生田斗真、桐谷健太らがベルリン国際映画祭から凱旋! 映画『彼らが本気で編むときは、』初日舞台挨拶

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『彼らが本気で編む時は、』

『彼らが本気で編む時は、』

第67回ベルリン国際映画祭「テディ審査員特別賞」「観客賞(2nd place)」ダブル受賞(パノラマ部門、ジェネレーション部門 正式出品作品)した映画 『彼らが本気で編むときは、』が、2017年2月25日(土)に全国ロードショーとなった。

本作は、『かもめ食堂』や『めがね』の荻上直子監督が5年ぶりにメガホンをとった最新作。出演者には生田斗真、桐谷健太、ミムラ、小池栄子、門脇麦、りりィ、田中美佐子ら豪華キャストが名を連ねている。

公開初日を迎えた25日、主演の生田斗真をはじめ、桐谷健太、柿原りんか、荻上直子監督が舞台挨拶に登壇した。

盛大な拍手に包まれるなか登壇した4名のうち主演の生田が「本日はお越しくださりありがとうございます。世の中ではプレミアムフライデーなんて言って盛り上がっていますが(笑)、皆さんにとって今日が『プレミアムサタデー』になっていただければと思います」と笑いを交えながら挨拶すると、「今日はたくさん話しますので、最後までよろしくお願いいたします」(桐谷)、「今日を楽しみにしていました。こんなにたくさんの人に来てもらえて嬉しいです」(柿原)、「公開のこの日を迎えられて嬉しいです。今日はよろしくお願いいたします」(荻上監督)とそれぞれ初日を迎えた喜びを語る。

本作は、先日行われた世界三大映画祭である『第67回ベルリン国際映画祭』にて、LGBT(セクシュアル・マイノリティの人たち)をテーマにした全37作品の中で、優れた作品に与えられる“テディ審査員特別賞”と、ドイツの観客の投票により決まる“観客賞(2nd place)”をダブル受賞し、日本でも大きな話題となっていた。登壇した4名がベルリン国際映画祭へ行ったことに話が及ぶと、生田は「ベルリン映画祭に行かせていただいて、たくさんの人にこの映画が届いてくれたと手ごたえが感じられました。会場の外でも知らないおじさんに『君の映画すごくよかったよ』と声をかけられたりして、頑張ってよかったなと感じました」としみじみ語る場面も。

対する桐谷は「僕はこれが初めての海外の映画祭への参加でした。上映後、スタンディングオベーションが長い時間続いて、嬉しさがじわじわとこみあげてきましたね」と、喜びをあらわにした。続く柿原も「初めての海外が『ベルリン国際映画祭』で良かったです!」とコメント。荻上監督は「ネコのキャラ弁のシーンとか、(日本の観客は笑わない)思いがけないところで笑ってもらえて驚きました」と現地でのエピソードを楽しそうに話した。

さらに、ベルリン国際映画祭の受賞式で授与されたトロフィーが舞台上に登場すると、会場からは拍手が沸き起こった。初めてこのトロフィーを手にした生田は「石で出来ているので、意外と重いんですよね(笑)」とコメントすると、監督が「ベルリンの道路の石みたいです。『(セクシュアル・マイノリティの人たちへの差別などに対して石を)武器にして戦おう!』という意味があるみたいですよ」と説明すると、会場からは「えーっ!」と驚きの声が上がった。

舞台挨拶では、ベルリン国際映画祭の審査員から“テディ審査員特別賞”を本作が受賞した理由も明かされた。

「審査員全員一致での決定でした。 審査員の中で最も絶賛されたのが、『彼らが本気で編むときは、』が、子供の目を通してセクシュアル・マイノリティの家族を描いている点です。主演のリンコの役作りは実に説得力があり、彼女を広い心で大らかに見守る恋人と、胸を締め付けるほど愛おしい子役の存在は、我々審査員の心を揺さぶり続けました。日本作品でありながら、世界に十分アピールできる“家族の物語”になっていましたし、その証拠に、一般の観客の評判がもっとも良い作品だったことも、私たちが納得して「テディ審査員特別賞」を授けるのにもっとも相応しい作品だと思ったのです。」

受賞理由が読み上げられると、生田は、「(ベルリンの)お客さんと一緒に上映を観ていると、笑ったり驚いたり、とても良いリアクションしてくれるので、それがうれしかったです。『日本映画って面白いでしょ?』って思ったし、これからの日本映画の可能性を広げていくべきだと感じました。その力添えをしたいとも強く思いましたね」と熱く話す。

