<長野・東京・愛知>2025年9月のおすすめお酒イベント【一期一会の良い酔いを】

コラム
イベント/レジャー
2025.8.20

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いよいよ夏本番。気温が上がって正直ツラい。けれど暑くなって嬉しいことがあるとするなら、それは冷えたお酒が美味しく感じること……なのではないだろうか。この季節は、太陽が「飲もう」と誘っているようなものだ。会社近くのいつもの居酒屋もいい、自宅でいつもの銘柄を開けるのもいい。けれど季節を楽しむもう一つの選択肢として、“イベントで飲む”のもすごくいい!

この記事では、2025年9月に開催されるお酒のイベントを以下3つピックアップしてご紹介する。いずれも、お酒好きもそうでない人も楽しめるような意欲的なイベントたちだ。きっと、この夏の予定にグイグイとねじ込みたくなること請け合いである。

  • 9月20日(土)、21日(日) 松川中央公園 リンリンパーク(長野県)
    『Matsukawa Craft Beer Festival』

     
  • 9月12日(金)~14日(日) ニュウマン高輪 South2F +Base0(東京都)
    『猩猩宴2025 in 高輪』

     
  • 9月13日(土)、14日(日) 豊橋まちなか広場&emCAMPUS 1F(愛知県)
    『アワアワアワー2025』

 

大自然×アート×音楽、そしてクラフトビール!
9月20日(土)、21日(日) 松川中央公園 リンリンパーク(長野県)
『Matsukawa Craft Beer Festival』

『Matsukawa Craft Beer Festival』

『Matsukawa Craft Beer Festival』

『Matsukawa Craft Beer Festival(略してMCBF)』は、長野県で2023年から開催されているクラフトビールフェスティバル。何よりの特徴は、山をバックにした壮大な環境だ。舞台となる松川村は長野県の北西部に位置し、西側には標高3000m級の雄大な北アルプスがそびえている。スケールの大きな自然を体感しながらの、特別なイベント体験となりそうだ。
もともと本企画のきっかけとなったのは、北海道の小さな町で開催されていたビールフェスだったそう。そこで感銘を受けた若き発起人が、地元・松川でもそんなふうに地域を盛り上げるイベントができないか……と構想し、実現したのがこのイベントだ。

『Matsukawa Craft Beer Festival』過去開催時の様子

『Matsukawa Craft Beer Festival』過去開催時の様子

会場にはクラフトビールの出店はもちろん、フードや地域の名産品、クラフトやファッションアイテムなどの作り手がブースを構え、来場者との交流を通じて、地域交流や新しい文化の発信を目指すという。
主催者に、来場したらぜひ楽しんでほしいコンテンツを尋ねてみたところ、「Nobara homestead breweryの、オーガニック素材と自然発酵による滋味深く、身体に染み込む麦酒は、ぜひ皆様に飲んで欲しいです」とのことだった。アルプスに抱かれた有数の名水地である、ここ安曇野で生み出されるクラフトビール……想像するだけでゴクリと喉が鳴りそうである。

『Matsukawa Craft Beer Festival』過去開催時の様子

『Matsukawa Craft Beer Festival』過去開催時の様子

そしてロケーションに負けないもう一つの特色は、イベント全体に漂う“アート感”だ。会場は松川村出身のアーティストによるアートワークの数々で彩られ、装飾のワークショップも開催される。会場をまとめ上げるスタイリッシュな装飾は、この場所で何かが起こりそうなワクワク感と密接につながっているのだ。

『Matsukawa Craft Beer Festival』過去開催時の様子

『Matsukawa Craft Beer Festival』過去開催時の様子

ビール好きだけでなく、様々な年齢層の来場者に楽しんでほしいとの想いから、会場内ステージではミュージシャンによる音楽ライブも開催される。原っぱでクラフトビールを飲みながら音楽に浸るなんて、極楽すぎる! ちなみに、『Matsukawa Craft Beer Festival』の公式サイトのショッピングページでは、芝生に敷くのにちょうど良さそうなオシャレなゴザが販売されていた。

