意外な素顔まで飛び出した(!?)、アニソンシンガー・Rayのインタビュー
Ray
この夏、Rayの勢いが止まらない。
アニメ主題歌の2か月連続リリースに海外でのライブ出演、さらには『アニサマ』も控えている。自身も夏のイメージが強いことを自認するだけに、今夏の強い陽射しにも勝る輝きを放つRay。そんな彼女にSPICEではインタビュー取材を敢行、新曲のこと、ライブのこと、そしてプライベートの好みまでたっぷりと訊いた。
――新曲が2曲控えているわけですが、まず「secret arms」からお訊きします。MVも拝見しましたが、制服を着て様々なシチュエーションでの「告白」に挑戦されていましたね。
「撮っているとき、これは本当の私だったらできないことだなと思って。私は結構引っ込み思案で、好きな人や友達になりたい人がいてもなかなか話しかける勇気がない性格なので、こういった積極的に“好き好きアピール”をする女の子の役をいただいて『こういう気持ちで告白ってするのかな?』って想像しながら、楽しく撮影に臨むことができました。最初の打ち合わせのときはビックリしましたけどね。『え、何回告白するの私!?』って(一同笑)」
――結構言ってますよねぇ。
「そうですね。実は打ち合わせの段階ではもっといろんな告白パターンが準備されてました。また、告白しようと思ってもできないシーンとかも。時間の関係で撮影しきれませんでしたが……」
――『To LOVEる ダークネス』シリーズの主題歌を担当されるのは2回目ですけど、楽曲的にもタイプが違っていて。そのあたりはいかがでした?
「前作「楽園PROJECT」では“ダークネス”の部分をかなり押していて、格好良さのある楽曲だったと思うんですけど、今回は個人的にはヤミちゃんの気持ちを表現するイメージで歌わせていただいてます。ヤミちゃんなんだけど、ちょっと女の子的な可愛さも出したいと思って、歌詞とかも読ませていただきました」
――なるほど。制服を着ての撮影はいかがでしたか?
「私自身、コスプレ好きなんですよ! 『To LOVEる』はやっぱり学園ラブコメディの要素があるので、いかにキュンキュンさせられるか、自分がキュンキュンできるかっていう観点でもアニメの世界観に寄り添ったシチュエーションはバッチリだったと思います」
――実際、僕もバッチリやられましたよ(笑)。
「あ~嬉しいです~ありがたいです~!!(照)そう感じていただけたなら大成功だと思います」
――そしてもう一曲は8月にリリースされる「初めてガールズ!」。こちらは『わかば*ガール』の主題歌ですが、この曲はいかがですか?
「こちらはですね、Ray初挑戦のジャンルというか、曲調でして。こういう日常系のアニメの主題歌も初めてでしたし、デモをいただいたときも『これを私が歌ったらどんな風になるんだろう?!』って、自分でも想像がつかない感じでしたね」
――確かにRayさんの今までのかっこいいイメージとガラッと違って、すごく“可愛いらしい”感じというか。
「自分でも新たな一面をお見せできた曲になったと思います。でも、レコーディング自体はそんなに行き詰ることはなく、作・編曲を担当していただいたクラムボンのミトさんからも『Rayちゃんが思うように歌ってくれて構わないよ』って言って頂けましたし、私も原作を読ませていただき、しっかりとイメージを膨らませてレコーディングに臨んだので、わりとスムーズにできました」
――特に歌い方を意識したりはなかったですか?
「曲のかわいさに合わせて、自分の中で『こういう風に歌おう』っていうテーマはありましたけど、そんなに『いつもと変えなきゃ』っていう意識は無かったですね」
――それが自然と違和感なくできたっていうのは、Rayさんの中に以前と比べて変化してきてる部分があるんでしょうか。
「うーん、環境の面でも変わった部分はありますし、(デビューから)3年経ったっていうことで、新しい自分――“新生Ray”として色んな自分を見てもらいたいと思って、レーベルの方はじめ色々な方とお話しさせていただいて。実は前々から『可愛い曲も歌いたいな』っていうのはアピールしてあったので、ある意味念願かなったというか。だから『こんな歌い方も実はできます!』っていうのをお見せしたい気持ちもあったり(笑)。でもこの曲は聴いて楽しくなる曲だと思うので、辛いこととかも忘れてもらえたら嬉しいです!」
――新たな魅力が出ている一曲ですね!さらに今後こういう歌を歌ってみたいとか、こんなことをしてみたいっていうのは他にもありますか?
