、多分一生忘れなさそうなステージですね」と前向きな発言で、360°に手を振り挨拶するサービス精神も。

『Chillin’ Vibes -Extra-』ハラミちゃん

『Chillin’ Vibes -Extra-』ハラミちゃん

そして大阪にちなみ、大阪にゆかりのあるスペシャルメドレーを披露! 「大阪といえば」をぎゅっと詰め込んだセットリストで会場を湧かせた。DREAMS COME TRUEの「大阪LOVER」から始まり、aiko「カブトムシ」、槇原敬之の「遠く遠く」、なにわ男子の「初心LOVE」、関ジャニ∞の「ズッコケ男道」、KinKi Kidsの「硝子の少年」、和田アキ子の「古い日記」、シャ乱Qの「ズルい女」、先日の『Chillin’ Vibes -Extra-』にも登場した大塚愛の「さくらんぼ」、「探偵!ナイトスクープの曲」、円広志の「夢想花」、阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」、「吉本新喜劇のテーマ」、やしきたかじんの「やっぱ好きやねん」、H Jungle with tの「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント」、坂本九の楽曲で大阪出身のウルフルズもカバーした「明日があるさ」と、なんと16曲を次々につないでみせた。若手から重鎮まで大阪出身の人気アーティストを幅広く網羅した、まさに全世代の人が「この曲知ってる!」と共感できるラインナップ。これには思わず舌を巻いた。各楽曲のつなぎ方は見事で、時には壮大に、時にはシームレスに、ハラミちゃんらしいアレンジが織り込まれた、ポップスピアニストならではの素晴らしいメドレーだった。観客も大喜びで、特に六甲おろしと吉本新喜劇はノッている人が多く「大阪やな〜!」と思わされる瞬間もあった。

『Chillin’ Vibes -Extra-』ハラミちゃん

『Chillin’ Vibes -Extra-』ハラミちゃん

MCでは、実はハラミちゃんは大阪出身であり、YouTube登録者が最も多い地域が大阪だと明かされると、会場からはざわめきが。そして「この雨のように盛り上がっていきたいと思います!」と明るく「ミッキーマウスマーチ」を披露。9月にディズニー公式ピアノ・アルバム『ディズニー・ハッピー・ピアノ・チューンズ』をリリースしたばかりの彼女。客席からはクラップが巻き起こり、一体感がステージの周りを包み込んだ。最後はハラミちゃんのカバーの中でも人気のX JAPANの「紅」を力強く叩き込み、渾身のライブを終えた。

『Chillin’ Vibes -Extra-』ハラミちゃん、FM802 DJ 中島ヒロト

『Chillin’ Vibes -Extra-』ハラミちゃん、FM802 DJ 中島ヒロト

そしてステージにはFM802 DJの中島ヒロトが登場。今回もライブに続いてFM802『802 RADIO MASTERS』の公開収録がスタートした。ライブの感想を聞かれると「新鮮で刺激的で最高でした」と笑顔を見せたハラミちゃん。太陽の塔の方をチラリと見て「近くで見ると想像以上にやっぱり大きいですね」と驚く場面も。さらにライブでは観客の様子や温度感を見て即興で楽曲を入れ替えているというエピソードを披露して、会場を感嘆に包んでいた。最後は「雨の中本当に来ていただいてありがとうございます! 嬉しいです」と感謝を述べて公開収録を締め括った。

『Chillin’ Vibes -Extra-』ハラミちゃん

『Chillin’ Vibes -Extra-』ハラミちゃん

泉州エリアのBEGIN、河内(北)エリアのLittle Glee Monster、河内(南)エリアの大塚愛、そして北摂エリアのハラミちゃんと、大阪のロケーションと音楽の融合を存分に味わうことができた『Chillin’ Vibes -Extra-』はこうして幕を閉じ、10月15日(土)、16日(日)に大阪城公園 西の丸庭園で開催される『Chillin’ Vibes 2022』にバトンがつながれた。出演者は絢香、Chara、KREVA、藤巻亮太、山本彩など全15組の豪華ラインナップ。詳細はオフィシャルサイトをチェックしよう。

ちなみに、『Chillin’ Vibes -Extra-』では、音声AR「SARF」を活用した周遊企画『【Chillin’ Vibes -Extra-】大阪サウンドウォークツアー』を配信中。各会場の最寄り駅からイベント会場まで、周辺のおすすめスポットをFM802 DJの中島ヒロトと、大阪出身のシンガーソングライター・絢香がナビゲートしてくれるサービスだ。町や施設の成り立ちについて楽しく知ることができるので、会場の近くに足を運ぶ際にはぜひ活用していただきたい。またライブ終了後には、ライブ音源1曲を期間限定(各公演日から1ヶ月間)で各公演会場のスポットで聴くこともできるので、当日のリアルな臨場感を味わってみてはいかがだろう。

取材・文=ERI KUBOTA 写真=オフィシャル提供(撮影:渡邉一生)

イベント情報

『Chillin’ Vibes 2022』 
日程:10月15日(土)、10月16日(日)
時間:開場9:30/開演11:00 
会場:大阪城公園 西の丸庭園
※雨天中止 開催有無に関しましては、開催2日前の10月13日(木)にご案内予定

出演アーティスト
【10月15日(土)】
絢香 / eill / ego apartment / 大橋トリオ&THE CHARM PARK / claquepot / KREVA / kojikoji / Chara 
【10月16日(日)】
阿部真央 / UEBO / GLIM SPANKY / SKY-HI / 田島貴男 / 藤巻亮太 / 山本彩

【2DAYS TICKET】 ¥17,000(税込) ※整理番号付き
【1DAY TICKET】   ¥8,500(税込)※整理番号付き
※Chillin’ VibesオリジナルChillシート(1.2M×1.2M)付 当日渡し
※小学生以下入場無料 ※公園入園料込み、櫓入場料込み 

■主催:Chillin’ Vibes実行委員会
■共催:国内旅行消費喚起事業実行委員会(大阪府・大阪市・公益財団法人 大阪観光局)
■協力:大阪城天守閣復興90周年記念イベント「大阪城夢祭」
■特別協力:ホテルニューオータニ大阪
■告知協力:FM802
ホームページ:https://chillin-vibes.com/ 
■INFO : 夢番地 06-6341-3525 (平日12:00~17:00)

放送情報

『THE NAKAJIMA HIROTO SHOW 802 RADIO MASTERS』
月〜木/14:00〜18:00
DJ:中島ヒロト
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