坂東玉三郎×鼓童の共演が再び実現!坂東玉三郎×鼓童特別公演「幽玄」製作発表記者会見
-
ポスト -
シェア - 送る
石塚充(鼓童)、坂東玉三郎、中込健太(鼓童)
2017年5月に東京・Bunkamuraオーチャードホールにて坂東玉三郎×鼓童特別公演「幽玄」が上演される。2月1日(水)同会場にて製作発表記会見が行われ、坂東玉三郎、石塚充(鼓童)、中込健太(鼓童)が登壇した。
石塚充(鼓童)、坂東玉三郎、中込健太(鼓童)
鼓動は世界で活躍する太鼓芸能集団で坂東と鼓童との出会いは2000年。2003年には坂東の演出のもとで公演が行われ、2006年には「アマテラス」でついに初共演。今回テーマを「幽玄」とし、能の代表演目を題材とします。
製作発表会見では本作品の意気込みなどについて出演者が語った。
坂東玉三郎
坂東は「2006年にご一緒させていただいて、2012年から鼓童との作品を作らせていただきました。この2017年に向かって第2作の共演ということで、幽玄という世界にさせていただきました。実はですね、いろいろな作品を作ってきたのですけど、石塚充さんと中込健太さんと違う作品を作っていましたときに『みんなどんなものを作りたいの?』という話になったんです。そしたら、日本のものをやりたいということだったんですね。和太鼓は日本のものなんですけど、日本様式のものをやるということは私は大変難しいと。和太鼓の世界であればそれなりの世界が誕生しますけど、日本の様式を持った美しさのある舞台を作るということは大変なことだと思っております。私が歌舞伎的なものをやれば済むんですけど、あえて鼓童さんとやることにより、歌舞伎とも鼓童とも違った世界に行くという意味で幽玄を題材にさせていただきました」と挨拶。
石塚充(鼓童)
鼓童に所属する石塚は「前作からこんなにも早く玉三郎さんと舞台の上でご一緒させていただく機会をいただきまして、それをオーチャードホールを始め、全国の名だたる劇場で上演させていただくということで、本当にこの上ない素晴らしい機会だと大変嬉しく思っております。今回は日本の伝統芸能を題材にしているということで、これまでよりさらに敷居が高く難易度も高く、大変難しい舞台になっておりますが、それをお客様にはシンプルに楽しんでいただけるように、みなさまの記憶に残る素晴らしい作品になるように、精一杯務めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします」とコメント。
中込健太(鼓童)
同じく鼓童に所属する中込は「この度はこのような舞台に参加させていただくことを大変嬉しく思っております。今まさに能のお稽古を受け、みんなで勉強させていただいています。同じ太鼓でもこんなにも表現が違うものなのかと、難しさを感じているところです。玉三郎さんと舞台作りのときはいつも自分たちが今まで気づかなかった太鼓の響きなどを、気づかせていただくことができます。今回もどんな新しい太鼓の響きが発見できるかなと思うと、とても楽しみです。みなさまに楽しんでいただけるような舞台をお届けできるよう精一杯務めますので、どうぞよろしくお願いします」と話された。
坂東玉三郎
稽古に関して坂東は「能楽の楽器を使うわけではないんですよね。1つの様式というものをもらって、鼓童がやっている楽器や演奏法に翻訳していくわけですからそこが大変ですね。まだ手応えはわかりません。でも、専門家に来ていただいて、いろいろな演奏の裏側や奥の深さ、バチ使いだとか、どこに意味があるのかというのを説明してもらって、納得しながら作っていってもらっています。ただ、それがお客様にとってご理解いただけるものかどうかは、これから稽古になりますね」と語った。
坂東玉三郎×鼓童特別公演「幽玄」は5月16日(火)~5月20日(土)まで東京・Bunkamuraオーチャードホール、5月26日(金)~5月28日(日)まで新潟県民会館、5月31日(水)~6月2日(金)愛知県芸術劇場、9月2日(土)~9月18日(月・祝)福岡・博多座、9月21日(木)~9月23日(土・祝)まで京都・ロームシアター京都にて上演される。
取材・文・撮影/鈴木 唯
■日程:2017/5/16(火)~2017/5/20(土)
■演出:坂東玉三郎
■出演:坂東玉三郎/太鼓芸能集団 鼓童/花柳流舞踊家
■公式サイト:http://www.kodo.or.jp/
5月31日(水)~6月 2日(金)愛知県芸術劇場
9月 2日(土)~9月18日(月・祝)福岡・博多座
9月21日(木)~9月23日(土・祝)京都・ロームシアター京都