『EDC Las Vegas 2014』での体験をもとに、今春・日本初上陸を果たす『EDC』を紐解く

2017.2.16
レポート
音楽

EDC Las Vegas

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SPICE読者の皆様初めまして。

Techno、Deephouse、Trance、Progressivehouseなど、幅広いジャンルのEDMが好きなMyris(20代女性)です。カリフォルニアで空前のEDMブームが起きていた2011年頃、私は現地で留学生として大学に所属していました。そこで友人に誘われInsomniac(EDCの運営会社)のイベントに参加し、フェスにしかない世界観やオーディエンスの熱狂に圧倒。その空間に魅了され、過去に東京でDJ活動もしていました。

そして音楽の世界を追及するべく、世界各国のフェスへ旅行。

EDC Lasvegas』、『A State Of trance in Malaysisa』(Future Music Festival Asia)、『Above & Beyond Group Therapy 150 in Sydney』、『Armin Only in Taipei』、『Ultra Music Festival in Korea』、『Full moon party in koh phangan island(Thai)』など、過去様々なイベントを体験してきました。

今回はその中でも、日本の初開催が決まり大きな話題となっている『EDC』について、『EDC Las Vegas 2014』(2014年6月20~22日開催)の体験をもとにレポートを書きたいと思います。


EDCとは?

Electric Daisy Carnival(エレクトリック・デイジー・カーニバル)の略。20年以上前にカリフォルニアで発祥し、現在はラスベガスを中心に全世界で開催されている超巨大フェスです。近頃、音楽フェスがブームとなり、日本を含む世界各地で数々のフェスが行われていますが、その中でも熱烈なファンを多く持つ『EDC』。

他のフェスとは何が違うのか、私が感じたポイントをいくつかお伝えしたいと思います。


①巨大な光の遊園地と巨大音楽フェスが合体

まず『EDC』の凄さといえばその規模。ラスベガスのサーキット場に巨大なステージが6つも設置されています。

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その一つ一つが巨大で、演出と設備が豪華です。そのクオリティは6つ全てがメインステージに思えるほど。

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そして、夜がメインイベントため光の演出が豊富! 会場各所で繰り広げられる光のアートとパフォーマンスは、まさに光の遊園地です。会場内では様々なアトラクションを楽しむことができます。

EDC Las Vegas

観覧車やメリーゴーランドに空中ブランコ。数え切れないほど各所に設置してあり、高いところから会場の景色を眺めつつ、乗り物を楽しむことができます。

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会場ではさらに、光のアートを楽しむことができます。光るフクロウや、大きな芋虫が会場全体を練り歩きます。特に光るタコが面白くて、私たちの頭の上を優雅に泳いでいました。

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また、パフォーマンスもとても面白いです。ステージ上だけではなく、私たちのすぐ目の前で大道芸のようなパフォーマンスが行われていました。2m近い大きなLEDの輪に人が乗って回転したり、蝶々のように巨大な羽を広げる人がいたり、新鮮な演出で面白かったです。

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②熱烈なファン多数! 参加者達とPLURの文化

若いカリフォルニアの大学生は、皆一度はEDCを経験するのでは?というくらい、若者に浸透しています。最近はコーチェラと人気を争っていますが、カリフォルニアではトップレベルに人気の高いフェスです。リピーターが多く「EDCは最高だよ!!」とクレイジーなくらいに、 熱く語り始める友人が周りにたくさんいました。

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そんなファンたちの中でも語り継がれているのがPLURの文化。「Peace(平和)、Love(愛)、Unity(団結)、Respect(尊敬)」 

例え名前もを知らない相手でも、同じフェスに参加する仲間同士、平和を心がけ、愛情を持ち、助け合い、尊重しあおう。という意味が込められています。

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砂漠の真ん中で、一晩中繰り広げられるフェスなので、楽しいだけではありません。