桐谷も「嬉しいですね。もちろん賞を獲ろうと思って演じているわけではないし、『良い作品を』と思って演じていたので、改めて賞をいただけると純粋に嬉しいし本当にありがたいことです」と喜びを噛み締めた。柿原も「(自身演じる)トモの気持ちが伝わったんだなと思うと嬉しいです」と語り、荻上監督も「トランスジェンダーの役は、“トランスジェンダーである当事者が演じなきゃいけない” というようなムーブメントが欧米ではあったりするので、賞なんて期待していなかったんですが、このような形で頂くことが出来て本当に嬉しいです」と喜びを語り、「声を大きくして『偏見やめましょう!』ということを言いたかったわけではなくて、『いろいろな形があっていいよね』ということを伝えたかったので嬉しいですね」と改めて今の胸中を明かした。

さらに、本作には様々な“母親”や“母子関係”が登場することもあり、作品に関わる中で、自身の母親について考えることがあるかと記者に問われると、生田は「僕が演じたリンコが、トモのためにたくさんごちそうを振舞うシーンがあるのですが、そのシーンを撮っているときは特に母親のこと思い出しましたね。実家のときは母親がご飯を作ってくれることなんて当たり前のように感じていたけれど、きっと自分の母親も『今日こういうもの食べさせてあげよう』と愛情を持って色々考えてくれていたんだなと。そう思ったら、『ありがとう』と言わなきゃなと思いました。母親は偉大です」とコメント。

桐谷も「以前、仕事でベネズエラに行ったときに母親のことを思い出しました。毎回母親が、僕が海外に行くときは御守りを渡してくれるんです。それを僕はバッグにつけて行くんですが、(ベネズエラにいるある日)雷や雨がものすごくて、怖いと感じるときがあったんです。でも、ひとりでテントの中にいるとき、母親から貰った御守りの鈴が“チリン”と鳴って “見守ってくれてるんだな”という感覚を覚えました。離れてても繋がってるな、と。ホントに感謝してます」と自身のエピソードを語った。

柿原は「撮影現場ではリンコさんやヒロミさん(ミムラ演じるトモの母親の役名)をお母さんだと思って、(撮影現場に来ている)自分のお母さんと話さないようにしました」と撮影中の役作りについても話してくれた。一方、監督は「2012年に双子を出産して来月で5歳になるんですが、子供を産んだことがこの映画にすごく影響していると思います」と振返った。

最後に一人ずつコメントを求められると、「今日映画を観て面白いと感じてくれた方は、ぜひ、二度三度、四度五度と、何回も観ていただけたら嬉しいです」(監督)、「また観る機会があれば細かいところにも注目して観てほしいです!」(柿原)、「三人(リンコ、マキオ、トモ)で食卓を囲むシーンは何度も撮り直しているので、実はあのシーン、から揚げ20個くらい食べているんです。『20個目なのにこんなおいしく食べているんだ!』っていう目で観ても面白いと思うので(笑)、色々注目して観てもらえたら嬉しいです」(桐谷)と、それぞれコメントを残した。

生田が「本当に良い作品になったと自負しております。僕らが本当に一生懸命努力して汗水垂らして作った作品が、ベルリン国際映画祭で評価されたことがとても嬉しいです。頑張ったら思いは伝わるんだなとも思いました。もし、やりたいことがあるけれど悩んでいるという人は、思い切って一歩踏み出してみるのもいいんじゃないかなと、思います。いつまでもこの作品を愛して貰えたら嬉しいです。今日は本当にありがとうございました」とイベントの締めの挨拶を述べると会場からは熱い拍手が巻き起こった。

映画 『彼らが本気で編むときは、』は、2017年2月25日(土)から新宿ピカデリー・丸の内ピカデリーほか全国ロードショー 。

作品情報
映画『彼らが本気で編むときは、』

出演:生田斗真、柿原りんか、ミムラ、小池栄子、門脇麦、柏原収史、込江海翔、りりィ、田中美佐子 / 桐谷健太 ほか 
脚本・監督:荻上直子 
配給:スールキートス 

【ストーリー】
優しさに満ちたトランスジェンダーの女性リンコと、 彼女の心の美しさに惹かれ、すべてを受け入れる恋人のマキオ。 そんなカップルの前に現れた、愛を知らない孤独な少女トモ。 桜の季節に出会った3人が、それぞれの幸せを見つけるまでの心温まる60日。 小学5年生のトモ(柿原りんか)は、母のヒロミ(ミムラ)と二人暮らし。ある日、ヒロミが男を追って姿を消す。ひとりきりになったトモは、叔父であるマキオ(桐谷健太)の家に向かう。母の家出は初めてではない。ただ以前と違うのは、マキオはリンコ(生田斗真)という美しい恋人と一緒に暮らしていた。食卓を彩るリンコの美味しい手料理に、安らぎを感じる団らんのひととき。母は決して与えてくれなかった家庭の温もりや、母よりも自分に愛情を注いでくれるリンコに、戸惑いながらも信頼を寄せていくトモ。本当の家族ではないけれど、3人で過ごす特別な日々は、人生のかけがえのないもの、本当の幸せとは何かを教えてくれる至福の時間になっていく。それぞれの気持ちを編み物に託して、3人が本気で編んだ先にあるものとは。

公式サイト http://kareamu.com

(C)2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会
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