『Matsukawa Craft Beer Festival』過去開催時の様子

『Matsukawa Craft Beer Festival』過去開催時の様子

来場者の増加を受けて、今年から土・日2日間の開催となる『Matsukawa Craft Beer Festival』。1枚で2日間通しで入場可能なので、せっかくなら二日とも楽しんでしまうのがおすすめかも。にはファーストドリンクとオリジナルビアグラスが付属するが、退場時にグラスを返却すると500円キャッシュバックがあるそうな。とはいえ、会場装飾からTシャツから、とにかくハイセンスぶりが光るこのイベントだ。きっとオリジナルビアグラスも記念に持って帰る人が多くなるのではないか……と予想する。

【主催者からのメッセージ】

Matsukawa Craft Beer Festivalは、ただビールを飲んで楽しむイベントではありません。
アート、音楽、フード、ワークショップ、自然など様々な要素があります。
ビールをフックとして、その先に広がる新たな出会いを楽しんでいただければと思います。
そして、企業との研修プロジェクトや会場装飾ワークショップなども実施し、「楽しい」だけの場でなく、未来を担う人材の成長の場としても機能する、社会的に意義のあるイベントとなることを目指しています。
文化や地域、そして人と人とのつながりを育む場として、イベントを通じ新たな価値創造に取り組んでまいります。

新しい歴史の始まりに、クラフトサケで乾杯!
9月12日(金)~14日(日) ニュウマン高輪 South2F +Base0(東京都)
『猩猩宴2025 in 高輪』

『猩猩宴2025 in 高輪』

『猩猩宴2025 in 高輪』

『猩猩宴2025 in 高輪』については、パッと聞いて「なんだろう?」と疑問を抱く人が多いのではないだろうか。まず、名前が難しい。猩猩宴(しょうじょうえん)と読むらしいが、第一の疑問は「猩猩ってなに?」である。

『猩猩宴』過去開催時の様子

『猩猩宴』過去開催時の様子

猩猩(猩々)は古くから中国に伝わる伝説上の生き物で、人間の言葉を話す赤毛の獣などの姿で表される(ちなみに能の演目やジブリ作品『もののけ姫』にも登場する)。そのキャラクターの最大の特徴は“とにかく酒好き”。そこから転じて、愛酒家を猩猩と呼ぶこともあるという。

本イベントでは、日本全国から注目のクラフトサケ・スピリッツ・リキュール・ノンアルブランドが集結。主催者は単なる「酒好きのための試飲会」にとどまらず、飲み手と造り手が直接出会い、語り合える「陽気な酌み交わしの場」を目指しているという。猩猩の名には、みんなが楽しく酒を楽しむ場となりますように、という想いが込められているのだ。

さて、ここで湧き上がる第二の疑問は「クラフトサケってなに?」である。

『猩猩宴』過去開催時の様子

『猩猩宴』過去開催時の様子

クラフトサケブリュワリー協会によると、クラフトサケとは「日本酒(清酒)の製造技術をベースとして、お米を原料としながら従来の『日本酒』では法的に採用できないプロセスを取り入れた、新しいジャンルのお酒」とされている。日本酒に近しいけれど、独特の副原料を使用していたり、搾りの工程を入れていなかったり……正式な日本酒とはひと味もふた味も違い、だからこその個性が光る、近年注目の飲み物である。クラフトサケが製造され始めた背景には、“需要と供給のバランスを取るため”との理由で、国内流通用の日本酒づくりの新規参入が戦後70年間にわたり法で阻まれてきたという事情がある。意欲ある若手らは正式な日本酒の製造が許されないゆえに、敢えて伝統的な道から外れて「その他醸造酒」として新しい酒を生み出してきた。それがクラフトサケだ。
※ちなみに先日(2025年5月)には、政府が新規酒造免許発行についていよいよ規制緩和の検討に入った……とのニュースが報じられており、今後の動向に注目である。

そして三つめの疑問は、会場となる「ニュウマン高輪ってなに?」だ。
ニュウマン高輪は高輪ゲートウェイシティに建設されたばかりの新しい商業施設。記念すべきその本格開業日は2025年9月12日……そう、この『猩猩宴2025 in 高輪』は、新しい街の歴史の始まりを華々しく飾るイベントでもあるのだ。大規模な新商業施設の本格開業当日にフェスティバル開幕だなんて、運営側はさぞ大変だろうが、来場者としてはぐっとテンションが上がってしまう。