「音源はもちろん聴いていただきたいんですけど、ライブを観てほしいなっていう気持ちがすごく強くて。今までもダンスを踊ったり、魅せるステージを目指してきたんですけど、それがもっと……なんだろう、もっと違った魅せ方にも挑戦していきたいと思ってます。11月に決まっている『RAYVE 2015 ~my fairytale~』でも、今までとは違う魅せ方を考えてます!」
――掲載されるときには終わってますけど、香港と広州でのライブも控えてます。海外のライブって環境も違うし、お客さんの反応も変わってくると思うんですが、そのあたりはどうですか?
「私はまだ海外の経験が少ないので、探り探りではあるんですけど、意外と日本語が通じるんですよね。もちろん中国語でご挨拶したりもするんですけど、日本語で『いくよーーっ!!』って言っても同じようにワーっと反応してくれるんです。だからアニソンに対するノリとかアツさっていうのは日本と全然変わらないか、むしろ熱いぐらいだと思ってますし、海外だからと言って無理せずいつも通りを出したいなと思ってます」
――是非盛り上げてきてほしいです。そして8月には『Animelo Summer Live 2015』もあります。
「デビュー年とその翌年に出させていただいて以来、2年ぶりなんです。最初のときは初めてステージから見る景色に圧倒されたし、緊張しすぎて楽しむ余裕まで持てなかったんですね(苦笑)。でも2年目は少し落ち着いてまわりも見ることが出来て、そこから1年空いての今年なので、もっともっと自分を出せるんじゃないかと思います。会場と一体となって楽しむことを積極的にやっていきたいです!」
――声優さんやアニソンシンガーさんの一大祭典といったアニサマなわけですけど、過去の出演で「この人は特に凄かった!」とか、感化を受けた方っていますか?
「いやぁ、たくさんいすぎて何とも言えないんですけど……(笑)。私、ライブを観ること自体好きだし、みなさん個性があるじゃないですか。だからどなたを観ても何かしら勉強になるし、刺激を受けたりしますけど……その中でも特に、生で観て凄いなと思ったのは、田村ゆかりさんです。同じ出演日だったのでこっそり陰から観ていて、お客さんとの掛け合いがとても印象的でした。『あ……ゆかり様が歌ってらっしゃる……本物だ……!!』みたいな(一同笑)。完全にファン目線なんですけど、独特の世界っていうか、“ゆかりんワールド”に一瞬で変わるのはスゴイなと思いました」
――今度はRayさんもRayワールドに染めていきたいですね。
「そうですね! まずはRayワールドとは?っていうところから考えないといけないですけど、私はわりと素のままの自分で行くのが良いと自分で思っているので、あまり作り込まずにナチュラルでいきたいなと」
――先ほどの話のMVもそうですけど、Rayさんは自然な笑顔の印象が強いです。
「ありがとうございます! MVでも結構素で笑っているところが多くて。実際に撮っているとき楽しくてつい笑顔になっているところを使っていただいてたりするんです。演じているときでも、その中にある自分も見せていきたいと思ってます」
――きっとそれがRayワールドになるんじゃないかと思います。ちなみに僕はアニソンのDJイベントを主催しているんですけど、その中でもRayさんの楽曲って非常に人気が高くて。
「え! そうなんですか、嬉しい。ありがとうございます!!」
――そもそもJ-POPとアニソンって少し文化が違うと思うんです。たとえば「sign」を聴くと『夏待ち』の全話がお客さんの中でリフレインする、そのスイッチがアニソンだと思うんですけど、J-POPやEDMではなくてアニソンを歌おうと思ったそもそもの部分もお訊きしていきたいです。
「私はデビューする前にはJ-POPのカバーを歌ったりもしていたんですけど、アニソンを一回歌ったら抜け出せなくなってしまって(笑)。もう、アニソンの虜なんですよ。私は今さらJ-POPには戻れないですね!(力説) 独特の世界観というか……J-POPがリアルを歌うとしたら、アニソンは非現実やファンタジーの曲が少し多いわけじゃないですか。そこが素敵すぎて。歌を歌って別の存在になれるというのは初めての経験だったので、すごく楽しくて嬉しくて、だから……何を歌っても楽しいんですけど、仮にどちらかしか歌ってはいけなかったら、迷わずアニソンを歌います!」
――作品を象徴するのがアニソンだったりしますもんね。DJイベントでも『凪あす』(『凪のあすから』:Rayが主題歌を担当したアニメ)最終回の直後なんかは、流れた瞬間に泣く男の子がいたりもして。
「うわ……すごいですね……いや、自分ですごいですねってアレですけど(一同笑)」
――アニソンの力って凄いですよね。
「本当にそう思います!! 私にとっては「人生そのもの」です。私もアニメが好きで、ファンの皆さんと近い感覚だと思うんですけど、さっきのお話のように主題歌が流れると作品のシーンが思い浮かぶっていうのは、映画やドラマより強い気もしますしね」
――確かに。……ここで話はガラッと変わるんですが、私どものサイトが『SPICE』といいまして、新しくオープンした総合的なエンタメのサイトなんです(サイトを観ていただきながら)。
「あ、トウガラシついてる!」
――そうなんです。なので他ではあまり訊かないようなスパイスの効いたお話をしたく、質問をご用意しました。ずばり、仕事以外でこの夏、何をしたいですか!?