大型フェスに参加したことのある方は経験があるかもしれませんが、人が多くいる暗闇で大勢がお酒を飲むので、体調不良や喧嘩のトラブルもしばし発生します。

日々の現実を忘れ、自己を解放し楽しむことは大切ですが、お互いの思いやりを忘れずに、それぞれにとって最高の経験にする為に協力しあおうという志が大切だと思います。

それを具現化しているのがKandi(キャンディー)と呼ばれるブレスレットに、それぞれのカラー(個性)を尊重するという思いを込めて、現地で仲良くなった人同士で交換していましたが、今は皆それぞれ思い思いの色の装飾を付けて、Kandiをきっかけに交流を楽しんでいるようです。

EDC Las Vegas

会場にはKandiを作れる休憩スペースもありました。ここでしか手に入らない“Insomniac”のロゴ付きビーズもあり、楽しかったです。

EDC Las Vegas


③コンセプトは“Most important headliner of all YOU”(最重要出演者はあなた)

フェスの主役は参加者一人一人。このコンセプトが後に来たのか、先に来たのかは知りませんが、EDCにはその空気が定着しています。具体的には、衣装にこだわる参加者、様々なパフォーマンスを披露する参加者が大勢いて、歩いているだけで楽しいです。

そして会場には、無料の給水場が設けられ、フードコートも充実していて、来場者への思いやりが強く感じられます。お寿司も売ってました!(笑)

日本の感覚からすると女性の装いはかなり派手です。オシャレさを求めるというよりは、自己を解放すべく開放的なスタイルを楽しんでいるという人が多い雰囲気です。

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上半身はビキニ、下半身はTutu(チュチュ)と呼ばれるスカートやショートパンツを履いている人が数多く目立ちます。足にはファーを巻いている人も。そこに様々なビーズやスワロフスキーを付けて、それぞれの個性を爆発させています。

一方男性はというと、女性ほどでは派手な人は多くありませんが、上半身裸の人や、被り物をしている人が多く見受けられます。

また、参加者は20代~30代が多いですが、60代くらいの方もいて、ハグやkandi交換を見かけるのも面白かったです。年齢や性別に関わらず、音楽が好きな者同士で喜び合う姿が印象的でした。

EDC Las Vegas

会場ではパフォーマーが様々なパフォーマンスを見せてくれますが、参加者のパフォーマンスも凄いです。

ポイと呼ばれるLEDのヨーヨーのようなものやLEDフラフープなど多種多様。年々見たことのないような新しい物が次々と現れるので面白く、特にLEDフラフープのクオリティは高かったです。ただ、光るだけではなくて、模様や文字をプログラミングできるようになっているものがよく使われています。フープダンスとして技を組み合わせ踊る姿はとても綺麗でした。

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④超人気アーティスト全部盛りの豪華DJ陣

EDCの魅力はエンターテイメント性にとどまりません。

超豪華DJから人気若手DJまで、あの人もこの人もほとんど入っています。とくに人気アーティストの出演の際の盛り上がりはすごいです。大きな会場がオーディエンスで埋め尽くされ、歓声が上がり、どこから観てもド迫力でした。皆、歌って、踊って、喜んで、いつの間にか肩を組み、会場の一体感がすごいです。

また、ジャンルの揃え方が非常に豊かなので「このアーティストちょっとイマイチだな~」と思っても他のステージに行けば、自分の好きな音に出会えて楽しめます。

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⑤ベガスの街が総出でお祭り

本場『EDC』の開催は6月。仕事が終わるとその足で羽田へ。飛行機を乗り継ぐこと約10時間。

ラスベガスの夜を上空から眺める景色は宝石箱のように輝いています。

EDC Las Vegas

空港に到着すると早速「Welcome to EDC」の文字。

EDCウィークはラスベガスの観光地全体がお祭り騒ぎなんです。

EDC Las Vegas

ホテルはEDCの公式サイトからホテルを予約するのがおすすめです。ラスベガス屈指の人気一流ホテルを予約することができます。そして各ホテルから会場までは一晩中シャトルが往復しています。事前にの購入が必要ですが、こちらも公式サイトから購入可能です。車やタクシーを利用しない人はこれで会場まで向かいます。 