『猩猩宴』過去開催時の様子

『猩猩宴』過去開催時の様子

さらに、についても注目すべき点がある。本イベントは入場券が存在せず、誰でも独自のを購入することで、ドリンクやフードと引き換えられる仕組みだ(基本は1=1杯。一部のメニューは複数枚が必要となる場合も)。イープラスでは、6枚綴りのの引換券を3,000円で発売中。
面白いのは、余ったは会期中持ち越しOKで、家族や友人とシェアもOKというところである。自分のペースで3日かけてゆっくり飲んでもいいし、グループでシェアするのもいい。ちょっと興味はあるけど、を使いきれなかったら勿体ないし……なんて心配は無用なのだ。

当日はアルコールを嗜まない人も楽しめるよう、ノンアルのクラフトドリンクのブースや、白味噌づくりワークショップなどのイベントも展開されるという。これを機に、こだわりの詰まったクラフトドリンクの世界に飛び込んでみては。

【主催者からのメッセージ】

猩猩宴は、日本各地で生まれているクラフトサケやクラフトビバレッジを、より自由に、より開かれたかたちで楽しめる場として2022年にスタートしました。酒を“売る”のではなく、“語らい、酌み交わす”という文化そのものを楽しんでもらうことを目的とした、他にはない祝宴です。
今回の「猩猩宴2025in高輪」では、全国の造り手たちが自ら会場に立ち、来場される皆さんと対話を交わしながら、それぞれのお酒に込めた想いや土地の物語を直接お届けします。クラフトノンアルや発酵ワークショップなど、飲む・飲まないに関わらず楽しめる設計で、五感で“感じる”イベントとしてお楽しみいただけます。
1杯から気軽に楽しめる制や、持ち越し・シェアOKの柔軟な仕組みも特徴です。初めての方も、通の方も、ぜひ“酌み交わす祝宴”に遊びにいらしてください。

力を抜いて、泡の時間に酔いしれる2日間
9月13日(土)、14日(日) 豊橋まちなか広場&emCAMPUS 1F(愛知県)
『アワアワアワー2025』

三つめは、その名も愉快な『アワアワアワー』。全国各地のブルワリーを集めて、美味しいクラフトビールとおつまみをみんなで楽しもう! という道楽者たちの潔いイベントで、“私たち(OUR)の泡の時間(hour)”というイベント名が見事にその心意気を表している。文化が云々、没入型云々と能書を垂れずに「飲もう、食べよう」と盛り上がるスタンスは昔ながらのお祭りに近いし、いち酒飲みとして素朴に楽しそうだと感じる。

『アワアワアワー』過去開催時の様子

『アワアワアワー』過去開催時の様子

公式サイトによると、会場には全国から13ブルワリーが集結。地域もスタイルもこだわりも異なる自慢の逸品たちを、独自を利用して飲み比べることができるという。独自は前売り券を買った方が1枚分お得で、11枚綴りで2000円となる。
ぜひ注目してほしいのは、ビールだけでなくフードの充実ぶりだ。サイトで紹介されているフードの紹介画像は、空腹時に見たら切なくなりそうなほどの破壊力である。例えば、同じ愛知県のブランド・田原ポークを使ったホットドッグや、サンドウィッチに生ハム……静岡県浜松市の「THE SMOKE CLUB」のスペアリブなんて、ジャパンBBQチャンピオンシップで日本一に輝いた逸品である。これらをこだわりのクラフトビールとペアリングして楽しむ幸せを、想像してみてほしい。

『アワアワアワー』過去開催時の様子

『アワアワアワー』過去開催時の様子

 

『アワアワアワー』の主催となる株式会社道の駅とよはしは、通常時は愛知県豊橋市で道の駅の運営をしている会社だ。直営店では、豊橋の農作物を使用したプライベートブランドのクラフトビールを販売している。そこから発展して、こうして市内外の人たちとクラフトビールを楽しむイベントを開催するに至ったという。

