夢限大みゅーたいぷ本格始動！運命共同体が奏でるハッピーな音色『夢限大みゅーたいぷ 1st LIVE 「めたもるふぉーぜ」』レポート

■2024.8.24『夢限大みゅーたいぷ 1st LIVE 「めたもるふぉーぜ」』@1000 CLUB

2023年11月9日、バンドリ！の公式YouTubeチャンネルの生配信番組『バンドリ！発表会 For 2024』にて、あるバンドの1st LIVE開催が発表された。そのバンドの名前は夢限大みゅーたいぷ。「夢（バーチャル）と現実（リアル）を飛び越える運命共同体（バンド）」をコンセプトとした『BanG Dream!』派生の新バンドだ。

所属メンバーが各々にLive2Dアバターを持ち、バーチャルバンドとして活動する夢限大みゅーたいぷ。彼女たちの初ライブのタイトルは『めたもるふぉーぜ』、その会場として選ばれたのは横浜にあるライブハウス・1000 CLUBだった。ライブ開催日である2024年8月24日、本会場には彼女たちの初陣を一眼見ようと多くのバンドリーマー、そして“みゅーたいぱー”が集まっていた。

開演時間を迎えると、会場にキュートでハッピーなサウンドが鳴り響く。客席からは手拍子が湧き上がると、そこにこんな一言が響く。

「運命共同体のバンドメンバーを、紹介してあげなくもないかな」

まずステージに現れたのはDJ＆Mp.の千石ユノ。彼女が、自身のクールな声と、メンバーの声のサンプリングを組み合わせて夢限大みゅーたいぷのメンバーを紹介していく。ひとりまたひとりとステージ上にメンバーが登壇していく。5人がステージ上に揃うと、改めて本ライブについてこう語られた。

「今から始まるのは現実音楽（リアルノート）を奏でるあたしたちの『めたもるふぉーぜ』、さぁ準備はいい？」

オーディエンスから歓声が上がる。それに応えるように彼女たちのはじまりの“音”が会場にこだました。Vo.仲町あられのハッピーな歌声から走り出したのは「✞animaるパーティ✞開催中✞」。デジタルなビートにあわせて会場中のペンライトが大きく揺れる。オーディエンスから「✞anima るパーティ✞開催中✞」コールが巻き起こると、さらに曲中ではGt.宮永ののかからこんなアナウンスが飛び出す。

「心の中のアニマルを解放して動物になってもらっちゃうよ！」

宮永ののかの先導に合わせて動物の鳴き真似を合わせていく夢限大みゅーたいぷとオーディエンス。会場は独特な一体感で包まれた。

一曲目を終え、大歓声に包まれる1000 CLUB。そこに次なるナンバーが走り出す。ダンサブルなその曲の名は「エイリアンエイリアン」。跳ねるようなビートに合わせて身体を揺らす夢限大みゅーたいぷの姿に合わせて、ペンライトの揺れも一層激しいものとなった。

「みなさーん！ こんばんはー！」

Gt.峰月律がそう叫ぶと、改めて彼女が初ライブが開催されたことへの喜びを語る。そのどこか初々しくフレッシュな語り口がオーディエンスを虜にする。ここで各メンバーの自己紹介を経ると、仲町あられが小さな旗・通称“ゆめみたフラッグ”を取り出す。そしてこう告げる。

「それでは皆さんに笑顔を届けられる曲をお届けします！」

そして披露したのは「えがおのオーケストラっ！」。“ゆめみたフラッグ”を振り、会場中に歌声と笑顔を届ける仲町あられ。千石ユノがタンバリンで煽り立てると、会場はハッピーな一体感で包まれる。

「今日も壇上でシャバダバ 表裏感情はバラバラ」

そんな歌い出しで始まった続いてのナンバーは「エンプティパペット」。一転してクールな空気が会場に届けられる。曲中では峰月律が心中を力強く吐露し、会場中の視線を釘付けにした。

ここで改めてMCが挟まれる。そのやりとりからは夢限大みゅーたいぷの面々の仲睦まじさが感じられた。そして、峰月律がこう語る。

「あられちゃんと都子ちゃんが2人きりで何かやりたいらしいんで…」

宮永ののか、峰月律、千石ユノが一旦ステージを後にする。2人きりのステージで藤都子がキーボードを奏でると、そこに仲町あられが歌声を乗せる。ここまでのステージとは違う、しっとりとした大人な表情をみせるふたり。披露したのは「壱雫空」のピアノアレンジバージョン。藤都子によるピアノ伴奏にあわせ、仲町あられがピアノアレンジならではの雰囲気で歌い上げる、ゆめみたならでは本格的なセッションにオーディエンスは真剣な眼差しを送り、耳をすませた。