私が泊まったホテルはエクスカリバーホテルアンドカジノ。ラスベガスのストリップストリートにあるホテルでカジノも付いています。人気DJの出演やナイトクラブは付いてないですが、プールがタダで使えるのが嬉しかったです。ここについていたジャグジーがもう最高で、『EDC』から帰宅後(朝)の入浴は最高でした。

EDC Las Vegas

EDC』の楽しみ方は、実は会場だけにとどまりません。

EDC』前後の約1週間は、各有名ホテルで人気DJがパーティーを行います。

EDC Las Vegas

 

EDC Las Vegas

夜はナイトクラブで、昼はプールでパーティーが行われます。それぞれ_50~150ドルほどの入場料が発生しますが、Armin van Buuren(アーミン・ヴァン・ブーレン)、Avicci(アヴィーチー)などDJランキングのTOPを飾るDJ達を間近で楽しむことができる貴重な機会です。

日本では数少ないプールパーティーも、ベガスのものは盛大です。折角EDCウィークのベガスに来るのであれば、是非訪れておきたいポイントです。


⑥最後に……

ラスベガスのEDCは現実からの解放を求める人が、クレイジーな格好して集まっているような印象を受けました。オシャレというよりもうグチャグチャ(笑)。そこがまた面白かったです! その環境での中で、最高級で最先端の音楽が聴けるので、音楽の世界にどっぷり浸かるには素晴らしい環境だと思います。

今まで多種多様なフェスを訪れましたが、『EDC』は私にとって特別です。まず、『EDC』で繋がる仲間との絆が体験をより特別なものにするからだと思います。

またステージ上だけでなく、オーディエンスと目線を合わせて行われる数々の演出が、参加者それぞれの体験を特別なものにしてくれるのだと思います。

そして心がより自由になれる空間がそこにあること。

昼間のフェスは写真映えしますが、結局“見られる自分”が気になって、音楽の世界にどっぷり浸かれないように感じます。『EDC』は夜がメインのフェスなので、より現実を忘れて異空間を味わえます。音や光の広がり方も違います。

そんな『EDC』が今年ついに日本で開催されることになりました。日本の法規上、ラスベガスと同じ規模でのイベントは難しいかもしれません。しかし、『EDC』にしかない良さが日本のフェスに新しい概念をもたらすくらい、インパクトのあるイベントだと思います。

オーディエンスを最重要ヘッドライナーと考えるコンセプトを軸に、日本では日本固有のEDCが展開・成長していくと期待しています。

先日出演者が発表されましたが、私の大好きなDJが多数ラインナップされていてとても楽しみです! 参加される皆さん、一緒に盛り上げて楽しみましょう!
 

Text by Myris

イベント情報
EDC Japan 2017
日程︓2017年4月29日(土・祝)・30日(日)の2日間
場所︓ZOZO マリンスタジアム&幕張海浜公園・EDC特設会場
時間︓10時開場、11時開演予定

料⾦ 
受付期間:2017 年2 月11 日(土)12:00 ~ 2 月25 日(土)18:00(日本時間)
2日通し券 28,500円(税込/ブロック指定)
1日券 14,500円(税込/ブロック指定)
2日通し券 VIP  SOLD OUT
1日券 VIP 35,000円(税込/ブロック指定)
★VIP 特典:(専用ライブ・ビューイング・エリア他)
※その他の特典は後日公式WEBサイトでご案内いたします。
■受付URL
EDC オフィシャル第2 弾抽選先行予約受付(国内)URL:http://eplus.jp/edc/
EDC オフィシャル先着先行予約受付(海外)URL:http://eplus.jp/inb/edc/



■注意事項
※18 歳以上入場可、VIP は20 歳未満入場不可。
※入場時ID チェック有り。必ず顔写真付き身分証明書をご持参ください。
※アルコール飲料購入ご希望の方はID チェックブースにて顔写真付き身分証明書のチェックがござい
ます。チェック後リストバンドを装着していただきます。
※雨天決行、荒天中止。
※各ステージの入場制限を行うことがあります。
※出演アーティストおよび出演ステージ変更によるの払い戻しは致しません。
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