KAAT×阿佐ヶ谷スパイダース『ジャングル』2026年10月上演決定!作品創作への参加者募集!
KAAT×阿佐ヶ谷スパイダース『ジャングル』(作:Joe Murphy & Joe Robertson、翻訳:小田島創志、演出:長塚圭史)が、2026年10月にKAAT神奈川芸術劇場 大スタジオで上演される。本作品では、神奈川県在住・在勤の方との共同で作品創作を行うという。作品創作への参加者を募集する。
『The Jungle(原題)』(作:Joe Murphy & Joe Robertson)は、フランス北部のカレーに実在した、難民たちが自分たちでつくりあげた街「ジャングル」での出来事をもとに、ヨーロッパ諸国で大きな社会問題となっている難民キャンプの問題を描いたフィクションだ。ロンドン・Young Vic劇場での初演時には多国籍なキャスティングと臨場感のある舞台美術で大きな話題となり、その後世界各地で上演されている。
KAATで上演される本作では、ヨーロッパとは距離があり、島国に住む日本人の私たちには実感が難しい難民キャンプという多様な個が集まった集団を、年齢や職種などバックボーンが異なるメンバーで構成された劇団・阿佐ヶ谷スパイダースと神奈川県民が共に創作する。遠くの問題だと捉えがちな世界で起きている問題を、演劇という仕掛けを通して知ることで、分断と不寛容という喫緊の課題を抱えた日本社会に問題提起できる作品を目指す。
KAAT神奈川芸術劇場は2021年に3代目芸術監督として長塚圭史を迎え、「ひらかれた劇場」をコンセプトに多様な舞台作品の創作や、劇場運営にあたってきた。2026年度から芸術監督2期目を迎える中で創作する長塚圭史による演出作品『The Jungle(原題)』では、神奈川県民が劇団やKAATと一緒に作品を創作する。国籍も宗教も文化も違う人々が生み出した街の物語を、多様な出自の人たちと創作することで、多様な人の考え方、生き方を知る機会となるとともに、演劇や劇場を身近に感じてもらうことを目指す。
また、障がいがある人も鑑賞を楽めるよう、字幕表示、難聴支援、音声ガイドなどの鑑賞支援サポートも実施するほか、会場設営補助や当日運営を手伝うスタッフも募集する(2026年1月募集開始予定)。
作:ジョー・マーフィー&ジョー・ロバートソン
イギリスの劇作家ユニット。すべての人の表現の自由、創造性、尊厳を促進する希望の仮説劇場を築いて作品を上演する「Good Chance」創設者。「Good Chance」は、ヤング・ヴィック・シアターのアソシエイトカンパニーであり、イヴニング・スタンダード編集者賞(2016年)、エンプティ・スペース・ピーター・ブルック賞(2017年)を受賞。インデックス・オン・センソーシップ自由表現賞にノミネートされた実績がある。
演出:長塚圭史(ながつか・けいし)
劇作家・演出家・俳優。1975年5月9日生まれ。1996年早稲田大学在学中に演劇プロデュースユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」を結成し、作・演出・出演の三役を担う。2017年に劇団化。2011年、ソロプロジェクト「葛河思潮社」を始動、2017年には、福田転球、大堀こういち、山内圭哉と新ユニット「新ロイヤル大衆舎」を結成。2004年第55回芸術選奨文部科学大臣新人賞、2006年第14回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。2008年9月から1年間文化庁・新進芸術家海外研修制度にてイギリスに留学。2019年4月よりKAAT神奈川芸術劇場芸術参与。2021年4月よりKAAT神奈川芸術劇場芸術監督に就任。
出演:阿佐ヶ谷スパイダース
1996年に長塚圭史を中心に演劇ユニットとして活動を開始。2017年に劇団化し、現在は44名の劇団員が在籍している。日常に潜む不安や可笑しさ、微妙なずれを、緻密な会話劇として描く。台詞のリアリティと毎公演スタイルを変えた戯曲の構造で、観客の共感と違和感を喚起してきた。劇団化以降は集団としての創作を重視し、作品ごとに主題を掘り下げ、独自の存在感を示している。また2025年『さらば黄昏』松本公演では公募した市民が出演するなど演劇の新たな可能性を探っている。
公演情報
KAAT×阿佐ヶ谷スパイダース『ジャングル』
翻訳:小田島創志
演出:長塚圭史
会場:KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ 横浜市中区山下町281
公式サイト:https://www.kaat.jp/
出演者募集情報
本番直前のリハーサル期間:9月28日~10月9日
本番期間:2026年10月10日~11月1日(予定)
会場:KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ 横浜市中区山下町281
<応募条件>
・神奈川県在住・在勤の方
・18歳~35歳までの男性(5名程度)
・稽古期間中、積極的に参加できる方(週5回~6回、こちらが定めるお休みの日以外も、お休みの希望は承ります)
・9月28日~11月1日の期間中はこちらが設定するお休み以外はすべて参加できる方
・ご出演料をお支払いいたします。
※応募者多数の場合はオーディションを行います。日程は後日お知らせします。
※脚本の都合上、男性のみの募集となります。
2025年12月19日(金)~2026年1月30日(金)
KAATホームページ https://www.kaat.jp/news_detail/2925 を参照ください