曲を終えると、その圧倒的なパフォーマンスに対して大歓声が巻き起こる。その声に呼び寄せられるように夢限大みゅーたいぷのフルメンバーが再びステージに舞い戻る。ここで走り出したナンバーは「メンタルチェンソー」。仲町あられと千石ユノが代わる代わる曲に声を乗せ、聴く者の血をたぎらせた。

「お前らー！ まだまだ声出せるよなー！」

デジタルなビートが響く中、披露したのは「限界現実サバイブ天使」。仲町あられが高速で言葉を運び、聴くものを盛り立てる。このスピードに煽られるように、会場の熱気はグングンと上がっていった。

「まだまだ熱くなれるよね！ もっともっと声出していけるよね！ もっともっとお口を大きく開けられるよね！」

仲町あられがオーディエンスにそう問いかける。歓声に包まれる1000 CLUB。そこに投下された続いてのナンバーは「ビッグマウス」。心と身体を揺らす力強いビートが会場を席巻、激しい高揚感に包まれた。

「僕たちが初めて出会って、初めて合わせた大切な曲です」

続いての曲について、仲町あられはそう語る。そして披露したのはPoppin'Party「ときめきエクスペリエンス！」のカバー。この選曲にたぎらないバンドリーマーはいない。会場から大きな歓声が巻き起こると、それに応えるように魂のこもったパフォーマンスを会場に届ける。1000 CLUBは熱狂の渦に包まれた。

ここに次のナンバーが途切れることなく続く。披露したのは自身のデビュー曲である「夢現妄想世界」。アッパーなサウンドと彼女たちの剥き出しのパフォーマンスがオーディエンスの心を撃つ。熱気あふれるステージングで会場中を魅了すると、夢限大みゅーたいぷの面々は一度その場をあとにした。

誰もいないステージにアンコールが送られる。これに応えるように、千石ユノがステージに姿を表すと、DJプレイをスタート。バンドリ！の各バンドの楽曲を選曲しながらも会場を煽り、コール&レスポンスを披露する彼女。その熱いプレイは「ビッグマウス -YUNO Remix-」で締め括られた。

そしてここに宮永ののかが再登場。「スイートマジック」を披露して会場をキュートな空気で包み込む。続いて峰月律がステージに現れると、彼女が歌ったのは「ティアドロップス」。会場はブルーに染まり、力強く揺れ動く。ここに藤都子が「PARTY☆NIGHT」を続け、会場にハッピーな色に染め上げた。そして、3人が歌い継いだマイクを千石ユノが受け取り、「マーシャル・マキシマイザー」を披露。4人連続のカバー曲披露にオーディエンスの視線は釘付けとなった。

改めて夢限大みゅーたいぷ全員がステージ上に揃う。ここで情報解禁タイム。1st Single「コミュ着火 Fire！」のリリースが発表されると、続いて藤都子が描く漫画『ROCK’N りとる☆すたーず!』が小学館のちゃおぷらすにて連載開始となることや、定期公演『ぷれぱれ～しょん！』開催が立て続けに解禁され、オーディエンスを喜ばせた。さらにここに夢限大みゅーたいぷ 2nd LIVE『でぃすかばりー☆じゃーにー』がZepp Shinjuku (TOKYO) で開催されることも公表され、会場には歓喜の渦に包まれた。

夢限大みゅーたいぷメンバー各々からの挨拶を経て、本ライブも締めくくりへ。最後に披露したのは、仲町あられが初めての作詞に挑戦した本日初披露のナンバー「コハク」。彼女の等身大なメッセージと、力強いロックサウンドが、オーディエンスの心を打つ。こうして、夢限大みゅーたいぷ 1st LIVE『めたもるふぉーぜ』は大盛況の中締め括られた。

ついに本格始動を迎えた夢限大みゅーたいぷ。その記念すべき第一歩は、多くの人を魅了するものとなった。しかし、彼女たちの旅路はまだ始まったばかり。さらなる活躍を僕らに見せてくれることは、言うまでもないだろう。その姿を今後も見守っていきたい。

取材・文：一野大悟 写真：ハタサトシ