星野源、満員パシフィコで歌い踊った大盛り上がり新春ライブ
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星野源(Photo by Tsukasa Miyoshi[Showcase])
星野源が2017年初のワンマンライブ「星野源 新春 Live 2days『YELLOW PACIFIC』」を、1月23日と24日に神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールで実施した。
昨年行われたツアー「YELLOW VOYAGE」の番外編という位置付けで行われた2日間のライブは、両日ともに満員御礼の大盛り上がりに。オーディエンスはエンタテイナーとしての星野源のステージを約2時間半にわたって味わい尽くした。この記事では2日目の様子をレポートする。
場内が暗転すると「星野源のオールナイトニッポン」にもゲスト出演経験がある安元洋貴が“星野源の母”としてトーク。正月中の星野が高熱を出していたエピソードなどを、寸劇混じりに語りオーディエンスを笑わせる。そして拍手と歓声が大きくなった瞬間、マイクを持った星野が走りながら登場。「ハワイとか行きたいねえ」とボヤきながら、「ワークソング」を笑顔で歌い始めた。
2日間のライブのサポートを務めたのは長岡亮介(G / ペトロールズ)、ハマ・オカモト(B / OKAMOTO'S)、河村“カースケ”智康(Dr)、櫻田泰啓(Piano)、石橋英子(Key, Marimba, Flute)、武嶋聡(Sax, Clarinet)、村上基(Tp)、東條あずさ(Tb)、岡村美央ストリングスという強力なメンバーたち。盤石のアンサンブルをバックに、星野はリラックスした表情で新旧のナンバーを朗々と歌い上げていく。
「桜の森」で星野はギターを抱えながら楽しそうに体を揺らし、ひさしぶりに披露された「Night Troop」では心地よい歌声を響かせた。そして今の季節にぴったりな「Snow Men」で切なく幻想的な空気を紡いだあと、星野は「楽しいー。超気持ちいいですね」としみじみ口にする。続けてバンド編成で演奏するのはひさしぶりという「くだらないの中に」を、優しく滋味のある歌声で届けた。
大所帯ならではの演奏が光る「地獄でなぜ悪い」を歌い上げたあと、星野は一旦退場。すると幕がステージを覆い、友近扮する水谷千重子のメッセージ映像の上映がスタートする。星野への愛のある言葉と、水谷流の“恋ダンス”のパフォーマンスに観客は大笑い。しかしにぎやかな空気は、星野がギターを抱えて登場した次のブロックで一変。彼はギターをゆっくりと爪弾きながら「くせのうた」「口づけ」「フィルム」を素朴な声で披露していく。曲の間では「いいライブとか、いい演奏をしてるときは記憶がなくなるというか無になるんだよね」と語り、この日もいい時間を過ごせていることを明かした。
再びバンドが合流して始まったのは、敬愛する細野晴臣への思いを込めて作ったという「Continues」。終盤では「一緒に歌おう!」と呼びかけ、観客と一緒に大合唱を繰り広げる。一体感が作り出されたあとは、アップテンポなシングル曲を連続でパフォーマンスする流れに。ELEVEN PLAYのメンバーを従え、星野も歌いながら、キレのあるダンスを披露し観客を惹き付ける。ひと際盛り上がりを見せたのは、大ヒット曲「恋」。観客もおなじみの振り付けを楽しげに踊り、大サビで金テープが舞うと大歓声をあげた。
本編が「Week End」でにぎにぎしく終了すると、アンコール前には安元と、星野のライブには欠かせない放送作家・寺坂直毅による軽妙なトークが流れる。その後、寺坂による口上に乗せて、水兵ルックの“ニセ明”が登場。待ってましたとばかりに観客は声援を送り、彼が歌う「君は薔薇より美しい」に聴き入った。なお普段は1曲で退場する“ニセ明”だが、この日は星野の「時よ」を“カバー”する演出も。これまでにないサービス精神旺盛なステージを展開し、主役の星野へとバトンを渡した。“ニセ明”に代わってステージに戻ってきた星野は、「音楽を皆さんの前でやれることが幸せです。2017年の星野源をなにとぞよろしくお願いします」と新春ライブらしく挨拶をし、アリーナツアーの開催を発表。「あと4カ月でまた会えます!」と笑顔を弾けさせる。そして「本当に楽しかったです。また会いましょう」という言葉に続けて「Friend Ship」を披露。明るく朗らかな空気を残して、新春ライブに幕を下ろした。
星野源「星野源 新春 Live 2days『YELLOW PACIFIC』」2017年1月24日 パシフィコ横浜 国立大ホール セットリスト
01. ワークソング
02. 化物
03. 桜の森
04. Night Troop
05. Snow Men
06. くだらないの中に
07. 雨音
08. 地獄でなぜ悪い
09. くせのうた
10. 口づけ
11. フィルム
12. Continues
13. SUN
14. Crazy Crazy
15. 恋
16. Week End
<アンコール>
17. 君は薔薇より美しい
18. 時よ
19. Friend Ship