「え、やばい……地味なことしか出てこない(笑)。あの……神社めぐりをしたいですね!! いま御朱印帳を持って神社に行くのが流行ってますけど、実は私は流行るずっと前からちょこちょこ集めておりまして。東京近郊には鎌倉だったり、神社仏閣が集まっている街がたくさんあるとなんとなく知っているので、そこを調べながら、御朱印帳を握りしめ、それを集める旅をしてみたいなと思っております」
――これひょっとして初出し情報じゃないですか??
「そうですね(笑)。あまり言ったことないはずです。言うチャンスがなかったというか……御朱印ガールが流行ってしまったので、それも「なんだかなぁ」と思ってしまい」
――「流行る前から」っていうところは太字にしておきます!
「ぎゃあ、やめてくださいよ!(一同笑) でも本当にその神社ごとにおしゃれな御朱印帳もあったりするので、それを見たりも好きで、あとは神社ごとの独自のお守りを集めるのも好きで……(力説)なので、そういうことをしたいです」
――パワースポット的なことではなく、神社なんですか?
「そうです、神社なんです。まず鳥居をくぐるところからして、金属のものがあったり、石造りだったり、木だったりするんですけど、一番は石造りが好き、白い鳥居が好きで……うへへ(笑)。ヤバい、止まらなくなってきた」
――いやいや、そういう話が訊きたかったんです(笑)。なんだか他にも意外な好みが出てきそうな気もしますよ?
「あとはですね……石、パワーストーンが好きで、買い物に行ったはずが気付いたら石屋さんに入っていたり、中華街に行ったのに気付いたら石屋さんにいたり(笑)。石の効果とかはあまりくわしくないんですけど、ブレスレットもいつも自作してるんです。今日もしてますよ」
――わりと本格的じゃないですか! これからもSPICEではRayさんの知られざる姿をどんどんお伝えしたいです。例えば「神社ではしゃぐRayさんをひたすら動画で撮る連載!」とか。
「え、本当ですか! ぜひぜひ!! なんだかMVとかとは違ったテンションの高さが出ちゃいそうですね、もう、ご朱印帳を抱きしめて回ります!」
――それは観たいです(笑)。早速企画しますね! それでは、最後に。SPICEは別ジャンルのエンタメ情報もたくさん載っているサイトなので、例えばクラシック好きの人がRayさんのインタビューを読んだりすることもあるわけなんです。
「ふおぉ……!」
――ですので、Rayさんってこんな人だよ!っていう部分を一言お願いできれば。
「いま散々変なこと話してたし、あまり変なこと言わない方が良いなぁ(笑)……私が歌わせていただいてる曲は、夏に聴いて爽やかな気持ちになれる曲が多いので、今の蒸し暑さを瞬間忘れられる、これからの季節にピッタリな曲が多いと思います。それに私の曲はわりと“アニソン入門編”だとも思うので、ぜひ気軽に聴いていただいて、アニソンを知るキッカケになれたら嬉しいです!!」
インタビュー=加東岳史
好評発売中
TVアニメ「To Loveる -とらぶる- ダークネス 2nd」OPテーマ
【初回限定盤特典】
■「secret arms」MV
■「secret arms」MV Making
■「secret arms」MV -Dance ver.-
■ SPOT
<通常盤>GNCA-0389/¥1,200 +税
*初回限定盤および通常盤(初回生産分)には
11月1日「RAYVE2015 ~my fairytale~」
の先行予約券封入
7thシングル「初めてガールズ!」
2015年8月26日発売(水)発売
TVアニメ「わかば*ガール」OPテーマ
<初回限定盤>GNCA-0394/¥1,800 +税
【初回限定盤特典】
■「初めてガールズ!」MV
■TVアニメ「わかば*ガール」ノンテロップOP
■「初めてガールズ!」MV Making
■SPOT
<通常盤>GNCA-0395/¥1,200 +税