主催者にこのイベントならではの特徴を尋ねてみたところ「とにかく、“ゆる~い”時間が流れます。ほろ酔いながら、音楽をたのしみながら、しゃべったり、ゲームしたり。なかにはビールが苦手な方やこどもたちもいます。お酒のイベントとは思えない、ゆるやかな時間が流れるのが特徴です」とのこと。Youtubeで公開されている2023年開催時のアフタームービーを見てみたところ、確かに肩肘を張らない、ゆる〜いムードが感じられた。DJや生演奏の音楽に身を委ねながら、何をするでもない夏の夕暮れ時を過ごすのは、チルいしちょっとエモい。『アワアワアワー』はおそらく酒好きの欲望に正直なイベントではあるのだが、真逆のお洒落さを感じるのは、なぜなのだろう。ロゴの可愛さ? ちなみに可愛いロゴやキャラクターをあしらったオリジナルTシャツやビアカップ、キーホルダーなども会場で販売されるそうなので要チェックだ。

『アワアワアワー』過去開催時の様子

『アワアワアワー』過去開催時の様子

最後に、イベント公式Instagramで見つけたご陽気な投稿を引用したい。
「乾杯するときや写真を撮るときは、
『アワアワ、、、???』
『アワー!!!!!!』 と叫ぼう!」

カッコつけ過ぎずに、とにかく美味いモノと出会いたい。そんな姿勢に共感する人は多いのではないだろうか。このイベントの何よりの特色は、その目指すものやコンセプトの素直さなのかもしれない。

【主催者からのメッセージ】

『なぜ、道の駅が、クラフトビールフェスを?』と不思議に思う方もいるかもしれません。
実は、豊橋の豊かな農作物をPRしたい!という思いから、さまざまなスタイルや味わいを表現することのできる、クラフトビールをつくろうという取り組みから始まりました。はじめにつくられた私たちのビールは、豊橋の無農薬レモンを使用した「大人の初恋レモン」、豊橋で生まれたお米をつかった「女神のほほえみ」のふたつ。道の駅とよはしでしか味わえない、豊橋ならではのビールです。

ありがたいことに、販売開始からたくさんの方にご好評をいただき、いつしか、豊橋にたくさんのブルワリーをあつめて、みんなで乾杯したい!という思いが芽生え、アワアワアワーの前身となる、「豊橋クラフトビールフェス」を開催するに至りました。

現在は、“わたしたちの泡の時間”という意味の、アワアワアワーに名前を変え、今年で3回目を迎えます。毎年、あらたなチャレンジをしながら、成長しています。
『友達と、恋人と、家族と、はじめましての人と、みんなで一緒に乾杯しよう!』

各イベントのはイープラスにて販売中

以上、2025年9月に開催されるお酒のイベントのなかから、気になる3つをピックアップしてみた。今年もまだまだ暑さは厳しくなりそうだ。抜かりなく水分は補給しつつ、飲んで笑って、イベント会場で黄金色の汗を流すというのも悪くないのではないだろうか。それでは、乾杯!


文=小杉 美香、写真=オフィシャル提供

 

イベント情報

『Matsukawa Craft Beer Festival』

日程:9月20日(土)、21日(日)
時間:開場 11:00/開演 12:00
会場:松川中央公園 リンリンパーク(長野県)
入場料:【早割】前売 1,500円 ※8月31日(日) 23:59まで販売
【通常】前売 2,000円/当日 2,500円
※19歳以下、入場料無料
※1枚のでお一人さま2日間ともご入場可能
主催:Matsukawa Craft Beer Festival実行委員会

 

イベント情報

『猩猩宴2025 in 高輪』

日程:9月12日(金)~14日(日)
時間:金 15:00-21:00/土日 12:00-20:00
※入場可能時間はスタートの30分前 ※最終入場は閉場の30分前
会場:ニュウマン高輪 South2F +Base0(東京都)
引換券:前売 3,000円/当日券 3,600円 ※独自(6枚綴り)分
主催:株式会社STABLES

 

イベント情報

『アワアワアワー2025』

日程:9月13日(土)、14日(日)
時間:土 11:00~20:00/日 11:00~18:00
会場:豊橋まちなか広場&emCAMPUS 1F(愛知県)
引換券:前売 2,000円/当日券 2,200円 ※200円11枚綴り分
主催:株式会社道の駅とよはし

 
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